ボロスの反攻者/Boros Reckoner
タグ:Boros Reckoner, Card of the Day, MTGシングル, ギルド門侵犯, ボロスの反攻者, 岩SHOWCard of the Day -今日の1枚- 2013/08/24
ボロスの反攻者/Boros Reckoner
最初のミノタウルス《ハールーンのミノタウルス》から20年。
20年という歳月がもたらす進歩は凄まじい。
テレビは比べ物にならないほど高画質・大画面・薄型になり、インターネットは生活になくてはならないほど当たり前の存在となり、携帯電話はトランシーバーのようなものからスマートフォンという次元の違う進化を遂げた。
話は戻って、ミノタウルス。
このマイナー部族も驚異的な進化を遂げたのだ。
この《ボロスの反攻者》、赤白のハイブリッドでトリプルシンボルとは言え3マナ3/3というサイズがまず合格点である。
さらには1マナで先制攻撃を得られるため、殴りかかっても突っ立っていても小物が触ることを許さない威圧感がある。
しかしこのミノタウルスの真価は、やはりその名前たる「反攻」能力にある。
ダメージを受けるとそれをそっくりそのまま任意の標的に報復射撃することが可能だ。
この能力により、3マナ3/3にしてそれよりも重く大きなクリーチャー達の大多数と相討ちする戦闘力の高さを誇っている。
大抵のクリーチャーは自身のタフネスと同じ値のパワーの持ち主なので、迂闊にこの牛人に触れられない。
下手をすれば隣のクリーチャーに八つ当たりが飛び、1:2交換を取られてしまう。まさに鉄壁と言うほかない。
反攻者がそこかしこで立ちはだかるため、各種ビートダウンデッキはその突破方法を用意する必要に迫られた。
それもダメージによるものでは逆効果であるため《平和な心》のようなカードが採用されるまでに至った。
スタンダード環境に新しい価値観を持ちこんだ存在なのだ。
さらには「アリストクラッツ」系での《冒涜の行動》・「リアニメイト」での《収穫の火》といったカードで自らの反攻者に大ダメージを与え、逆恨みの業炎で対戦相手のライフを一気に奪ったり、「絆魂」「破壊不能」を同時に持たせて自らを焼き続けて無限にライフを得て相手の心を折るコンボを狙ったりできる。
大事なのはコンボパーツである反攻者が、コンボとは関係なしに相手のライフを削りきれる強さを持っている部分だ。
グランプリ会場でも絶対的な存在としてプレイヤーの行く手を遮り続けるのだろう。