泥穴/Mudhole
タグ:Card of the Day, MTGシングル, Mudhole, オデッセイ, 岩SHOW, 泥穴Card of the Day -今日の1枚- 2013/09/14
泥穴/Mudhole
テキスト自体は短く、書いてあることもちゃんとマジックの中の言葉である。
にも関わらず、だから何?と問いたくなるようなカードがマジックには確実に存在している。
どれだけ重くても、効果がしょぼくても、そのカードのベクトルが勝利に向けられているものはまだ良い。
問題なのは後ろ向きだったり、何も為さない類いのカードだ。
その点「オデッセイ」発売当時の《泥穴》は酷いものだった。
一体このカードが何をするというのか。
同エキスパンションではスレッショルドが登場、墓地に7枚以上カードがあること自体が一種のアドバンテージであった。
そのため、その墓地に触れることが出来るカードを作るのは良いことだ。
それを得意としている黒や緑ではなく、赤にその手段を与えるというのも素晴らしい。
しかし、何故土地しか飛ばせないのか。
そして、何故このカードがレアなのか。
その衝撃的なまでの「何もしなさ」で泥穴は一躍駄目なカードのオールスターへの仲間入りを果たした。
当時、マジックを始めたばかりの少年たちが頑張って手に入れたお小遣いを握りしめ、勇気を出してカード屋に入り「オデッセイ」を1パック買う。
仲間たちとビリビリ剥いて「やったーカマールだ!」「処罰者かっこええ~!」と声が上がる中、
君のパックから飛び出したレアは《泥穴》だ。
一体このカードは何をするのか?
土地が墓地からなくなることがどれだけの意味を持つのかはわからないけど、レアだからデッキに入れてみるか...。
いざゲームをやってみて「いやだから何するねんこれ!?」。
世界各地で同じ悲鳴が上がったことだろう。
時代は過ぎ、墓地の土地に依存するカードは確かに増えた。
《世界のるつぼ》《壌土からの生命》《聖遺の騎士》...
これらに効くカードかと言われれば、確かに効くカードにはなった。
しかし、これよりも丸く広く確実に効くカードが多すぎるし、《聖遺の騎士》に押されてる盤面で《泥穴》をトップして逆転できるかと聞かれれば、筆者は「ウソ」だと思う。
だが、それ故このカードはカルト的な人気を誇っているのだろう。
是非とも《Collector Protector》と併せて使いたい。