Ring of Ma'ruf
タグ:Card of the Day, MTGシングル, Ring of Ma'ruf, アラビアンナイト, 岩SHOWCard of the Day -今日の1枚- 2013/10/07
Ring of Ma'ruf
昨日の非常識が今日の常識となる。
マジックの20年間の歴史では、エキスパンションが出る度にこの現象が起こっていると言ってもおかしくはない。
「そんな無茶苦茶な!」「馬鹿げていると」と言われた戦略が、後に初心者でも知っているような一般的なものになったり、誰かの妄想で作ったかのようなカード・能力がある日当たり前のようにカード化されたり。本日はその1例を紹介しよう。
《Ring of Ma'ruf》、このカードのテキストは「⑤タップ:このカードを追放する。
あなたは次にドローするかわりに、ゲーム外にあるあなたがオーナーであるカードを1枚手札に加える。」これを見てピンとくるプレイヤーも多いことだろう。
この能力、「ジャッジメント」にて看板サイクルともなった「願い」そのものなのだ。
「願い」は、色マナとその色に応じたものしか持ってくることができという制限があるが、直接そのカードを手札に入れることが出来る。
《生ける願い》《燃え立つ願い》《狡猾な願い》と、活躍した・現在進行形でしているカード達である。
これが最初のエキスパンション「アラビアンナイト」の段階で既に雛型が存在したというのだから、恐れ入る。
ただ、どの色でも使えるアーティファクトである代償とでも言おうか、異常にコストが割高で、どうにも運用しづらい。
これならば、ゲーム外サーチではなくなるが、デッキの中から探してこれて何度でも起動できる《次元の門》が随分お得に見えてしまう。
「エクソダス」あたりから始めたプレイヤーが、興味を持って古いカードを調べた時、このカードを見つけた時、それはそれはイレギュラーなテキストに驚いたことだと思う。
そして、それが数年後にリメイクされて発売された時はもっと驚いたことだろう。
はい、筆者の思い出です。
まだゲーム外から持ってこれるのはサイドボードのみというルールが定まる遥か昔の話。
このカードを主軸に据えたデッキを用いて、自分のコレクション全てをぶち込んだカートを常に携え、数千枚あるカードの中からどれを使おうか贅沢に悩むという遊びをしていたプレイヤーがいた、という都市伝説がある。
カートを押しながらデュエルスペースを移動している姿は面白いけど、当たった方はたまったもんじゃないよね。