冬の宝珠/Winter Orb
タグ:Card of the Day, MTGシングル, Winter Orb, 冬の宝珠, 岩SHOW, 第5版Card of the Day -今日の1枚- 2013/12/28
冬の宝珠/Winter Orb
冬は強力無比な魔力を秘めた季節であり、ある種の神と言っても差支えないだろう。
この神の力を封じ込めたオーブがこの《冬の宝珠》。
この冬の持つ力を凝縮させたオーブのスイッチを入れれば、周囲の大地はたちまち凍りつくことになる。
その冷気は、土地から立ち上るマナさえも凍結させてしまう。
着実に雪解けは訪れるものの、その支配力は絶対的だ。
「アルファ」に収録されたこのカードは、マジックの誇り高き第一期メンバーの1人である。
彼はその後「第5版」まで収録され、非常に多くのプレイヤーの息の根を止めてきた。
その後に数々の亜種を生み出したロック系置物の元祖にして、おそらく堂々たる最強のカードだろう。
まず、軽い。2マナである。
そして無色。運用が非常に簡単である。
このコストにしてこの能力!と驚かされるカードは数多くあるが、このカードはそれらの中でも一際「壊れ」の雰囲気を醸し出している。
さあ、このカードの経歴を見てみよう。デッキと相方を紹介したい。
プリズン(ホワイトトラッシュ):《氷の干渉器》
Black Ice:《Lake of the Dead》
Forgotten Orb:《記憶の欠落》《大クラゲ》
セニョールストンピィ(クレイジーグリーン):《クウィリーオン・レインジャー》
5CG:《知られざる楽園》《極楽鳥》
プロパオーブ:《プロパガンダ》《ハルマゲドン》
ゾンビプリズン:《ゾンビの横行》
うーむ、錚々たるメンバーだ。特に相性が良いのは、やはり同期の桜である《氷の干渉器》。
これでオーブの元起き上がった相手の1枚だけの土地を寝かせたり、オーブでは縛れないクリーチャーを無効化しつつ、キーとなるアクション「スイッチOFF」を行うのだ。
古いルールでは常在型能力を持つアーテイファクトはタップ状態となるとその能力が一時的に働かなくなる。
これがスイッチをOFFにすると比喩されたのだ。
そう、冬の魔力は冬の魔力で制するに限る。
名前通りの《氷の干渉器》で相手のエンドにオーブのスイッチを切り、自分のターンはやりたい放題だったのだ。
2011年、この挙動にもついに雪解けが来てしまった。
僕らが若かりし頃、対戦相手にやられて覚えた、このカードに書かれていない「裏ワザ」は、もう遠い遠い冬の思い出なのである。