2014/05/31 群れネズミ - Card of the Day -今日の1枚-
タグ:Card of the Day, ラヴニカへの回帰, 群れネズミ群れネズミ/Pack Rat
「成り上がりウィーク」のラストを締めくくるのは、つい最近大いなる成り上がりを成し遂げた、 「RTRリミテッド禁断の最終兵器」こと、《群れネズミ》大王閣下だ。
いやほんと「リミテ専」とか言っててすいませんでした。
許してください分裂しないでくださいお願い。
2マナで場に出ているネズミの数だけのパワー・タフネス、そして3マナと手札1枚で自身のコピーを場に出す。 リミテッドでは、徐に2ターン目にこれを場に出し、あおは分裂するだけで勝ててしまう。冗談抜きで、このレベルのカードなのだ。
現に、プロツアーラヴニカへの回帰ではMartin Juza選手が《群れネズミ》2枚と《沼》38枚というデッキをドラフトラウンドで用いたほどである。 勿論、実験的な意味合いの強い試みではあるが、それでも1-2という成績を残している。1勝、しちゃったのだ。
リミテッドでは引ければ勝てると言われるほどのカードではあるが、構築では全くお呼びがかからなかった。 スタンダードでこれが分裂してる暇があったら、《昆虫の逸脱者》に空爆されまくってとっくに死んでるよ、というのが定説であった。
転機となったのは、多くのクリーチャーがスタンダードを去ったイニストラード・ブロック落ち・同時にこれまでと一線を画す連中が登場した「テーロス」の登場。 「信心」というマナシンボルを戦場に求めるメカニズムがこのカードの評価を大きく上げることになった。
このネズミが生み出すトークンは自身のコピーであるため、マナコストもしっかりと持っている。 そのため、1枚のカードで後から引いた土地を軒並み黒マナシンボルに置き換えつつ、戦場に展開して行けるカードとして高く評価されるようになったのだ。
実際、《アスフォデルの灰色商人》との相性は危険極まる。同じデッキに積まれた《地下世界の人脈》とのシナジーも恐ろしい。 かくして、「黒単信心」は《群れネズミ》のもとに完成したのだった。
これはイニスト・ブロックが擁していた軽い除去が退場して行ったことも大きく関わっているように僕は思う。
「タルキール覇王譚」が登場するまでの間、このネズミは今日もどこかで増え続けるのだろう。 成り上がりチャンピオン!いやー読めなんだ。