2014/06/28 Snow Mercy - Card of the Day -今日の1枚-
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ちょいと時期外れかもしれないが、「スノーグローブ」「スノードーム」って呼ばれているおもちゃ…というより置物か、皆の家にもあったんじゃないかな?半球状のプラスチックのオブジェで、中に水で満たされたジオラマと紙ふぶきが入ってるやつ。
ひっくり返してから元に戻したり、振ってから置いたりすると、紙ふぶきがブワーッと舞ってまるで雪が降っているかのような風景がそこに…というもの。見たことあるでしょ、お土産屋さんとかでも定番アイテムだし。
そんなおもちゃのマジック版が、この氷雪エンチャント《Snow Mercy》だ。ガラスっぽい球体の中に城のような建築物と、粉雪、そして宙を舞う機械風のオブジェクト…確かに雪の光景ではあるけども、これって一体、何を示しているのだろう?
その疑問を解くカギは、カード名にある「Snow」は勿論「雪」だが、では「Mercy」は?これには情けや「慈悲」という意味がある。雪慈悲?なんのことだろう。ここまでくれば、勘の良いマジックオタクにはわかること。
このカードは、《無慈悲》のパロディなのだ。《無慈悲》は英語で「No Mercy」。ノーマーシー→スノーマーシーという、「ダジャレ」に過ぎない。めちゃくちゃくだらない話だが、こういったくだらなさにも全力投球なところが、僕は心の底から好きだし、尊敬している。
さて、《無慈悲》のパロディということで、このスノードームの内容物はその《無慈悲》に描かれていたもので構成されている。《無慈悲》は文字通り、ファイレクシアの侵略兵器が《トレイリアのアカデミー》へ侵攻してくる様を描いたものだ。
アカデミー側も応戦用の兵器で迎え撃ってはいるが、分が悪そうだ。この光景がしっかりと再現され、立派なアカデミーがそびえる中を戦争機械達がフワフワと漂い舞っている光景は、シュールだがどこか美しく、何故か雪とも合っている。
このカードは、《無慈悲》と同様に、あなたにダメージを与えたクリーチャーにデメリットを与える。《無慈悲》では慈悲の欠片もなく破壊だったが、こちらでは多少の慈悲はあるようで「球体カウンター」という独自のカウンターを置くに留まっている。
このカウンターが置かれたクリーチャーは、このカードの起動型能力によりタップ状態になってしまう。この起動型能力が…「タップ・アンタップ・タップ・アンタップ・タップ」という豪快なコストだ。振って起こして振って起こして…というスノードームのフレーバーを表現しているのだ。
ルールに厳密なツッコミをすれば、コストは書かれているものを同時に払うので、これは「どう頑張っても払うことの出来ない」コストなのだが、そんなことに触れるのはヤボというものだ。銀枠でしょ?
ちなみに振り過ぎると、中の物が飛び出して大参事になる恐れあり。フレーバーによると「窒息・低体温症・次元侵略」の恐れがあるそうだ。「本物」が入っているんだね…