2014/09/06 歩く墓場、髑髏茨 - Card of the Day -今日の1枚-

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歩く墓場、髑髏茨/Skullbriar, the Walking Grave

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メタルと言えば髑髏!髑髏と言えばメタル!

マジックには非常に多くの髑髏をモチーフとしたイラストが登場する。それはもう、山のように。その何れもがメタルバンドのアルバム・ジャケットのイラストに採用されても違和感のない素晴らしいものが勢ぞろいなのだが…

個人的に、頭1つ抜けてメタル魂が爆発している最近のカードは《歩く墓場、髑髏茨》でキマリ。

このカード、イラスト見た瞬間に「あぁ、もう大好き」となったわけですよ。自身の色でもある黒と緑という最小限のカラーで描かれたグロテスクさと儚さが同居するイラストは、近年のオルタナティヴ・ロックのジャケにピッタリ。幽玄な水墨にも見えるタッチで描かれた髑髏、そして茨!茨と言えば宗教的アイテムであり、それが髑髏と合わさることでメタル指数は針を振り切るレベル。

さてカードとしてのレビューにうつろう。BGの2マナ1/1と、軽くて最小限のサイズではあるが、速攻を持っている。そして、対戦相手にダメージを与えると返り血でも浴びて成長するのだろうか、+1/+1カウンターを1つ得る。

つまり殴れば殴るほど、ドンドン強くなる。このカードが収録されたのは「統率者」だ。つまり、多人数戦を前提として設計されたこのセットに含まれているということは、髑髏茨もそれに特化して作られているということである。統率者戦で2ターン目となれば皆一様にマナを整える段階であり、殴る相手には事欠かないだろう。とりあえず1パンチ。続く3ターン目、皆クリーチャーを出してきたが1つだけ空いている所があったので殴る。ここで3/3なので戦闘力はまあまあ。以後は除去を撃ったりしながら、万遍なくプレイヤーのライフを平らにしてゆく。

ゲームが進めば、何れ誰かが我慢ならんとばかりに《神の怒り》を撃つこともあるだろう。この髑髏茨は、それすらも意に介さない。破壊されたことで統率領域に移動。ここで、所謂「育てる」類のカードはまたスタートからやりなおしとなるのが辛いのだが…このホラーの傑物は、なんとそのまま。このカードは戦場を離れたとしても、「公開領域」にある限り+1/+1カウンターがその上に乗っている状態を保持し続ける。非常~に特殊な、イレギュラーなカードである。さすがに手札とライブラリーではその能力は効力をなさないが(もしそれらでもカウンターが乗ったままだとしたら、一体どのような処理がなされていたのだろうか。気になって仕方がない)、それでも他のカードには見ることの出来ない、「選ばれし1枚」である。

しかし、この能力は時として自身にとって非常にマイナスに作用することがある。

この怪物は、+1/+1カウンターに限らずあらゆる種類のカウンターをそのまま保持する。なんらかの形で現在のタフネスを超える-1/-1カウンターが置かれてしまうと、とりあえず死亡する。死亡するが、その-1/-1カウンターを抱えたまま死んでゆく。これでは統率領域に移動しても、次に唱えると即座に死亡してしまうのだ。こうなってしまうと、髑髏茨を中心にデッキを作っていると所謂「詰み」に陥ってしまうので、なんらかの墓地から手札に戻すカードをデッキに入れておくと良いだろう。

「メタル・ウィークvol.2」、最後までお付き合いいただきありがとうございました。楽しかったなぁ。長い長いレビュー、たまにはこういう息抜きを挟みつつ、さあ来週は何ウィークを書こうか…

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