2014/10/15 野生の飢え - Card of the Day -今日の1枚-
タグ:Card of the Day, 野生の飢え, 闇の隆盛野生の飢え/Wild Hunger
「飽食の時代」なんて言われていても、常に腹が満たされているわけじゃなくどうしても腹ペコペコになる時だってあるのだ。仕事をこなせば飯が食える、それが分かっていても…否、わかっているからこそ人は苦しむことになる。しかし現代社会で生きる人間でこれなら、厳しい自然環境に身を置く野生動物なんてどんなレベルなのだろうか。というわけで本日は《野生の飢え》。
このカードは3マナインスタントで+3/+1の修正とトランプルを与える。額面だけ見れば、より軽い《捕食者の一撃》や《巨大化》に劣るため良い呪文だと手放しには褒められない。そう、マナ効率の面ではね。この呪文の真価は「フラッシュバック」呪文であること、これに尽きる。
「闇の隆盛」にて登場した友好色のフラッシュバック・コストを持つインスタントのサイクルである。更に言うと、「イニストラード」にも同様のフラッシュバック呪文が5種存在するため、これらを合わせて1つのサイクルと見るのが良いかもしれない。マジックには「カラー・ホイール」という概念がある。カードの裏側に描かれた、5つの色の粒が形成する円がそれだ。「イニストラード」の面々は、このカラー・ホイールを時計回りで回っていく。白の呪文は青のフラッシュバック、青の呪文は黒のフラッシュバック…といった具合に。そして「闇の隆盛」のサイクルに属するこのカードを含む面々は反時計回りとなっている。このカードのコストは赤マナを要求する形になっている。
例え効率が悪い呪文でも、フラッシュバックで2度用いることが出来るのならば評価は大きく変わることがある。《野生の飢え》は、カード1枚で+3/+1を2回行える。極々単純に考えるならば、これはカード1枚で6点のダメージを叩きだすことを意味している。こうなるとどうあっても3点ダメージにしかならない《巨大化》と比べると勝っている点も確かにあるということが証明された。まあ使い勝手で言えば、《巨大化》に完敗だが…タフネスが1しか上がらないのは除去に対応して使う分にはかなり心許ない。
Magic Online上で「闇の隆盛」発売期間中に開催されていた同セット×3のドラフトでは、必殺の武器であった。2マナのクリーチャーとこれをかき集めて、とにかくパンプして殴る殴る殴る!クリーチャーでない呪文6枚は全部これ!というような尖ったピックは本当に強かったのを覚えている。