安楽死/Mercy Killing

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Card of the Day -今日の1枚- 2015/03/13

安楽死/Mercy Killing

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御幣を恐れずに書くが、何も殺すということはネガティブな側面だけ持っている訳ではない。僕らは、何かの命を奪って生きている。直接的に手を下していなくても、食べるということはそういうことだ。だってお肉も魚も野菜も穀物も美味しいから、我慢なんて出来ないよ。生きるために、殺す。他に殺すということのネガティブ・ポジティブで度々話題に上がるのは、安楽死。死ぬより苦しい状況にある他者を、その苦しみから解放するための死。それは、いけないことなのか。こういう話をすれば尽きることはない。でも、本能からそれを求める人がいることも事実だと、僕は思いたい。一番大切なこととは、何なのだろう。

 

 重っ。じゃあ楽しくマジックの話を!マジックにおける《安楽死》は、フレイバーを読むにちょっと押しつけがましい。というかだいぶだ。「お前が死を望んでいるから、それに応えてやろう。まあお前はまだその気持ちに自分で気付いてないけどな!」こんなん、無茶苦茶や!悪役やん!...緑と白のセリフなんですよ...『シャドウムーア』になって『ローウィン』の頃より丸くなったエルフさん達ですが、相変わらず容赦がないというか...イイネ。カードとしてはカード名が示す通りの直接除去。クリーチャー1体を対象とし、そのコントローラーに生け贄を強要・その代わりに、そのクリーチャーのパワー分のエルフ・トークンをあげるよという、クリーチャーと他の何かを交換する除去を多数持つ、実に白らしい1枚と言える。緑っぽさはあまりないが、まあ出てくるトークンは緑のカードとシナジーを形成するエルフなので、そこは1つ。

 

 勿論、自分のクリーチャーに使用することも出来る。どうせ除去されるなら1/1の群れに分裂させようぜという使い方が出来るのは良いことだ。あるいは、当時のルールなら戦闘ダメージをスタックに乗せてから使用することも出来たので、複数ブロックされたアタッカーを分裂させてオイシイ思いをしたり実質的な警戒持ちとして運用したり。その種となるクリーチャーが頑強なんて持っていようものなら、溢れ出る旨味成分で贅沢病になっちまわぁ。というわけで、たまに除去として使えるトークン生成呪文と思った方が正しいと言えるだろう。

 

 日本語版のテキストは、「クリーチャーを生け贄に捧げる」ことと「トークンを出す」ということが文章として繋がっていないため、トークンがこの呪文を使用したプレイヤーのコントロール下に出てくると勘違いされることがあったようだ。というか、あった。プレリでこれを撃たれて、《野リンゴの軍勢》を除去されながらトークンを5体出された経験が僕にはあります。明らかに英語版の挙動と異なるので、ジャッジ(お店のスタッフさん)を呼んで説明。「これであってますよ」...あってるわけあるかぁ!打ち得呪文許すまじ。


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