祝福の息吹/Blessed Breath
タグ:Blessed Breath, Card of the Day, MTGシングル, 岩SHOW, 祝福の息吹, 神河物語Card of the Day -今日の1枚- 2015/03/30
祝福の息吹/Blessed Breath
春、到来。「春の息吹を感じる」という言葉がある。息吹、って良い響きだよなと思う。季節が呼吸をしている、わけじゃないけどそんな風に感じる。この感覚って、不思議で、そして素敵だ。もしかしたら非生物・概念と思っている季節というものも、一個の生物なのかもしれない。そんなことを考えながら通勤するのが楽しいのだ。息吹、うーん良い響きだ。今週は「息吹ウィーク」としよう、そうしよう。「Breath」の名を冠するカードは少なくないぞ。
一発目はやはり、春を祝うということで《祝福の息吹》。なんともめでたいカード名のこのカード、その効果も優しいものに仕上がっている。対象のクリーチャー1体にターン終了時まで任意の色へのプロテクションを与える、今となっては1ブロックに1枚はこういうカードがあるのが白の定番というか嗜み、常識となっている。これらに、そのブロック固有のメカニズムを絡めることで特色を出す、というのがデザインの基本になっているようだ。タルキールでも覇王譚と龍紀伝にてそれぞれ、セットの方向性が伝わるカードが登場しているのは皆さんもご存知の通り。そんな定番カードではあるが、1マナでプロテクション付与、というのはこのカードが登場するまで、実は存在していなかった。割と最近に登場したものなんだなと思うが、『神河物語』自体最近でも何でもなかった。恐ろしかぁ。
そんな、極小のエピックを成し遂げた1枚。これに既にブロック固有の能力を重ねてきているあたり、カードパワーは上がっていたんだなと今更ながらに思う。こうやって時を隔てることで、評価出来るものもあるのだろう。さて、その能力とは"連繋"。秘儀呪文を唱えるに際し、手札からこのカードを公開して(W)を払ってもよい。そうしたならば、プロテクション付与を秘儀呪文に乗っけることが出来る。例えば、相手の除去呪文にスタックで《崩老卑の囁き》を相手のクリーチャーに撃ちこみつつ、このカードを連携して除去から自軍を護る、ということが手札1枚の消費で行える。次のターン、また別の秘儀呪文を唱えながらこれを連繋させ、ブロックされない状態にしてアタック...なんて動きが出来れば上出来だ。アドバンテージを稼いだ、と言っても良いだろう。連繋呪文は割高な場合が多く、マナに余裕がなければ運用は難しかったりするのだが、このカードは唱えても連繋しても1マナである。なら、可能な限りそれを狙った方がお得なのは言うまでもないだろう。まあ、リミテッドだとそのままでも純粋に便利で強力なんだけどね。
イラストに描かれているのは《道を塞ぐ者、黄泉示》。死から生ある者を遠ざけるこの神らしい守護の呪文。『神河謀叛』でカード化されるより一足早く登場していたのだ。...イラストを見て特大げっぷとか言っちゃ駄目。