彩色の灯籠/Chromatic Lantern
タグ:Card of the Day, Chromatic Lantern, MTGシングル, ラヴニカへの回帰, 岩SHOW, 彩色の灯籠Card of the Day -今日の1枚- 2015/07/08
彩色の灯籠/Chromatic Lantern
一色で我慢しなさい。マジックプレイヤーにこう説き伏せようとしても、なかなかに難しい。勿論、単色至上主義な方々もいらっしゃるが、それと同数の5色ラバーズがいて、そして大多数のプレイヤーは2,3色デッキが好き、そんな風に見える。
新旧ラヴニカ・ブロックやアラーラ・ブロック、『タルキール覇王譚』、もっと遡ってインベイジョン・ブロック...皆、多色が好きなのだ。
こんな僕らに対して「簡単には使わせないよ?」「ほら、待望のマナサポートさ」と飴と鞭を取り混ぜた環境を創り上げる開発陣はやり手だ。多色化が厳し過ぎてもデッキの多様性がなくつまらないし、かと言ってなんでもありになってしまうとそれはそれでマジックには何のために色が5色あるのかという話になる。
一色で我慢出来ないプレイヤーを優しく照らす光が射したのは『ラヴニカへの回帰』でのこと。《彩色の灯篭》は、これまで登場した5色マナを生み出すカードの中でも最も効果範囲が広くその恩恵が大きいカードである、と言っても良いだろう。
3マナで好きな色マナ1つを生み出すアーティファクト、《マナリス》相当の能力を持ち、これに加えて全ての土地にも自身と同じ能力を付与する。全ての土地が、5色土地となるのだ。
しかもデメリットなし。ここが凄い。全ての土地が実質5色土地になる《虹色の前兆》というカードが既に登場していたが、それが無色になり1マナ追加するだけで自身もマナを生み出すようになる...ちょっとした革命ではないかこれは。
《極楽鳥》を初めとするマナクリーチャーと土地サーチカードを擁する緑が、これまでの5色デッキの中核を担っていたが...このカードが登場したことで、特に緑じゃなくても割と簡単に5色デッキを運用できる!
特にリミテッドで、マナサポートを苦手とする色...というか緑以外の色を中心でデッキを組む際に、このカードは非常に重宝する。青白のデッキで、でも赤の除去と黒のボム使いたい...みたいなおねだりを1枚で叶えてくれるのだからもはや崇拝の対象と見ても良いレベルだ。
実際に僕も、『ドラゴンの迷路』参入後のリミテッドのGPでこれを引いて、プールにあったレアを全部ぶち込んだ(どれも強力無比なものだった)デッキを作ったものだ(気持ちよく3-0して、そこからコロコロっと負けた)。
英語名ではLantern、即ち「ランタン」であり、日本語名の「灯籠」が今一つピンとこない...かもしれない。