土喰い巨獣/Petradon

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Card of the Day -今日の1枚- 2015/09/09

土喰い巨獣/Petradon

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 食うということは栄養を得るために行う。活動するために不可欠な栄養は、多種多様。特定の植物や動物のみを食べることで事足りるものもいるが、哺乳類のような複雑な生き物となると様々な栄養素を必要とし、それらが得られなかった場合は命に関わることもある。時に、動物は思いもかけないものを食することがある。土だ。土には鉄分、ナトリウム、マグネシウム、カルシウムなど...いずれも不足しないようにと注意された栄養素が含まれている。それをそっくりそのまま食することは、ゾウやウシ、サルの仲間、またオウムやインコなどの鳥類が習性として備えている。そして、我々人間も。現代の日本には馴染みのない風習だが、ネイティブ・アメリカンやベトナム、アフリカの国々では土を直接食べたり料理に加えるという風習がある。アイヌの人々も食べる習慣があったようだ。土は食べ得、なのかもしれない。

 

 マジックの世界にはそれこそゾウなんて比較にならないサイズの巨大な獣が住んでいるのは皆さまもご存知の通り。それらの動物も、生きていくのに各種栄養が必要なことには違いはない。土を喰うものだっているのである。《土喰い巨獣》はそのまんま、土を喰う怪物である。ナイトメアと呼ばれる、戦場に出た時に特定のカード(それ以外のものもあるけどね)をゲーム外に追放し、これが戦場を離れるとそれを元に戻すという2つの誘発型能力を持っている種族を代表する1枚である。これは『トーメント』で登場したメカニズムで、黒を中心にその友好色である青と赤に与えられた能力である。一時的に対戦相手から何かを奪ったり、自身の何かを担保として預けておくといったことが出来るクリーチャー群であり、その能力を上手く使ってコンボのような動きが出来たりするのだが...まあ、そんなに強くなかった。はっきりと言っておこう。

 

 その中で赤のレアを担当するのがこのナイトメア・ビースト。土を喰うの名の通り、土地を2枚追放する能力を持っている。土地破壊だ。しかも、2枚。8マナ5/6パンプ能力と、単純な戦闘能力を見るとマナコストに見合わないが、出すだけで2枚分のアドバンテージを確保出来る。しかも、大抵の相手が奪われて辛いパーマネントである土地だ。これはなかなかに強力なクリーチャーだ。

 

 というか、真面目に8マナなんて払わなくて良い。《納墓》なんかで埋めて、《再活性》はじめとするリアニメイト呪文でサクっと釣り上げてしまえば良いのだ。対戦相手に土地が2枚しかない早いターンに釣り上げて、行動を妨害してしまえばあとは5/6で殴り続けていけば相手は地獄を見るだろう。

 

 英名はPetradon。ペトラドン。かわいい。ラテン語で「石」と「歯」という意味の単語の組み合わせだ。恐竜のイグアノドンなんかのドンも同じ意味。石に歯を立て食らいつくもの、って感じだろうか。その割にイラストでは触手でエネルギーを吸い上げているように見える。○○ドン=怪獣ってことで。


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