茸の番人/Mycoid Shepherd

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Card of the Day -今日の1枚- 2015/10/01

茸の番人/Mycoid Shepherd

茸の番人/Mycoid Shepherd

茸の番人/Mycoid Shepherd

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 茸は動物や野菜にはない旨味と栄養素に恵まれた食材である。主成分は野菜とは似てはいるが、食物繊維がより多く含まれる。シイタケなんかは実に40%が食物繊維で、摂取することで便秘の解消に繋がるようだ。ビタミンB、ビタミンD2、ミネラルも多く含有しており、野菜と肉・魚と組み合わせて摂取することで栄養バランスは完璧なものとなるだろう。三大旨味成分の1つであるグアニル酸を多分に含んでおり、これ単体でも良い出汁が出るが、昆布のグルタミン酸と併せると数倍・数十倍の旨味を生み出す。炊き込みご飯とか、鍋とか...お腹減って来たね。身体に良いので、食べ過ぎない程度に食べよう。

 

 マジックの世界でも、茸の栄養の恩恵を受けることは出来る。《茸の番人》がそれを与えてくれる、プレイヤーにとってはありがたい存在だ。『アラーラ再誕』にて5つの断片は1つの次元に統合され1つの世界になったことで、それまで共存しなかったもの達が並び立つようになった。このカードのフレイバーテキストにも、ナヤからジャンドへ移ったクリーチャーであることが書かれてある。その能力自体も...どちらの断片のカードとも噛み合うものとなっている。

 

 4マナ5/4、一昔前ならこれだけでも強力極まる1枚だったが、今ではこれに追加で除去耐性や戦場に出た時にする仕事などが求められるという、インフレの波を感じずにはいられないが...このカードは、その点は追加の能力でカバーできている。自分or他のパワー5以上のクリーチャーが死亡した際に誘発する能力でライフを5点回復できる。クリーチャーでライフを回復する能力は多種あるが、5点もの回復量となると頭が抜けて高いレベルだ。5/4のクリーチャーが除去されるのは悲しいが、5点回復出来るのならば、2枚目を出すまでの時間は稼げそうだ。他のクリーチャーが除去された場合でも回復出来るというのがセールスポイント。イメージで言うと、死亡したクリーチャーの巨体を茸で媒介してプレイヤーが摂取できる栄養へと変換・自身もその茸なのでそのまま糧となってくれるというところだろう。パワー5以上という条件が巨大生物ガルガンチュアンを崇拝するナヤの、そして死亡により誘発するというのがクリーチャーを生け贄に捧げる能力で食物連鎖を表現するジャンドを、それぞれ表していると言えるだろう。色としてはナヤのものだけだが、ジャンドの食物連鎖に適応した、ということなのだろう。

 

 戦場に出た時に4点回復させる《ロクソドンの教主》《強情なベイロス》、自分から能動的に生け贄に捧げて回復出来る《貪欲なベイロス》、この辺りの連中の方が使いやすく、これらを経験したプレイヤーにとってはそれほど強く思われず...そして後の時代に《スラーグ牙》という更にお手軽なやつが登場し、いろんな場面での活躍が叶わずじまいで現在に至る。うーん、回復量が抑え目で1ドローがつく、とかなら使われたかもしれないなぁ。


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