『ゲートウォッチの誓い』プレビュー!《虚空の粉砕》
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コジレックが帰ってくる!
2016年1月22日(金)に発売される『ゲートウォッチの誓い』は、絶望的なエンディングを迎えた『戦乱のゼンディカー』のその後を背景世界としたエキスパンション・セットだ。
エルドラージの血族の祖、タイタンの一体であるウラモグを《連結面昌体構造》の罠に捕らえた!...と思ったらオブ・ニクシリスの策略により失敗。
しかもその場にもう一体のタイタンであるコジレックも姿を現し...さあ、この困難にゼンディカーの同盟者、そしてプレインズウォーカー達がどう立ち向かうのか、こうご期待と言うところ。
上記の《連結面昌体構造》のように物語の決定的なシーンがカード化されたものが今回も登場することはあるのだろうか?今から全カード公開が待ち遠しくてしょうがない。
先のワールド・マジック・カップ2015での発表により、コジレックの新カードが登場することは判明している。
《大いなる歪み、コジレック》は、その容姿、能力とサイズ、そして初お披露目となる無色マナのシンボルが世界中のプレイヤーに衝撃を与えた。
個人的にはデカいクリーチャーが大好きなので、このカードを用いたデッキを...できれば《絶え間ない飢餓、ウラモグ》と並べるデッキを作りたいなと考えている。モダンの「トロン」デッキに積むのが現実的だろうか。
新たなるコジレックは、《真実の解体者、コジレック》の時と同様にカードを唱えた時点でドロー出来る能力を持ちながら、失ってしまった"滅殺"の代わりに、より自衛的な能力を得ている。
「点数で見たマナ・コストがXであるカードを1枚捨てる:点数で見たマナ・コストがXである呪文1つを対象とし、それを打ち消す。」
ウラモグのような破壊不能を持たない代わりに、《はじける破滅》のような破壊でないタイプの除去にも対処できるようになっている。
この能力を初めて見た時、「コジレックが...打ち消し!?」と驚いた方も少なくなかったことかと思う。
エルドラージと言えば、バキバキとあらゆるものを粉砕しながら迫りくる、原始的な本能でのみ行動する種族というイメージが強い。
実際にコジレックも、どこが顔なのかもわからない、無機質な破壊神という印象を受ける姿かたちをしている。
が、この巨大なるエルドラージにはそのイメージと相反する性質が備わっている。
コジレックとは、幻影・嘘・謎・精神の支配・変身・実験であるという。
一体、何なのか?これらの情報から、精神に干渉してくる存在であるということはわかる。
実際にコジレックとその血族が他者の精神に影響を与えているシーンが描かれているカードは既に存在する。
有名どころでは手札破壊の名作、《コジレックの審問》がそうだ。
また、『戦乱のゼンディカー』の対戦相手のクリーチャーのコントロールを奪う欠色呪文、《敵対》のイラストとフレイバーテキストにはコジレックの血族の特徴である、黒曜石の破片を頭上に浮かべた人間が精神を操られ味方をその手にかける様子を見ることが出来る。
打ち消し呪文に関しても、あまり使われていないがシブい1枚《この世界にあらず》というカードが存在している。このカードに描かれているのも、黒曜石の破片を浮遊させたコジレックの血族のものだ。
打ち消し呪文は《意思の激突》《精神的反論》《Force of Will》などのカード名に見られるように、その多くが精神力に基づいた呪文である。
コジレックの血族は他者の精神に干渉し、呪文を打ち消すことも出来る。
ここまで長々と振り返ってきたのは、今回のプレビューカードが上記の背景世界の特性に当てはまるからだ。
お待たせしました、Ladies and Gentlemen!
ご紹介しましょう、《虚空の粉砕》‼
《虚空の粉砕》 1UU
欠色(このカードは無色である。)
呪文1つを対象とし、それを打ち消す。これによりその呪文が打ち消されたなら、 それをオーナーの墓地に置く代わりに追放する。
欠色の確定カウンター登場!色を持たない《雲散霧消》である。
『戦乱のゼンディカー』でも《呪文萎れ》という不確定カウンターが存在したが、構築でその姿を見ることは非常に稀であった。
4マナの要求であれば大抵の呪文は打ち消せはするが、それでも「エスパードラゴン」のようなヘビーコントロール同士の対決ではゲーム終盤では効力を発揮することは難しい。
その点、確定カウンターであればどれだけマナが伸びた相手でも危険な呪文を未然に防ぐことが出来る。
また、こちらは《呪文萎れ》と同じだが打ち消したカードが墓地に落ちずに追放されるというのも良い点だ。
《雲散霧消》がスタンダードで使えた頃は《未練ある魂》《掘葬の儀式》《瞬唱の魔導士》と、墓地から再利用できる強力カードが多く使用されていたため、それらに1枚で対処できるこのカウンターは信頼度の高いものであった。
現在のスタンダードはどうだろうか。そういった墓地を利用するカード...まず浮かぶのは、《束縛なきテレパス、ジェイス》の-3能力、墓地からインスタントかソーサリーを唱えられるようになる、皆がお世話になり辛酸をなめさせられているあの能力。
そして同じく強力な墓地活用と言えば《棲み家の防御者》の変異から表になった時の誘発型能力。《虚空の粉砕》で打ち消した呪文は、これらの打ち消しをあざ笑うカードで再利用することが出来ない。
《先祖の結集》《オジュタイの命令》などにも地味~に対処出来る...あくまで地味にね。
既に3マナカウンターには《風への散乱》が存在するため、使用されるか否かは墓地に落としたくないカードがあるかどうか。
そういった点も留意しながら、日々公開されてゆく『ゲートウォッチの誓い』のカードが見ていこうじゃないか。
青い打ち消しを使用するコジレックの血族も加わったエルドラージの群れに、ゼンディカーは滅ぼされてしまうのか?あるいは、打ち勝つ希望はあるのか?
1月22日(金)に発売される『ゲートウォッチの誓い』、発売翌週に控えるグランプリ名古屋2016・翌々週にはアトランタでプロツアー!2016年の開幕を飾る最新セットに要注目だ!