Browse the Deck! Vol.2 「4Cデルバー」
タグ:Browse the Deck!, デッキリスト, レガシー, 日下部恭平どうも~!先週から始まったこのコーナー、第1回はレガシーにおいて使用者は少ないが無視できない強さを誇る注目デッキを紹介しました。
今週も早速レガシーデッキを《拾い読み》!
「4C Delver」 Legacy Constructed League (5-0) Player:echecetmat35 |
18lands 4:《霧深い雨林/Misty Rainforest》 1:《汚染された三角州/Polluted Delta》 4:《沸騰する小湖/Scalding Tarn》 2:《Tropical Island》 2:《Underground Sea》 2:《Volcanic Island》 3:《不毛の大地/Wasteland》 15creatures 4:《死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman》 4:《秘密を掘り下げる者/Delver of Secrets》 3:《ヴリンの神童、ジェイス/Jace, Vryn's Prodigy》 1:《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》 3:《タルモゴイフ/Tarmogoyf》 27spells 4:《思案/Ponder》 3:《突然の衰微/Abrupt Decay》 4:《渦まく知識/Brainstorm》 4:《目くらまし/Daze》 4:《Force of Will》 4:《稲妻/Lightning Bolt》 2:《呪文貫き/Spell Pierce》 1:《もみ消し/Stifle》 1:《森の知恵/Sylvan Library》 Sideboard 1:《もみ消し/Stifle》 1:《古えの遺恨/Ancient Grudge》 1:《四肢切断/Dismember》 1:《方向転換/Divert》 1:《夜の戦慄/Dread of Night》 1:《狼狽の嵐/Flusterstorm》 1:《二股の稲妻/Forked Bolt》 2:《ゴルガリの魔除け/Golgari Charm》 1:《墓掘りの檻/Grafdigger's Cage》 1:《コラガンの命令/Kolaghan's Command》 2:《紅蓮破/Pyroblast》 1:《漁る軟泥/Scavenging Ooze》 1:《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique》 |
今回紹介するのは所謂レガシーのトップメタ、BUGカラーのデッキをベースに赤を足した「4Cデルバー」ですね。
現在一般的な「4Cデルバー」は《グルマグのアンコウ》や《若き紅蓮術士》、《真の名の宿敵》を採用していますが、こちらのプレイヤーのレシピでは代わりに《ヴリンの神童、ジェイス》や《瞬唱の魔道士》が採用されていますね。
また《若き紅蓮術士》を採用していないため、定番の《ギタクシア派の調査》が採用されていませんね。
元々は《秘密を掘り下げる者》に加えて軽いスペルを序盤に連打することによって、墓地を肥やし高速で召喚されるアンコウや紅蓮術士のトークンによって相手の盤面が整い切らないうちに倒してしまおうというコンセプトのデッキなのですが、このレシピからはよりコントロールチックな、終盤までしっかり戦おうという意志が伝わってきます。
それでは細部を見てみましょう。
4:《死儀礼のシャーマン》
4:《秘密を掘り下げる者》
固定枠ですね。今更説明するまでもありませんが、どちらもBUGカラーデッキをレガシーのトップメタへ押し上げた功労者です。
3:《タルモゴイフ》
こちらも「BUGカスケード」などには採用されていますが、一般的な「4Cデルバー」には採用されていないカードですね。
3枚に抑えられていますが、《若き紅蓮術士》と比較すると早いターンからプレッシャーをかけられることが多いのと単体で仕事をするため、後半トップしても強い場面が多いことが勝っている点ですね。
代わりに定番の紅蓮術士+《陰謀団式療法》のコンボが出来なくなってしまっているため、デッキとしてのコンボ体制は若干落ちたのかなといった印象です。
あと結果を出しているのがMagic Onlineなので、オンライン上で流行っているエルドラージデッキのような5/5や4/4の生物を展開してくるデッキ相手には、それらを突破できる可能性のある《タルモゴイフ》の方に軍配が上がるので、メタを読んだ結果こいつが採用されている可能性もあります。
1:《瞬唱の魔道士》
「奇跡コントロール」等ではよく採用されていますが、「4Cデルバー」に採用されているのは珍しいですね。
冒頭でも触れましたが、一般的な「4Cデルバー」が元々そこまで長期戦を見越したデッキではないので、マナのない序盤にプレイ出来なかったり《グルマグのアンコウ》をプレイしたせいでそもそも墓地にフラッシュバックするカードが無かったりするため、このカードの採用は見送られてきました。しかしこのデッキの構成だと、ゲーム前半も後半も無理なくプレイ出来、アドバンテージをもたらすことでしょう。
3:《ヴリンの神童、ジェイス》
スタンダード・モダンだけに留まらず、最近ではレガシーでも見る機会が増えてきました。
ヴィンテージ環境でも活躍していたりするので、その強さは折り紙付きです。
このデッキでは特にこれと言ったシナジーはありませんが、-3能力を2回使えれば大体ゲームに勝っているでしょう。
中盤~終盤に手札で腐った《目くらまし》や、マッチアップによってはいらない除去達を他のカードに変えてくれるのはとてもありがたいでしょう。
また《瞬唱の魔道士》と違ってフラッシュバックを付与するわけではく「呪文を唱えてもよい」というテキストなので、《Force of Will》やこのレシピでは採用されていませんが《水没》のようなカードを代替コストで唱えられるということは覚えておいて損は無いでしょう。
レガシーにおいてのプラス能力もバカに出来ず序盤に裏返ってしまうと戦闘で倒すのは困難なので相手に相当なプレッシャーを与えられるでしょう。
ただ突然の衰微やREB系のスペルであっさり処理されてしまうこともあるので裏返ったら基本的には小マイナスでアドバンテージを確定させたほうがレガシーでは良いことが多いような気がします。
1:《森の知恵》
アドバンテージエンジン枠ですね。
最近はこの枠が《苦い心理》だったりしますが、自身の墓地だけで《タルモゴイフ》が5/6以上になる可能性を残しておいた方が、対エルドラージ系のデッキとマッチアップする時にいいと思います。「奇跡コントロール」のような相手に通るとそのまま勝ってしまうほどのスペルなので、納得の採用です。
その他のスペル
大体固定枠ですね。
一般的なものにくらべて《もみ消し》2枚が《呪文貫き》に差し替えられています。
おそらく「ジェイスを序盤に守りたい」ということだと思うのですが...枚数が中途半端なので、これはもう《もみ消し》に戻してしまってもいいかなと思っています。
よりコントロールに寄せるなら目くらましが対抗呪文になったりすると思うのですがデルバーデッキの嗜みとして固定枠としておきましょう。
土地:合計18
4:《霧深い雨林》
1:《汚染された三角州》
4:《沸騰する小湖》
2:《Tropical Island》
2:《Underground Sea》
2:《Volcanic Island》
3:《不毛の大地》
一般的なレシピに比べて色マナ拘束はむしろ緩くなっているのですが、《不毛の大地》が3枚に抑えられてフェッチランドが増量されています。
本来あり得ないマナベースを無理やり《死儀礼のシャーマン》でやりくりするデッキだったので、このあたりは要調整ですね。
個人的には不毛は4枚に戻してしまっていいかなと思っています。
メイン戦をざっと見た感じ、やはり最初の印象通り、中盤から終盤まで粘り強く戦いたいという意志が体現されていますね。
特に筆者のような《ギタクシア派の調査》や《若き紅蓮術士》のような単体ではあまり強くないカードを採用することが嫌いな人には、とても良いレシピだと思います。
まだレガシーで《ヴリンの神童、ジェイス》を使ったことが無い人はぜひ一度使ってみて欲しいです!
サイドボード:合計15
1:《もみ消し》
1:《古えの遺恨》
1:《四肢切断》
1:《方向転換》
1:《夜の戦慄》
1:《狼狽の嵐》
1:《二股の稲妻》
2:《ゴルガリの魔除け》
1:《墓掘りの檻》
1:《コラガンの命令》
2:《紅蓮破》
1:《漁る軟泥》
1:《ヴェンディリオン三人衆》
サイドボードは一枚挿しが非常に多い構成ですね。
レガシーのサイドボードはメタによって大きく変わるので大きくピックアップはしませんが...
せっかく《ヴリンの神童、ジェイス》を採用しているのですから、続けて唱えられると強力な《思考囲い》や《強迫》のような手札破壊は取るべきかなと思います。
一般的な「4cデルバー」は《ゴルガリの魔除け》で自分の《若き紅蓮術士》やエレメンタル・トークン、《真の名の宿敵》を巻き込んでしまう恐れがありましたが、
このレシピではそういった心配が無いのも良いところですね。
ということで今週はechecetmat35さんの「4Cデルバー」でした。
《ヴリンの神童、ジェイス》の強さに半信半疑の人は、ぜひ一度使ってその強さを体験してください!