【GP名古屋2016】スーパーサンデーシリーズ・スタンダード TOP16戦 石川 翔 対 宇野 裕紀
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グランプリ・名古屋2016 スーパーサンデーシリーズ・スタンダード TOP16戦 石川 翔 対 宇野 裕紀
Text by 森安 元希
スーパーサンデーシリーズ・スタンダード TOP16戦より石川 翔 対 宇野 裕紀のフィーチャー。
2トーナメントからトップ8ずつを輩出して新たな決勝トーナメントを執り行うという初の試みによって、普段よりもスイスラウンドが1つ減っている分、シングルエリミネーションは16人トーナメントの4回戦となっていた。
石川 翔の『白単トレンディエンジェル』とは《アクロスの英雄、キテオン》《白蘭の騎士》からなるウィニーアタッカーと、《変位エルドラージ》《徴税の大天使》のミッドレンジクラスをサポートするクリーチャー、
《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》や《保護者、リンヴァーラ》でサイズ勝負にも持ち込める白単欠色デッキだ。
宇野 裕紀のアブザンアグロもまた、バージョンアップされている。
《森の代言者》《永代巡礼者、アイリ》で序盤を受けていき、《包囲サイ》で自らの優位に持ち込んでいく。
1年スタンダードの覇者の座を守り続けてきた《包囲サイ》に対し、新時代の寵児《変位エルドラージ》が立ち向かう。
Game 1
《アクロスの英雄、キテオン》《搭載歩行機械》《白蘭の騎士》とテンポを落とさず続けていく石川。
《森の代言者》スタートでこの攻勢を制したい宇野であったが、《森の代言者》のアタックを敢行した結果、ダブルブロックによって結局《搭載歩行機械》の本体を割ってトークン2体を生み出させ、墓地に送られてしまう。
実はこの地点で《ドロモカの命令》を有しており、被害を抑えることは可能だったのだが、より後方に察した脅威に備えるべく、ハンドをためていた。一旦、クリーチャーの展開を優先する。
タップアウトからの《包囲サイ》で戦線を作っていきたい宇野だが、《徴税の大天使》を含むフルアタックを防ぐためのマナが支払えない。《アクロスの英雄、キテオン》は《歴戦の戦士、ギデオン》へと変身し、《徴税の大天使》を起こして実質的な警戒を与えるとアタックもブロックもままならなくなってしまった。
石川1-0宇野
Game 2
《始まりの木の管理人》、パンプ、アタック―…一度《乱脈な気孔》タップインこそはさんだものの前期のスタンダードでは、先手の黄金律であった筈だが、このアタックを《次元の歪曲》で捌かれる。
「そんなカードもはいってるんですね」
宇野の驚きとともに溜息が漏れる。
ここで《変位エルドラージ》をプレイして先後の入れ替えを行った石川。《先頭に立つもの、アナフェンザ》の登場には《絹包み》でアタックの手を進めていく。
この野放しに出来ない《変位エルドラージ》も、今度は宇野が《絹包み》する。2-3マナの生物の選択肢が広がっている現地点で、《絹包み》の信頼性はむしろ以前よりも高まっていそうだ。
お互いに戦線の隊長を並べあう。
《徴税の大天使》対《先頭に立つもの、アナフェンザ》。
殴りにくく、受けにくい関係性の2枚にさらなる機先を制したのは石川だ。
《保護者、リンヴァーラ》を5/5飛行のクリーチャーとしてプレイ。
ここに対して《先頭に立つもの、アナフェンザ》をアタックに向かわせて《アブザンの魔除け》を含めたコンバットトリックを意識させながら、《風番いのロック》強襲という、これもアブザンの強烈なルートの1つを作る宇野。
しかしながら石川は3枚の《絹包み》の上から計4枚の《変位エルドラージ》を引いてみせ、トークンやブロッカーをのかして《保護者、リンヴァーラ》でライフを攻め切った。
石川 2-0 宇野
石川Win!
これまで《ドロモカの命令》のために白緑というコンセプトの多かった《徴税の大天使》白単系ミッドレンジ。コンバット・トリックを無色スペルに切り替えることでタップインによるテンポロスを確実に失くしていき、加えて《難題の予見者》のような対中量級のカードを採用出来るようになったことで幅は大きく広がっていた。
以前から白単系を使いつづけているという石川、新デッキとはいえプレイの習熟度に関しては文句のつけようがないだろう。
他卓より一足早くトップ8進出を決めた。
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Text by 森安 元希


