狩り立てられたラマスー/Hunted Lammasu

タグ:, , , , ,

Card of the Day -今日の1枚- 2016/04/12

狩り立てられたラマスー/Hunted Lammasu

狩り立てられたラマスー/Hunted Lammasu
狩り立てられたラマスー/Hunted Lammasu
今日の1枚のこのカードの購入ページはこちら
『ラヴニカ:ギルドの都』をリアルタイムでビリビリしたプレイヤーの多くはこう思ったはずだ。「ラマスーって何?」と。本日はその疑問にお答えするところからスタートするとしよう。ちなみに検索するとスターウーズのラマ・スーがヒットするね。カミーノアンの彼はジェダイマスター・サイフォ=ディアスから依頼を受け、後に大戦で用いられるクローン兵を製造...って脱線もええとこやがな。

Lamassu(ラマッスと呼ぶことの方が多いか)は、古代メソポタミア文明における神の1つ。アッシリアという帝国では、宮殿の入り口にこの人頭有翼獣のレリーフを門と一体化する形で刻んでいた。ライオンや牡牛の身体に、鷲の翼、そして人間の男性の頭部...スフィンクスとも類似する点の多い存在で、豊穣・素早さ・知性を併せ持つ守り神であるという。これが宮殿の入り口を警護することは、当時の人々にとって大いに意味のあることだったのだろう。

こんな、言い方は悪いがマイナーな神様をクリーチャーとして扱うことにしたマジック、さすが目の付け所が違う。なんでも、同社製品の「ダンジョン&ドラゴンズ」で取り扱っているらしく、そういった縁もあっての登場だとかそうでもないとか。個人的にはラヴニカには同じく人頭の魔物・スフィンクスが多数生息しているので、それらとラマスーの関係性など気になるところだが...。

前述の通り、ラヴニカにてデビューしたのが《狩り立てられたラマスー》。こちらは蹄を持った四足獣の身体に髭を蓄えた顔、そして巨大な翼...上体を起こした姿になるスフィンクスとは、また違った印象を受ける魔物として描かれている。カードとしては4マナ5/5飛行、と破格のスペック。実はマジックの歴史でも、4マナ5/5飛行は3体しか登場していない(後の2枚がわかるかな?)。勿論のこと、これらすべてがデメリット持ち。ラマスーの場合、「狩り立てられた」サイクルに属しており、このサイクル中共通のデメリットを有している。

これらのサイクルは、マナコストに見合わぬ破格のスペックのクリーチャーを得られる代わりに、対戦相手にクリーチャートークンという戦力を与えてしまう、というデメリットを持った面々で、このラマスーの場合は対戦相手に4/4の黒いホラー・トークンを提供してしまう。対戦相手にタダでクリーチャーをあげるのはデメリットとしてはかなり上位に来るもの。それゆえ、このサイクルのレアは使いにくいものばかりとなっている。

しかしこのラマスー、実はデメリットはかなり軽い方だ。何せ、5/5飛行と4/4バニラ。他のサイクルがもっとシビアな能力・数のトークンを与えてしまうのに対して、ラマスーは性能で完全に勝っているし、数も1体のみ。ダメージレースではこちらが圧倒的に有利であるため、状況次第ではノーリスクの4マナ5/5飛行となることもあるだろう。

ここまでは褒めてきたが、しかし出してすぐさま除去されると、敵に塩を送っただけとなってしまうのは辛いところ。使うには、このデメリットを帳消しにする《倦怠の宝珠》なんかがあった方がより安全だ。モミール・ベーシックでは、ほぼ何のデメリットも持たないバケモノとして、中盤から終盤まで役立ってくれる。MO上だとこのラマスーが連れてくるホラーの姿を見ることも出来るぞ。Let's try!

Card of the Day 過去のカード一覧(2015.11.19~)

Card of the Day 過去のカード一覧(~2015.11.18)