MTG『エターナルマスターズ』収録カードプレビュー!

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『エターナルマスターズ』2016年6月10日、降臨。

このセットは『モダンマスターズ』の系譜と同じく、過去発売されたセットに収録されていたカードを再収録した特別なセットとなる。
今回のマスターズはその名の通り、エターナル環境における人気カード・名カードが再録されるであろうことは、セット発表時に《意志の力》《不毛の大地》の公開からも容易に想像がつく。


 

Force of Will意志の力


 

個人的には、初登場から20年間《Force of Will》と呼ばれてきたカードに《意志の力》という日本語名が与えられたことが何やら感慨深かったり、他の日本語名を持たないカード達も同様に新たな名前を授けられるのかというワクワク感にも満ちていて、ああ早くカードギャラリーが全開放になるのが待ちきれないッ!と心震わせる日々を送っている。この焦らしが、なんとも良いものなのだが。

さて、本題に入って...この『エターナルマスターズ』に収録される人気カードを1つ、BIG MAGICからご紹介させていただくことに。

毎度毎度、名誉あるお仕事をいただけてマジック関係者冥利に尽きるわけだが...じゃあ、早速、そのカードを見てみよう!


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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こ、この怪しげなスマイルは...

 

 

 

 

 

断片無き工作員


 

《断片無き工作員》、『エターナルマスターズ』に侵入成功ッッ!

 

エターナル・フォーマットの1つ、レガシー。このフォーマットで現在活躍しているデッキを挙げるならば、多くのプレイヤーがその名を口にするであろう「BUGカスケード」。
このデッキのキーカードが、この度めでたく再録となった《断片無き工作員》だ。青緑の3マナ2/2、アーティファクト・クリーチャーであるという時点で相当の変わり種。
このカードはかつて断片に分けられていた世界が1つの次元・アラーラへと衝合されたことで誕生したクリーチャーだ。


 

ジェスの浸透者ヴェクティスの工作員


 

青と緑という断片の1つ・バントのカラーリングでありながら、アーティファクトであり人間であるという他の断片・エスパーの特性を併せ持っている。
その名が示すように、他の断片の勢力に忍び込んだ工作員をカード化したものだ。エスパー側がバントを監視するために放った機械人間なのか、あるいはバント側がその人体機械化技術を盗むために放ち、作戦を実行した名エージェントなのか。明言されていないので夢は広がるところだ。

さて、このカードが人気なのはそのフレイバーだけでなく、能力が強力だからだ。持っているのはシンプルに1つだけ、"続唱"。続唱を持つ呪文は、それを唱えた時に能力が誘発し、唱えたプレイヤーは自身のライブラリーを上から捲っていく。土地でない、その呪文よりも点数でみたマナコストが低いカードが捲れたら、そこでストップ。そしてそのまま、その呪文を唱えることが出来る。純粋にカード1枚が2枚分の働きをする、アドバンテージの取れるカードである。

この工作員は3マナのカードであるため、2マナ以下の呪文が捲れるとそれを唱えることが出来る。レガシー環境における2マナ以下の呪文など山ほどあるが、とりあえずは先に述べた「BUGカスケード」デッキの採用カードから見てみると...


 

タルモゴイフ悪意の大梟Hymn to Tourach突然の衰微


2マナ:《タルモゴイフ》《悪意の大梟》《Hymn to Tourach》《突然の衰微》

 

死儀礼のシャーマン渦まく知識思考囲い


1マナ:《死儀礼のシャーマン》《渦まく知識》《思考囲い》

 

祖先の幻視


0マナ:《祖先の幻視》

 

状況を選ぶものもあるとは言え、3マナ2/2+どれが捲れても相手からするとイヤなカードである。《死儀礼のシャーマン》から2ターン目に《Hymn to Tourach》で手札をズタズタにしつつ2/2が出てくるというのは、ほとんどのデッキにとっての悪夢である。

この「BUGカスケード」の《祖先の幻視》のように、マナコストを持たないカードをこの工作員で唱えるというアプローチを突き詰めると、行きつくのは《超起源》。


 

超起源暴力的な突発


 

手札にある怪獣たちをドンドン展開するこのワンパクデッキにおけるキーカードであり、このカードが登場するまで使われていた《暴力的な突発》《悪魔の戦慄》と比べると、これ自身が殴れて戦力になる点・そして青いカードであるため《意志の力》のコストに充てられるという点で大きく勝っている。もしかしたら『エターナルマスターズ』で、これらのようなオイシク運用できるカードも同時に収録されるかも...?

個人的には、このカードを骨までしゃぶりつくしたいので、アーティファクトという特性も活かしたい派である。


 

弱者の剣飛行機械の鋳造所


 

モダンで解禁されて話題となった《弱者の剣》+《飛行機械の鋳造所》コンボと一緒に使ってみよう。《石鍛冶の神秘家》も入れることで、コンボパーツを探せる確率が高まりつつ、それらを狙わなくても《殴打頭蓋》《梅澤の十手》で勝つプランを両立できる。《弱者の剣》を墓地に落とされてしまっても、《飛行機械の鋳造所》で生け贄に捧げる用のアーティファクトとしてこれを換算でき、カードをフルで使っている感も味わえる。さあ、デッキを作ってみよう!
とにかく夢が広がるカードであるが、収録されていたのが『プレインチェイス2012』のみであり、入手が容易ではないカードの1つであった。そんな《断片無き工作員》も収録される『エターナルマスターズ』、ドキドキワクワクしながらパックを剥けるのは、6月10日(金)!!!この機会を逃すなッッ!