パーディック山の火猫/Pardic Firecat
タグ:Card of the Day, MTGシングル, Pardic Firecat, オデッセイ, パーディック山の火猫, 岩SHOWCard of the Day -今日の1枚- 2016/06/03
パーディック山の火猫/Pardic Firecat
パーディックとはオタリア大陸にまたがる大山脈で北はワイアウッドの森から南はダールの平原まで達している。この壮大な山脈には、その厳しい自然環境にも関わらずドワーフや人間の蛮族、様々な獣などが生息している。オデッセイ・オンスロートブロックの主人公であるカマールや彼の妹ジェスカ(後のフェイジ)、彼らの師バルソーの出身地である。この山には他の次元では見られない、独自の生物が生息している。それが火猫だ。燃え盛る炎の身体を持った猫で、イラストでもわかる通り猫でありながら魔力生命体的な要素が強く、現在のクリーチャータイプはエレメンタル・猫となっている。まさしく、マジックなクリーチャー。
その名の通りパーディック山に生息する火猫をカード化したものが《パーディック山の火猫》だ。4マナ2/3速攻と、強くはないが弱すぎるわけでもない何とも言えないスペック。このクリーチャーの面白いところは、まったく別のカードの名前がそのテキストに書かれているところ。これが墓地にある時に《集中砲火》を唱えると、墓地に眠るこの火猫を《集中砲火》というカード名のカードとしてカウントするという、かなり特殊な能力だ。《集中砲火》はすべての墓地にある《集中砲火》1枚につきダメージが1点上乗せされる火力カードで、そりゃ勿論1枚でも多く墓地にある時に唱えたいものだ。そこで、通常デッキに4枚しか採用できない《集中砲火》を水増ししてくれるこのカードの存在は有り難いもので。これらが戦闘を繰り返して死亡していけば、夢の2マナ9点火力も夢ではない!
と言ったところで、上述のように「強くはない」クリーチャーをわざわざデッキに採用して4枚のカードの強化を狙うのもなぁ...というところ。昔、マジック仲間が『オデッセイ』発売当初に《生き埋め》でこれを3枚埋めて《集中砲火》を撃ち込みまくる赤黒バーンとでも呼ぶべきデッキを作っていたが、《消えないこだま》で何もかも消し飛ぶ様は同情を禁じえなかったものだ。これで4/1...いや3/2でも良い、もう少し打撃力があればと思わざるを得ない。何がかみ合ってないかって、タフネスが3あるからあんまり死なないということ。パワーも2と低いので、相討ち上等なアタックもし辛く...かと言って上記のようなスペックにしちゃうと壊れカードになりそうな可能性もある。コモンならばこれぐらい!という調整の賜物なのだろう。
墓地にいると火力呪文を強化する、というフレイバーから察するに、火猫たちって死んでもその身体は燃えたまんまなのだろう。これを喰らう大型捕食者って胃の中に炎を飲み込んだりするんかな...と思ったが、《パーディック山のドラゴン》とか《灰燼の火獣》とかペロッといきそうやね。