カルニの心臓の探検/Khalni Heart Expedition
タグ：Card of the Day, Khalni Heart Expedition, MTGシングル, カルニの心臓, ゼンディカー vs エルドラージ, 岩SHOWCard of the Day -今日の1枚- 2017/1/24
カルニの心臓の探検/Khalni Heart Expedition
カルニの心臓の探検/Khalni Heart Expedition
『霊気紛争』も無事に発売され、皆それぞれに好みのカード・勝てるカードでデッキを作り回しだしている頃だろう。この期間が一番楽しい、それだけは間違いない。環境がガッチリ形成されてしまう前に、自分の思いを託したデッキを携えてトーナメントへ...おそらくは敗けてしまうことが圧倒的に多いのだろう、でも使いたいものを試す、その心を大事にして、マジックを楽しんで貰えたら。今回のセットで僕が注目しているのは《ゴンティの霊気心臓》だ。フレイバーもさることながら、エネルギーを生み出して追加ターンを得られるというこの伝説のアーティファクト、使ってみれば思ったより強いのでは...と、デッキを作る過程を味わおうかなと。このセットには《キランの真意号》というカードも含まれている。真意＝Heartで、ハートと言えば心臓。このセットは心臓セットだ！と無理やりまとめたところで、今週は「心臓ウィーク」！力強く？脈打っているカード達を紹介しよう。
《カルニの心臓の探検》は心臓と名の付くカードの中でも最も使われた1枚だ。これは断言できてしまう。このカードがスタンダードで使えた時、それ即ち「ヴァラクート」が環境を二分するデッキの1つだった頃。そこかしこでこのエンチャントが生け贄に捧げられていたものである。このエンチャントは、緑らしくマナブーストに貢献する使い捨ての1枚。『ゼンディカー』特有の探検サイクルの1つである。これらのエンチャントは、ただ戦場に出るだけでは何もしない。これをコントロールするプレイヤーがゲームにおける何らかのアクションを行うと、探索カウンターが乗る。各々規定数のカウンターがその上に乗ると生け贄に捧げることが出来、何かしらのボーナスを受け取ることが出来る。ゼンディカーという未知の領域・危険な罠に満ちた次元を探検するというフレイバーを味わうことが出来、かつ構築レベルのカードも幾つかあって、デザインとしては勝ち組に分類されるものだと個人的には考えている。
この《カルニの心臓の探検》はあなたが土地を戦場に出すたびに上陸能力が誘発し、探索カウンターを得る。3つ乗れば生け贄に捧げて、ライブラリーから基本土地を2枚サーチしてタップ状態で戦場に出す。エンチャント1枚が土地2枚になるので、純粋にアドバンテージを稼げる。土地という確実に使うリソースを、しかも戦場に直接出すのだからなかなかにすごい。これで《山》を持ってきて《溶鉄の先鋒、ヴァラクート》を噴火させるというのが、当時のスタンダードでは鉄板ムーブだった。今でもモダンでは使用されるカードなので、コモンと侮って捨てたりしないように。
ところで、「カルニの心臓」とはなんのことだろうか。英名でKhalni Heartと呼ばれるものは、ゼンディカーの大陸・アクームにその姿を見ることが出来る花の名である。イラスト中央でも描かれている、蓮のような巨大な神々しい植物だ。この花はゼンディカーの魂と結びついているとされ、ニッサはエルドラージに壊滅させられたゼンディカーにてこの花を探していたのだった。マリーゴールド的な感じでカルニハートで良い気もするが、心臓心臓と連呼するストーリーはなかなかに面白いので、一度目を通してみてはいかがかな。