ボガーダンの中心/Heart of Bogardan
タグ:Card of the Day, Heart of Bogardan, MTGシングル, ウェザーライト, ボガーダンの中心, 岩SHOWCard of the Day -今日の1枚- 2017/1/26
ボガーダンの中心/Heart of Bogardan
"炎熱の島々"なる地域がある。次元ドミナリアの広大なジャムーラ大陸の北西辺りに位置する、大小さまざまな諸島であり、その内大きなものがアーボーグとボガーダンだ。炎熱と呼ばれるからには、これらの島々はその名の通り灼熱の地である。緯度方向に約1600km、経度方向に約1000km、日本の本州よりも大きな島だ。火山活動が活発で、常に噴火と地震が発生している。天災の宝庫とでも呼ぶべきこの島は、ドミナリアで2番目に赤マナが発生する地としても知られる。ボガーダン人達は原始的な生活様式を送っており、火山を神々と崇め人身供物を捧げる。山への信仰というものは僕らの次元でも見られたものだが、生け贄を捧げるというのはなかなかにハードコアだ。その生け贄はどのように選出されたのだろうか。もしかすると《ボガーダンの中心》のイラストに描かれるように、火山での決闘により決定したのかもしれない。
《ボガーダンの中心》はとりあえずテキストが長い。これだけで読む気にはなれないし、理解せずに弱いと判断している方も少なくない。今日はそんな能力を解説しよう。赤い4マナのエンチャント_I had bad feeling about this...この時点で危うさ怪しさがプンプンだ。ヤバ気なそのテキストに真っ先に描かれているのは"累加アップキープ②"。重い、②は重い。とてもじゃないが維持できない数字である。というか、何をするとも書かれていないのに維持する条件から書かれている。こういったカードは、維持することを破棄した時に何かしらのボーナスを与えてくれる類のカードであることが多い。《ボガーダンの中心》は...累加アップキープのルールが『ウェザーライト』発売当初より大きく変わっているため、ルールテキストの内容が大幅に変更されている。まず、いずれかのプレイヤーが累加アップキープを支払わなかった時に能力が誘発する。プレイヤー1人を対象とし、そのプレイヤーとそのプレイヤーがコントロールするすべてのクリーチャーに「このエンチャントに乗っている経年カウンターの数×2-2」点のダメージを与える。累加アップキープという能力は『コールドスナップ』の際にテコ入れがなされ、アップキープに経年カウンターが1つ乗って、その経年カウンター1個につき設定されたコストを支払いなさいという能力に変更された。《ボガーダンの中心》の場合、設置した次のターンにはカウンターが1つ乗って②支払う、その次のターンには2個目が乗って④支払う、といった具合だ。
さて、お気づきかと思うが...弱いッ。悲しいくらいに弱い。4マナ払って、何もせず。次のターンのアップキープを迎えて2マナ払って、その次のターンに支払いを拒否してようやく2点ダメージだ。マナもターンもかけないと育たない。対戦相手とクリーチャー全部に4点ダメージと聞くと凄い効果に思えるが、10マナと3ターンかけてと聞くとアホかいなと思ってしまう。《炎の波》の効率のよさに驚く。
まあ、趣味のカードである。《炎の編み込み》《逆説のもや》などと並べて漫画的なコンボだ~と楽しめるカードがあっても良いじゃない。さり気なくイラストを担当しているのは《意志の力》などで有名なTerese Nielsen。アーティスト縛りデッキ対決の時などは、貴重な全体火力枠として火を噴くかも?