岩SHOW マジック:ザ・ギャザリング『破滅の刻』プレビュー!!
タグ:MTGシングル, プレビュー, 岩SHOW, 破滅の刻, 読み物マジック:ザ・ギャザリング『破滅の刻』プレビュー!!
by 岩SHOW
世界中のマジックファンの皆さん、こんにちは!
『破滅の刻』プレビューの時間だよ!
こうしてプレビュー記事を書くのも何度目だろうか。
新セットの発売を控えた時期にプレビュー記事の依頼をいただけた時は、まずその名誉に預かり光栄という気持ちが沸き起こる。
そして、いざとりかかるとなるとしっかりとしたものを作らなければならないという責任も感じるもので。
何しろ世界で最初にその情報を発することになるわけだし、各種検索エンジンでそのカード名を検索すればプレビュー記事がヒットしてしまうわけで、そう考えるとまずは節度や道義を守ることが重要になってくる。
マジックの新カードというものは注目されているものであり、多くの人の目に留まるものだからこそ、ケアをしなくてはいけないというのが今の僕の考え方だ。
ただ何もそういったプレッシャーやナーバスな感情だけが先行しているわけでもなく、先に述べたように光栄と、喜びも勿論ある。
何せ、皆より一足早く新カードを拝むことが出来るからね!
これは公式よりの依頼という大義名分をあきらかにした上で見る新たなるカードの姿は、その能力やレアリティに関わらず甘美なものである。
ところで大義名分という言葉は今日、先述のように行動のよりどころとなる道義を意味するものとして使われることが大半であるが、元来は儒教的思想に基づいた「人あるいは進化として守るべき道義および節度」を意味するものであるということを記しておこう。
何故にここまで「大義名分」を推しているのか、それはツイッターの告知により先にカードを確認して飛んできたであろうほとんどの方が理解していることかとは思う。
こちらもそれを承知の上、形式上カッチリとしたものを書かせていただいた次第で...まあ導入はこんなもんで十分だろう、さあ《大義+名分》を世に示す刻が来た!
《大義》 (青)
ソーサリー
占術3を行う
《名分》 (4)(緑)
ソーサリー
余波
あなたのライブラリーの一番上のカードを見る。
それがクリーチャー・カードであるなら、あなたはそれを戦場に出してもよい。
そうしないなら、それをあなたの手札に加える。
青と緑の分割カードであり、『アモンケット』より余波を引き継ぐカードである。例によって、手札からは《大義》、墓地からは《名分》として唱えることが出来、その逆で唱えることは出来ないということを覚えておこう。
道理を守って正しく唱えましょうと。分割カードのカード名と効果は、遊び心とセンスが感じられて皆好きなことかと思う。このカードはその中でも特に人気が出そうな名前だね。
まずは《大義》より。青の1マナソーサリーで占術3を行う。
この上なくシンプルなテキストが美しい。
似たようなカードとしてはまずは《血清の幻視》が思い浮かぶか。あちらは1ドローしてから占術2を行う。モダンでもおなじみの便利な1枚だ。
ちょいとマニアックな話をすれば、《秘教の思索》がこれとほぼ同じテキストを持ったカードである(こちらはバイバックという能力で使いまわしができる)。
ライブラリーを上から3枚見て並べ替えたり、不要カードをライブラリーの底に送り込むのは便利ではある。特定のキーカードに頼るデッキではそれを見つける助けとなるだろう。
ただ《秘教の思索》が《血清の幻視》と比べて使われているかというと、その使用率には大きな隔たりがある。
占術は便利ではあるが、ただそれだけを行うカードでは手札が1枚消費されており、アドバンテージを損失してまでそれを行いたいかというとそうではない。
幸いなことに、《大義》は使用後に《名分》として唱えることが出来る。1枚で2枚分のカードとして用いることが出来れば、この弱点も穴埋めできるかもしれない。
では肝心の《名分》の効果はというと...やんちゃ極まりない!
緑は定期的にこの手のクリーチャーを戦場に直接送り込むカードを僕たちに提供し、ワクワクさせてくれる。
ライブラリーの一番上がクリーチャーならヒット!それを戦場に出す。そうでなくても、まあ手札に加えることは出来るので完全に腐るわけではない。
やはり目指したいのは《大義》で大型クリーチャーを仕込んで《名分》ファイア!
合計で6マナ使用しているので、7マナ以上のクリーチャーを出すことが出来ればマナ効率も優れた動きとなる。
ライブラリーの上からカードを見て大型クリーチャーを...という動きは、あの《霊気池の驚異》を思い出させる。
あのカードに比べると効果の範囲は狭く、またクリーチャーも唱えられるわけではないので《絶え間ない飢餓、ウラモグ》のポテンシャルも最大限発揮できるわけではない。
ただ、ロマンに溢れる呪文がまたスタンダードに増えるのは朗報だ。
《生類の侍臣》と合わせて使うと、占術3として唱える《大義》もアドバンテージの獲得に大きく貢献する。
《自然に仕える者、ニッサ》もこれと似たような能力を持っているため、占術してクリーチャーをライブラリーから展開する、新しいデッキを作ることが出来そうな...夢が膨らむね。
統率者戦だとより簡単にとんでもないクリーチャーをライブラリーの上に仕込めるので、序盤の事故を回避しつつ良い働きをしそうだ。
大義名分は我らにあり!『破滅の刻』でたとえ世界が滅びようとも、大型クリーチャーで立ち向かえ!