岡本桂多のKill them All!~『ゼンディカーの夜明け』編~
タグ:MTGシングル, ゼンディカーの夜明け, 岡本桂多, 岡本桂多のKill them All!, 統率者, 統率者戦, 読み物お久しぶりです!BIG MAGIC統率者戦担当の岡本桂多です!
前回の記事から大分時間が開いてしまいましたが皆さま楽しい統率者戦ライフを送っていらっしゃいますか?
今回お初の方は初めまして!
普段はBIG MAGIC池袋店でMTG担当として働いております!
統率者戦はEDHと呼ばれていた頃(今思うともう7~8年ぐらい経ちますね)からずっとプレイしており、Bigwebでは『ラヴニカのギルド』ぐらいまで初心者向けの統率者戦の記事を書かせて頂いておりました。何かご相談があれば是非BIG MAGIC池袋店でお気軽にお声がけ頂ければと思います!
今回は統率者戦目線での『ゼンディカーの夜明け』ピックアップ記事です!
・各色の注目カード
・『ゼンディカーの夜明け』統率者デッキ改良案
今回はこの2テーマで記事を書きます!
・各色の注目カード
・白
《運命の天使/Angel of Destiny》
非常に特徴的な能力を2つ有している天使。
1つ目の能力に関しては他のフォーマットと異なり、統率者戦では相手のライフに関わらず統率者ダメージ(単一の統率者から21点以上の戦闘ダメージを受けると敗北する)によって敗北させる事が可能な点が大きいですね。統率者戦はカードプールが広いので本来のデザイン通り2つ目の能力による勝利を目指す事も容易です。
《ハルシオンの目撃者、エヴラ》《血滾りの司令官、リシア》などの絆魂持ち統率者であればスゴイ勢いでライフを回復させてくれるでしょう。
また、1つ目の能力は戦闘ダメージを与えるクリーチャー1体につき1回誘発するので、「ライフを回復するたび」に誘発する能力もその分誘発します。
《幽霊議員カルロフ》《老いざる苦行者、アローロ》で上手い事運用できると何度も統率者の能力を誘発させられます。
《スカイクレイブの亡霊/Skyclave Apparition》
白によくある《悪鬼の狩人》系のクリーチャー・・・と思いきや、範囲が広く、追放されたカードはもう戻ってこないという事で統率者戦でも十分活躍できそうです。
統率者戦は「派手で重いカードの応酬!」と思われがちですが、実際には5マナ以上のパーマネントは(統率者本人を除くと)そう多くはなく、実際によく見かけるのは《太陽の指輪》などのマナアーティファクトや《森の知恵》《ファイレクシアの闘技場》などの軽くてアドバンテージを稼げるカードなので全く追放できるカードがない、という場面は珍しいでしょう。
このクリーチャーが戦場を離れた時にトークンを与えてしまうデメリットもありますが、初期ライフが40で多人数でプレイするという統率者戦では最大4/4の能力を持たないトークンはあまりデメリットとして重くはありません。
・青
キッカー込みですが各対戦相手に《心の傷跡》を負わせる事ができるカード。
統率者戦はライブラリーが99枚と普段のフォーマットよりも多いため普通のライブラリーアウト戦略を取るデッキはありません。ただ、『Jumpstart』で《文飾衒才のブルバック》というライブラリーアウト専用の統率者が登場しており、キッカー《荒れ狂う騒音》で一気に対戦相手全員のライブラリーを消し飛ばす事が出来るようになりました。
ありきたりなコンボで勝利するゲームに飽きてしまった方にオススメしたい統率者になりました。
くれぐれも対戦相手のデッキに入っている《無限に廻るもの、ウラモグ》《真実の解体者、コジレック》《荒廃鋼の巨像》にはお気を付け下さい・・・
《泥棒スカイダイバー/Thieving Skydiver》
構築済みの統率者戦のデッキに何度も何度も再録されている《太陽の指輪》や各種印鑑シリーズを見れば、統率者戦でいかにマナアーティファクトが多用されるかは明らかです。そんなマナアーティファクトを戦場に出たついでに盗んでいくこのクリーチャーはとんでもない輩でしょう。
幸いにも《人質取り》などのように戦場に出るだけで奪うわけではないのでコピーなどで簡単に悪用出来ないようになっています。《水晶の破片》《移ろいの門》《聖域の門》などで何度も再利用したり、2/1飛行というスペックを生かして《トレストの密偵長、エドリック》のような「戦闘ダメージを与えたら1ドロー」能力を中心に戦うデッキで採用したりしたいですね。
・黒
《切望の報奨/Coveted Prize》
統率者戦は99枚のハイランダーデッキという事で普段以上にサーチカードが重要度を増しています。黒は特にカードタイプを問わないサーチカードが強みの一つで、エキスパンションを重ねる毎に様々なサーチカードが収録されています。
今回のサーチカードはパーティーを構成していると軽くなっていくというもの。黒単色というよりは緑なども含めたクリーチャーベースのコンボを目指すデッキ(最近のカードだと統率者《死の頂点、ネスロイ》のデッキなど)であれば、なんだかんだで3マナぐらいで唱えられる事も多いのではないでしょうか。
意識してデッキを組んでいないとパーティが揃う事は無いと思いますが、揃った時のボーナスも強力で、すぐにコンボパーツを揃えて勝利する事もあり得ますね。
《最後の血の長、ドラーナ/Drana, the Last Bloodchief》
対戦相手に選択権があるものの、伝説でないクリーチャーカードをリアニメイトという珍しいリアニメイト能力を持った統率者候補です。
統率者として使う場合、なるべく相手の選択肢を狭められるように《萎縮した卑劣漢》や《大祖始の遺産》などで自分の墓地を適宜掃除出来るようにしたいところです。
《ファイレクシアの発掘者》を経由すれば墓地にある伝説のクリーチャーカードを(今度はピンポイントで)リアニメイトできるので、これも必須クリーチャーになるでしょう。
《大群への給餌/Feed the Swarm》
黒には珍しい、ライフだけという少ないデメリットで直接エンチャントに触る事ができるカードです。シンプルに強力なため特にこれ以上語りたい事もありませんが、統率者戦でのライフの支払いは普段以上に気軽に行えるので、2マナという軽さも相まって今後はよく見かける除去カードになりそうです。
《希望の死、タボラックス/Taborax, Hope's Demise》
新たな統率者候補の1枚。デーモンにしては3マナと軽く、明確なデメリットも持っていません。能力的には自分のクリーチャーを生け贄に捧げてどんどん育てていって、統率者ダメージによる勝利を目指す事になるでしょう。
死亡するクリーチャーがクレリックだとドローも出来てアドバンテージも稼げますが、そもそも黒はドローが簡単に出来る色なので無理にクレリックに寄せる必要はないかもしれません。
・《奸謀》+《腐れ肺の再生術師》の無限生け贄
・頑強持ちクリーチャー+《金属ミミック》or《不浄なる者、ミケウス》の無限頑強
などのコンボのついでに膨れ上がった《希望の死、タボラックス》での勝利を目指してもいいですね。
《アガディームの覚醒/Agadeem's Awakening》
神話の両面カードからは黒をピックアップ。
《幽霊の酋長、カラドール》《死の頂点、ネスロイ》《裏切り者の王、セドリス》などの墓地にクリーチャー・カードをたくさん埋めてクリーチャー絡みのコンボを狙う統率者での採用が見込まれます。X=3だと《陰惨な生類》とほぼ同じですが、4以上で唱える事でよりコストの重いクリーチャーも戦場に戻す事が出来るので、揃えたいコンボに合わせてXの値を調整しましょう。
今回の神話の両面カードどれに対しても言える事ですが、土地に詰まったら土地として出せますし、デメリットの3点ライフも統率者戦では普段以上に微々たるものなので、そこまで悩まずに土地枠として採用出来るのが良いですね。
・赤
《アクームの怒り、モラウグ/Moraug, Fury of Akoum》
新たな統率者候補の1枚。目を引くのはやはり上陸による戦闘フェイズの追加という派手な能力。ただ、悪用されないように能力に色々と制約がついているため、モラウグを統率者にしてしまうと無限戦闘コンボは中々厳しいでしょう。
赤単だと《永遠衆、ネヘブ》という(《追い討ち》との)お手軽1枚無限戦闘コンボ統率者がいるのも向かい風です。モラウグを統率者にするなら単純にトークン等クリーチャーを並べ、《無限地帯》などで上陸回数を稼いで「真っ当に」対戦相手のライフを削り切るような戦い方になりそうです。その場合は一つ目の能力も、モラウグの6/6という簡単に討ち取られないスペックも生きてきますね。
・緑
《古の緑守り/Ancient Greenwarden》
1つ目の能力で墓地からも土地をプレイできるようになるので、《迷える探求者、梓》《ギトラグの怪物》デッキのように土地カードをたくさんプレイしたいデッキで何度も《露天鉱床》《不毛の大地》を使い回す事が出来ます。他にも既に《ラムナプの採掘者》を採用しているようなデッキであれば追加要員として採用を検討できます。
2つ目の能力はちょっと珍しい上陸能力を追加で誘発させる能力。上陸能力を持った緑絡みの統率者、特に《怒りの座、オムナス》《世界を彫る者、ファイラス》は大量に誘発させればその分明確に勝利に近づくため、可能なら採用したい所です。
《野生の魂、アシャヤ/Ashaya, Soul of the Wild》
これまた特徴的な能力を持った統率者候補の1枚。2つ目の能力によって自分のクリーチャーが土地になるため、タップ能力で土地を2つ以上アンタップ出来るクリーチャー(《アルゴスの古老》《クローサの修復者》《造化の紡ぎ手》)で土地と自分自身をアンタップさせればお手軽無限コンボになります。
《希望守り》《燭台の大魔術師》はタップして複数マナ出るカードと合わせれば同様のコンボが可能です。無限マナからのフィニッシュはクリーチャーを探しやすい緑なので《歩行バリスタ》がスマートですね。
本体スペックはコントロールしている土地の枚数、という事で緑お得意の土地カードサーチをふんだんに採用して思いっきりサイズを上げて、統率者ダメージでの勝利を目指すのも良いでしょう。
《玉虫色の角甲虫/Iridescent Hornbeetle》
自分のターンだけとはいえ、置いた+1/+1カウンターの数だけ1/1トークンを生成するのは結構な盤面を作り上げられます。
+1/+1カウンターを用いる統率者はたくさんいます。特に生成したトークンを有効活用できる《胞子の教祖、ゲイヴ》《戦慄蒔き、グリズモルド》ではとんでもない活躍を見せてくれそうです。
・多色
《恐れなき探査者、アキリ/Akiri, Fearless Voyager》
白赤という色は中々ドローがしづらい色ですが、このカードは比較的簡単な条件でドローをさせてくれます。とはいえアキリ自身がすごい火力になるわけではないので、統率者にするというよりは別の統率者デッキにドロー要員として採用するのがいいでしょう。
《アッシュベイルの英雄、グウィン卿》のように生体武器を多く採用すれば複数ドローが可能です(アキリのドロー能力は装備品がついているクリーチャーが別々のプレイヤーに攻撃すればそのプレイヤーの人数分誘発します)。
《綱投げ、アキリ》《覇者、ジョー・カディーン》あたりの装備品を必ず装備して攻撃するような統率者デッキに採用すれば毎ターン安定して追加ドローが可能な上、起動型能力で統率者を除去から守る事も出来、サポートカードとして十分な活躍を見せてくれます。
《スカイクレイブの秘儀司祭、オラー/Orah, Skyclave Hierophant》
クレリックが死亡するたびにコストの小さいクレリックを戦場に戻す、といういかにもガチャガチャとしたコンボに使ってくださいと言っているような能力ですね。
《奸謀》+《霊体の先達》+6マナ以上のクレリック+生け贄手段(《爆破基地》など)
もしくは《宿命のネクロマンサー》+速攻付与手段+《ファイレクシアの供犠台》+4マナ以上のクレリック
で無限生け贄コンボになります。
《宿命のネクロマンサー》の方はこのままではフィニッシュ出来ませんが、戦場か墓地に2マナ以下のクレリックがいればついでにマナを出して無限マナ、《審問官の総督》《マラキールの血僧侶》なら無限ライフルーズでフィニッシュに繋がります。
どちらにせよコンボパーツが重かったり汎用性が低かったりという問題があります。
実際にデッキを組むとしたらクレリックを上手い事能力のコストにあてつつアドバンテージを地道に稼いでいってコンボパーツを探す、コンボコントロールのような動きになるでしょう。
《トリックスター、ザレス・サン/Zareth San, the Trickster》
ならず者のような忍者のような統率者候補の1枚。統率者に指定すると残念ながら1つ目の奇襲能力がうまく生かせませんが、2つ目の戦闘ダメージを与えるたびに誘発する能力が強力です。統率者戦では一般的には古今東西の強力なカードを詰め込んだデッキになるため、ならず者の切削系カードで雑に対戦相手の墓地を増やしてあげるだけで良いカードがたくさん落ちてくれる事でしょう。
このカードだけで切削する所までは面倒を見てくれないので、対戦相手のカードを破壊する、打ち消す、単純に切削する、などのカードを意識的に採用する事でより強力なデッキになります。
強そうな見た目も相まって今後人気が出そうな統率者ですね。
・アーティファクト
《見捨てられた碑/Forsaken Monument》
ゼンディカー次元らしい伝説のアーティファクト。フレイバー的にもエルドラージ系の統率者(エムラクール、ウラモグ、コジレック)で是非採用したいカードですね。無色のクリーチャーがたくさん盤面に並ぶのはマイアや飛行機械などでちょっと工夫が必要そうなので、2つ目の能力がメインになりそうです。
《玄武岩のモノリス》とセットでお手軽無色無限マナが出来るので、従来の《玄武岩のモノリス》+《ブライトハースの指輪》コンボを採用していたデッキについでに入れておけばコンボの成功率が上がるでしょう。
《石成エンジン/Lithoform Engine》
統率者戦で使ってくれと言わんばかりのカード。どの能力もタップを要求するので無限コンボに使うのはちょっとパーツ数が必要そうです。
タップする事で4マナ以上生み出せて、《石成エンジン》と共にアンタップ出来るカード(例:マナクリーチャーやマナアーティファクトと《劇的な逆転》、マナアーティファクトと《転換》など)があれば、先にコピーを解決→《石成エンジン》と共にマナ生成カードをアンタップ→オリジナルのアンタップさせる呪文を再度コピー、を繰り返す事で無限マナになります。
無限マナを完成させる時以外は全体的に少しマナがかかりすぎるカードなため、どんなデッキでもとりあえず入れとけ!なカードではありませんが、普段プレイしている環境がカジュアル気味であれば無限をせずとも中々に派手な事をしでかしてくれるカードです。
《スカイクレイブの秘宝/Skyclave Relic》
《ダークスティールの鋳塊》の分かりやすい上位互換です。《抹消》などの全体除去を活用するようなデッキで採用される事が多い《ダークスティールの鋳塊》ですが、《スカイクレイブの秘宝》も一緒に採用する事になるでしょう。
6マナで3マナ加速する事を考えると《永遠溢れの杯》が同じ効率のライバルとして立ちはだかりますが、こちらはアーティファクトを一度に3枚戦場に出せる事を生かして《エーテリウム造物師、ブレイヤ》などのアーティファクト寄せのデッキでの採用などが考えられます。
・『ゼンディカーの夜明け』統率者デッキ改良案
『ゼンディカーの夜明け』では初心者向けの構築済み統率者戦デッキが発売されました。
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今回のデッキは白赤緑の「上陸」「土地・クリーチャー」「+1/+1カウンター」フィーチャーのデッキと、青黒の「ならず者」「切削」フィーチャーのデッキです。
どちらもいつも通り買ってすぐ遊べるようにはなっていますが、今回はここから始める初心者向けに簡単な改良案をご紹介します!
・「土地の怒り」
《ムル・ダヤの祖、オブーン/Obuun, Mul Daya Ancestor》
土地をクリーチャーにする能力と、上陸によりクリーチャー1体に+1/+1カウンターを乗せる能力を持つ統率者。この2つの能力を駆使して単純に戦う事を考えると、2つ目の能力でオブーンを強化し、更に1つ目の能力で強化した土地で(時にはオブーンも一緒に)攻撃するという流れになります。
1つ目の能力で強化する際に土地が元々持っていたキーワード能力をそのまま引き継ぐのがポイントで、デッキに入っている《鋭い突端》は二段攻撃を持ったままオブーンの能力によりサイズアップし、トランプルまで持つという強力なフィニッシャーになれます。
上記の戦法のままで行くなら《墨蛾の生息地》は外せないフィニッシャーでしょう。このフィニッシャーに確実にたどり着くために《輪作》《探検の地図》《森の占術》などの特殊土地を探せるカードを入れておきたいですね。
また、フィニッシャーやオブーン本体を除去されてしまうと一気に厳しい状況になってしまうため、彼らを守るカードも入れます。《使徒の祝福》《顕在的防御》《巨森の蔦》《英雄的介入》あたりは唱えるコストが軽く、オマケのボーナスも優秀なものなので採用したい所です。
フィニッシャーにたどり着く事が出来たら今度は2つ目の能力でオブーンをどんどん強化しましょう。上陸能力を誘発させるためには「土地カードを探して戦場に出すカード」「土地のプレイ回数を増やすカード」が必要です。
「土地カードを探して戦場に出すカード」(《砕土》《木霊の手の内》など)は唱えさえすれば(デッキの中に土地が残っていれば)確実に上陸能力を誘発させられますが、一部を除くと一度にせいぜい1~2回しか誘発しません。どちらかというと「安定性」重視のカードです。
「土地のプレイ回数を増やすカード」(《野生生まれのミーナとデーン》は土地カードをプレイできる状態であればマナがかからずに上陸能力を誘発させられますが、手元に土地カードが無いと全く誘発させられません。どちらかというと「爆発力」重視のカードです。
両方を併用するとデッキ枚数が足りなくなるので、なるべくどちらかに寄せた方がいいでしょう。
ここまでで《ムル・ダヤの祖、オブーン》を用いた基本的な戦法に特化したカードを紹介しました。後は上陸能力を持った優秀なカード《不屈の追跡者》《ゼンディカーの報復者》も、単純に強力なので採用しましょう。
以上の採用したいカードをまとめると下記のようになります。
《墨蛾の生息地/Inkmoth Nexus》
《輪作/Crop Rotation》
《探検の地図/Expedition Map》
《森の占術/Sylvan Scrying》
《使徒の祝福/Apostle's Blessing》
《顕在的防御/Blossoming Defense》
《巨森の蔦/Vines of Vastwood》
《英雄的介入/Heroic Intervention》
・・・フィニッシャー、フィニッシャーサーチ、守るカード
《風景の変容/Scapeshift》
《集団的航海/Collective Voyage》
《境界なき領土/Boundless Realms》
・・・一気に上陸出来るカード
《不屈の自然/Rampant Growth》
《自然の知識/Nature's Lore》
《三顧の礼/Three Visits》
《遥か見/Farseek》
《北方行/Into the North》
《耕作/Cultivate》
《はるかなる放浪/Far Wanderings》
《原初の成長/Primal Growth》
《成長の発作/Growth Spasm》
《ニッサの巡礼/Nissa's Pilgrimage》
・・・土地カードを探して戦場に出せるカード
《迷える探求者、梓/Azusa, Lost but Seeking》
《イリーシア木立のドライアド/Dryad of the Ilysian Grove》
《踏査/Exploration》
《花盛りの夏/Summer Bloom》
《発見の旅路/Journey of Discovery》
《僻境への脱出/Escape to the Wilds》
《むら気な長剣歯/Wayward Swordtooth》
《ケルドの心胆、ラーダ/Radha, Heart of Keld》
《ムル・ダヤの巫女/Oracle of Mul Daya》
《古の緑守り/Ancient Greenwarden》
《クルフィックスの狩猟者/Courser of Kruphix》
《世界のるつぼ/Crucible of Worlds》
《ラムナプの採掘者/Ramunap Excavator》
・・・土地のプレイ回数を増やすカード
《不屈の追跡者/Tireless Tracker》
《ゼンディカーの報復者/Avenger of Zendikar》
・・・強力な上陸カード
他にも+1/+1カウンターを乗せる事により特化した構成にしてオブーン本人で攻撃して統率者ダメージによる勝利を目指すデッキにもできそうですね!
・「騙し討ち」
《遺跡の盗人、アノワン/Anowon, the Ruin Thief》
ならず者を強化する能力と、ならず者の攻撃が通った時に切削する能力を持つ統率者。基本的な戦法を簡単に言うと「ならず者を並べて攻撃して勝つ」という統率者戦らしからぬ愚直なものになります。
2つ目の能力ですが、プレイヤー1人にたくさんのならず者が攻撃し、それによってクリーチャーカードがたくさん切削できたとしてもドローできる枚数は1枚のみです。ただ、一度に複数プレイヤーにならず者の攻撃が通った場合、そのプレイヤーの人数分ドローする事ができます(もちろんそれぞれの墓地にクリーチャーカードが切削される必要があります)。とはいえ、2つ目の能力のドローに関しては対戦相手のデッキに十分な数のクリーチャーカードが入っている事が前提になるのであまりあてにしない方がいいでしょう。
このデッキを改良していくにはまずならず者を増やす必要があります。デッキの序盤の理想の動きとしては1~3ターン目にならず者を展開、4ターン目に《遺跡の盗人、アノワン》を唱えて3人に攻撃するというものがあるため、ならず者の選抜基準としてはコストが軽い事と回避能力を持つ事に着目します。
統率者戦において無限コンボを目指さず、統率者ダメージを目指さず、クリーチャーの戦闘だけで対戦相手全員のライフを0にしていくのは並大抵の努力では成し遂げられません。特に青黒のならず者ではクリーチャーのサイズも小さく打点を跳ね上げるカードが乏しいためいずれダメージレースで負けたり、相手の無限コンボが揃ったりで中々上手くいかない事が多いです。
青黒の組み合わせの場合、《時間のねじれ》などの追加ターンを得る事で攻撃回数を増やし、疑似的に打点を上げる方法がよく取られます。攻撃回数が増えればその分アノワンの2つ目の能力のドローの枚数も増え、対戦相手の打点を上げないように除去が出来たり、無限コンボを打ち消し呪文で妨害出来たり、結果的にこちらの打点が間に合う可能性が増えます。また、この戦法の時によくセットで《沿岸の海賊行為》などの攻撃が通ったらドローするカードも取られる事が多いのでそれも採用しましょう。
この構成の時の問題点は、追加ターンを得られる使いやすいカードが軒並み高額な事です。追加ターンカードが集まるまでは相手のクリーチャーを除去したり、こちらのクリーチャーの攻撃を通すようなカードでカバーしましょう。
アノワンの1つ目の能力でならず者を強化してくれるとはいえその値も微々たるものなのである程度は打点を上げるモードも採用しておきましょう。基本的には《順応する自動機械》や《運命の扉》などのアーティファクトに頼り、部族シナジーを強化するような形になります。
《フェアリーの悪党/Faerie Miscreant》
《マーフォークの風泥棒/Merfolk Windrobber》
《ベラドンナのとげ刺し/Nightshade Stinger》
《トゲだらけのボガート/Prickly Boggart》
《影小道の住人/Shadow Alley Denizen》
《吸血鬼の殺し屋/Vampire Cutthroat》
《鱗粉の変わり身/Mothdust Changeling》
《荒廃の工作員/Blighted Agent》
《幽体のこそ泥/Ghostly Pilferer》
《墨深みの浸透者/Inkfathom Infiltrator》
《コー追われの物あさり/Looter il-Kor》
《敏捷な罠探し/Nimble Trapfinder》
《泥棒スカイダイバー/Thieving Skydiver》
・・・軽く、回避能力を持つならず者
《悪名高き群れ/Notorious Throng》
《荊州占拠/Capture of Jingzhou》
《時間操作/Temporal Manipulation》
《時間のねじれ/Time Warp》
《カーンの経時隔離/Karn's Temporal Sundering》
《水の帳の分離/Part the Waterveil》
《永劫での歩み/Walk the Aeons》
《時間の熟達/Temporal Mastery》
《運命のきずな/Nexus of Fate》
《明日の標/Beacon of Tomorrows》
《召し上げ/Expropriate》
《時間への侵入/Temporal Trespass》
・・・追加ターンを得るカード
《タッサの二叉槍/Bident of Thassa》
《深水潜み/Deepfathom Skulker》
《偵察任務/Reconnaissance Mission》
《沿岸の海賊行為/Coastal Piracy》
・・・攻撃が通ったらドローするカード
《闇の覆い/Cover of Darkness》
《金属ミミック/Metallic Mimic》
《順応する自動機械/Adaptive Automaton》
《祖先の象徴/Icon of Ancestry》
《運命の扉/Door of Destinies》
《トリックスター、ザレス・サン/Zareth San, the Trickster》
《旗印/Coat of Arms》
《同族の発見/Kindred Discovery》
・・・部族シナジー
他にも切削により特化した構成にして、対戦相手の墓地からカードを奪って戦うようなデッキにも出来そうですね!
近年のエキスパンションは一定数「統率者戦で使ってくれよな!」とアピールしているカードがあるので、毎回ワクワクするカードが多いですね!
今回紹介しきれなかったカードでも皆さんが普段愛用している統率者デッキに使えるカードもあると思いますので、是非一度カードリストを見直してみてはいかがでしょうか。
今回の記事は久しぶりという事でちょっと短めでしたが以上になります。
最後までお読みいただきありがとうございました!また次回の記事でお会いしましょう!