岡本桂多のKill them All! ~『統率者レジェンズ』編~
タグ:MTGシングル, ゼンディカーの夜明け, 岡本桂多, 岡本桂多のKill them All!, 統率者, 統率者レジェンズ, 統率者戦, 読み物お久しぶりです!BIG MAGIC統率者戦担当の岡本桂多です!
『統率者レジェンズ』が発売されてから結構時間が経ちましたが、皆さま楽しい統率者戦ライフを送っていらっしゃいますか?
最近は多くのリアルイベントが中止になり、代わりにリモート対戦でカジュアルに遊べる統率者戦の人気が急上昇しています!
年末年始のお休みに合わせて統率者デッキを組み直したい方も多いのではないでしょうか。
今回は『統率者レジェンズ』特集の記事です!
目次
・各色の注目カード
・共闘のまとめ
・新規統率者まとめ
・各色の注目カード
さっそく新規収録カードで注目カードを見ていきます。
統率者としてデッキを組む事に関しては共闘持ちは「共闘のまとめ」、それ以外は「新規統率者まとめ」の方で取り上げるので一旦統率者候補以外をピックアップします。
・白
《戴冠のアルコン/Archon of Coronation》
統治者になるクリーチャーの中でも特にサイズが大きく、飛行も持つため統治者を奪われにくいカード。
真っ当に戦闘を行うような環境では1回ダメージをチャラにしてくれる能力も非常に強力ですが、統率者ダメージの加算や感染による毒カウンターは通常通り働いてしまうので注意が必要です。
《剛胆な考古学者、アーデン》
共闘持ちのカードですが、デッキにいれる事でも活躍しそうです。
《上級建設官、スラム》や《鋼の魂、ワイレス》など、装備品をばら撒く事がメインの勝ち筋となるデッキでは《純鋼の聖騎士》が無いと装備コストがかさんでしまいます。
そういったデッキでも実質2枚目の《純鋼の聖騎士》として扱えます(もちろんドロー能力があるため《純鋼の聖騎士》の方が強力ですが・・・)
白でサーチ(《護衛募集員》など)や墓地回収(《太陽のタイタン》、《目覚ましヒバリ》など)がしやすい小さめのサイズも良いですね
《鎧の空狩人/Armored Skyhunter》
統率者デッキは統率者を除くと98か99枚ではありますが、流石に6枚も見れるとなるとヒット率は中々のもの。
「攻撃するたび」に「6枚の中から1枚だけ」という事でちょっとスピード感に欠けてしまいますが本体も3/3で飛行を持っており、適当な飛行トークンなどに討ち取られないスペックを持つ点も高評価です。
装備品メインのデッキでも、《雪花石を率いる者、ブルーナ》のようなオーラメインのデッキでも採用する価値はありそうです。
《慈善の祝福/Benevolent Blessing》
《チョー=マノの祝福》のシンボルが軽くなりました。
この手の「クリーチャーを守るカード」の中では効果が非常に強力で、瞬速を持つので相手の除去に対して打ち消し呪文のように使えて、インスタントと違ってずっとプロテクションを持つのでそれ以降の除去も否定し、更にはブロックもさせず、一気にゲームの流れを変える事ができます。
唯一の欠点は他の「クリーチャーを守るカード」(《使徒の祝福》や《神々の思し召し》など)と比べて1マナ重く、構えながら動こうとすると展開がぎこちなくなってしまう点があります。
その欠点を加味しても統率者でガンガン殴るようなデッキでは十分採用に値するレベルのカードでしょう。
《恩寵の宮廷/Court of Grace》
統治者になるエンチャントサイクルの白。
このサイクルは「戦場に出た時に統治者になる」「アップキープに誘発する誘発型能力(統治者の時に追加ボーナス有)」というデザインで統一されています。
白は毎ターン飛行持ちのトークンを生成してくれるため、一旦統治者になったら奪われにくく、奪い返す事も容易です。
欠点としては、統治者ボーナスが無いと生成するトークンの量と質に比べてコストが重く、出たターンは統治者になるだけで無防備になってしまう点でしょうか。
それを補うためにも予めブロッカーを用意しておいたり、そもそもトークン生成をメインとして採用し、統治者になるのはオマケ程度に見るようなデッキ構築が必要かもしれません。
《調和の守り手/Keeper of the Accord》
《土地税》などの白によくある「他の人よりも劣っていたらイーブンにする」カード。
今回は各対戦相手のターンに誘発し、クリーチャーと土地をもたらしてくれます。
戦場に出てからすぐに誘発しない若干のタイムラグは気になりますが、各対戦相手のターンに誘発するのがポイントで、自分のターンを迎える頃にはクリーチャーも土地もちゃんと使える状態で戻ってくる点は強力です。
サーチできる土地が基本平地だけのため、有効活用しようとするとせいぜい2色までが限度ですが、これも色々なデッキでいぶし銀の活躍を見せてくれそうですね。
・青
中々特徴的な誘発型能力を持つクリーチャー。
ダメージを受けるとその分ドローという能力を生かして無理矢理突破しにくいブロッカーとして活躍できそうです。
《火想者ニヴ=ミゼット》と組み合わせると、《知識の具身》に《火想者ニヴ=ミゼット》の火力を当て続ける事によってライブラリーを引ききる事が出来ます。そうなったら《タッサの神託者》で簡単に勝利出来ますね。
《好奇心》と《火想者ニヴ=ミゼット》ならそれだけで勝てるのであくまでのサブプラン程度ではありますが、とりあえず除去の避雷針として先に出しておく事も出来るのでそこまで悪いカードではなさそうです。
《狡猾の宮廷/Court of Cunning》
統治者になるエンチャントサイクルの青。
サイクルの他の宮廷に比べると3マナと比較的設置コストが軽いのが強み。
その分効果も控えめではありますが、切削を有効活用できる《擬態の原形質》や《墓場波、ムルドローサ》での活躍が期待できます。
地味ながら《水没》や《霊気の疾風》、白が混ざれば《予期せぬ不在》なども使いやすくなります。
統治者になるカードの常として戦場に出たターンはほぼ間違いなくターン終了時にドローが確約されているので、キャントリップ付きの青信心2を稼げる置物、と割り切っての使い方もあるかもしれません。
《失墜/Fall from Favor》
青によくある、エンチャントしたクリーチャーをずっとタップ状態にしておくオーラ。
今回は統治者になるオマケがついており、解放される条件が1つ加えられています。
とりあえずクリーチャー1体を無力化しつつ統治者になれるのは中々に強力で、他のプレイヤーとちゃんと相談すれば解放される事も少ないでしょう。
今までの無力化オーラと同様に能力はそのまま発揮されるため何にでも対処できるわけではありませんが、オマケの統治者が非常に強力で使ってみると案外強いシリーズです。
《船殻破り/Hullbreacher》
今回のセットの3大注目カードの1枚(残り2枚もすぐに出ます)。色々な所で話題になっているので今更語る事はないかもしれません。
統率者戦は古今東西のカードを使って膨大なアドバンテージを得る、暴力的な打点を叩き出す、無限コンボを決めて無理矢理終わらせる、のどれかになります。
このうち打点に関してはほぼ関与出来ませんが、《船殻破り》は見ての通りアドバンテージを得る事をガッチリ止めてくれます。
《概念泥棒》と異なり代わりに自分が引けるわけではないのでちょっと使い勝手は異なりますが、3マナという軽さは魅力的です。
《覆いを割く者、ナーセット》とどちらかを戦場に出し、《Timetwister》系を使って自分だけ7枚ドローする事も可能なため多くの所謂「ガチデッキ」で見かけられる事でしょう。
今後は軽めのクリーチャー除去も他人任せにせずちゃんとデッキに入れておかないといけない時代になりそうです。
《記憶の洪水/Mnemonic Deluge》
最近よくある重くてド派手なカード。
青はなんと墓地からインスタントかソーサリーを1枚選んで3回解決。
ぜひ《時間の伸長》をコピーしてみたいものですね。
最近の追加ターンカードはよく解決後に追放されてしまうので使用する際はご注意を。
《副陽のスフィンクス/Sphinx of the Second Sun》
今までに無かった追加の開始フェイズを得るカード。
非常に特徴的な能力なのですが伝説のクリーチャーではなくコストも非常に重いため、これを主軸に据えたデッキが作りづらいのは惜しいポイント。
見ての通りではありますが、開始フェイズに何か誘発する統率者での活躍が期待できます。
《石の賢者、ダミーア》と一緒に戦場にいると、自分のターン中に使った手札をその誘発型能力によって補充しつつ、アンタップステップも行うため相手のターン中の妨害もしっかり出来るという非常に強力な状態になります。
他にも《シディシの手、テイガム》《寛大なるゼドルー》などのアップキープに手札を補充してくれる統率者とも相性が良いですね。
・黒
《野望の宮廷/Court of Ambition》
統治者になるエンチャントサイクルの黒。
黒は定期的に登場する手札やライフを要求する嫌がらせカード。
《殺戮の神、モーギス》デッキなど、じわじわとリソースを削っていくデッキは一定数ファンがいるので、そういったデッキで採用されるでしょう。
一方他のデッキで使うことを考えると、よく言われる「相手に選択肢があるカードは弱い」という法則の通り、相手にとって都合の良い方を選ばれるだけなので、工夫しないと難しいかもしれません。
また、自身の能力で統治者を奪い返す事も出来ないのもちょっと厳しいですね。
《エルフの終末論者/Elvish Doomsayer》
パッと見地味なカードではありますが、2マナという軽さで死亡時に各対戦相手の手札を捨てさせるのは今回が初。
今までは3マナだったり(《害毒のヒキガエル》)、1人にしか影響がなかったり(《黒猫》)、実はこのマナ域で統率者戦で使いやすいクリーチャーはいませんでした。
すぐにデッキに入れられそうなのは《光り葉のナース》デッキですが、他にも緑絡みの《出産の殻》を使うようなガチャガチャ系のデッキで入れておくと軽くアドバンテージを稼ぐ事ができるのでオススメです。
《継承の饗宴/Feast of Succession》
ソーサリーで統治者になれる初のカード。
しかも追加効果も全体除去なので統治者を奪い返されにくく、シンプルながら噛み合っていますね。
コストの重さは気になるので《滅び》の代わりとは言えません。
可能なら自分の統率者がタフネス5以上で、統率者が出ている状態で唱えても大丈夫なデッキで採用したいですね。
例えば《不浄なる者、ミケウス》は自身がギリギリマイナス修正に耐える上に他の自分のクリーチャーが死亡してしまっても不死でまた戻ってくるという噛み合いを見せてくれるので相性抜群です。
《敵対工作員/Opposition Agent》
今回のセットの3大注目カードの1枚。これも至る所で話題にあがっていますね。
《エイヴンの思考検閲者》のような使い方になりますが、こちらは飛行を持たない代わりに相手が探そうとしたカードを奪うというもの。
統率者戦はご存知の通り99枚のデッキの中に特定のカードは1枚しか入れられないため、キーパーツを探すカードがほぼ間違いなく入っています。
そういったカードを潰した上で、そのキーパーツを逆に自分で使ってしまえるというのはカード1枚分以上の価値があります。
反面、探すカードを使われた時にこのカードを引けていない、逆にこのカードがある時は対戦相手はドローするカードばかりで探すカードを持っていない、などの裏目は確実に存在してしまう事は念頭に置いておきたいですね。
言わずもがな、《朝の歌のマラレン》デッキでは必殺カードとなります。
それ以外のデッキでもデメリットがあるわけでもないので特別な理由が無ければ採用してしまっていいでしょう。
・赤
《強制的な勧誘者/Coercive Recruiter》
強力な海賊シナジーを持つクリーチャー。
今回海賊カードが結構な枚数増えたので、《鉄面提督ベケット》などの海賊デッキが現実味を帯びてきましたね。
赤は《ゴブリンの砲撃》という最強クラスの生け贄手段が使えるので、奪ったクリーチャーを処理する手段にも困りません。
《激憤の宮廷/Court of Ire》
統治者になるエンチャントサイクルの赤。
赤は分かりやすく火力です。
毎ターン《ショック》を撃つだけでもシステムクリーチャーへの牽制が出来、統治者を奪われても相手のブロッカーを除去して攻撃を通しやすくなりますが、いかんせん5マナというコストがネック。
統治者ボーナスで火力が一気に7点まで増えますが、当然ながら火力の対象は1つだけなので、下手に統治者を維持して1対3の状況にしてしまうと捌ききれなくなってしまいます。
統治者をうまく回して自分へ意識を集中させないような交渉テクニックが必要なカードと言えるでしょう。
《ヘルカイトの狩猟者/Hellkite Courser》
統率者用の《猪の祟神、イルハグ》のようなドラゴン。
そもそもこのクリーチャーが6マナと重いため、最初からコストが重い統率者での採用に限られそうです。
特に《始祖ドラゴン》は《ヘルカイトの狩猟者》のコストを軽くしてくれる上に自身が攻撃した時にも誘発型能力が機能するので最も相性が良い統率者だと言えるでしょう。
《帰ってきた刃の翼》デッキであれば《ゴブリンの砲撃》などの生け贄手段で無限生け贄コンボになります。
《ヘルカイトの狩猟者》の能力が解決する前に《ヘルカイトの狩猟者》を生け贄
↓
《帰ってきた刃の翼》で《ヘルカイトの狩猟者》を対象にし、解決する前に《帰ってきた刃の翼》を生け贄(統率領域へ)
というようにお互いが同時に戦場に出ないようにすれ違い続ける事でコンボが可能です。
《衝動的なこそ泥/Impulsive Pilferer》
非常に地味ですが、ゴブリンシナジー、生け贄によるシナジー、再演による再利用、と1マナのクリーチャーにしては様々な可能性を秘めたカード。
ゴブリンデッキはもちろん、赤絡みのクリーチャーメインのデッキ、《カーの空奪い、プローシュ》などでのいぶし銀な活躍が期待できます。
《三度の再誕、ジェスカ/Jeska, Thrice Reborn》
統率者としても使用出来ますが、普通にデッキに入れても強そうなプレインズウォーカー。
デッキに入れた時は0能力のダメージ3倍がメインの運用になります。
基本的に打点を一時的に跳ね上げるカードは《致命的な激情》や二段攻撃を持たせるカード(《ティムールの激闘》等)など、2倍にするものばかりです。
このカードのように打点を3倍にする事は非常に珍しく、1度限りの使いきりでも十分対戦相手の計算を狂わせる事ができますし、2回以上使える状況になればあっさりとゲームは終わります。
統率者ダメージを狙う事を考えると、統率者の素のパワーを7に出来ればその3倍でぴったり21点、一撃で統率者ダメージによる勝利が狙えます。
難点としては他の打点を上げるカードとは異なり、プレイヤーに戦闘ダメージが入った時だけ増えるのでブロッカーを蹴散らしながら打点を叩き込むような運用が出来ない事でしょうか。
《ジェスカの意志/Jeska's Will》
意志サイクルの赤は序盤でも終盤でも、何なら統率者をコントロールしていなくても活躍します。
1つ目のマナを加える能力は対戦相手の手札の枚数分なので、序盤、特に1~2ターン目に唱えると一気に6~7マナ増えて《煮えたぎる歌》を越えるマナ効率になります。
中盤から終盤にかけてはマナも十分にあるので2つ目の能力で(1ターン限りの)手札補充として使いましょう。こちらも《衝動的な行動》と同効率なので悪くないでしょう。
単体でそこそこの仕事をしてくれるため、特にこの統率者で相性が良い!という事はありませんが、強いて言えば対戦相手の手札を増やせる《精神破壊者、ネクサル》デッキで強く使えそうです。
・緑
《報奨の宮廷/Court of Bounty》
統治者になるエンチャントサイクルの緑。
統治者でない時の能力は手札から土地カードを1枚戦場に出す、という可もなく不可もなくといったマナ加速。
このカードの一番の注目ポイントはなんといっても統治者ボーナスのコスト踏み倒し。
緑だとマナ加速が豊富で他の宮廷よりも早く唱えやすい点、デッキ内のクリーチャーの数が必然的に多くなるので統治者の維持がしやすい点などから色的に最も宮廷と相性が良いと言えます。
《明けの林の主/Dawnglade Regent》
統治者になるクリーチャーの中で最大級のスペック。
統治者ボーナスも自分のパーマネント全体に除去耐性を持たせるという非常に強力なもの。
ほとんどの場合で《忍耐の元型》よりも強力です。
上でピックアップした《報奨の宮廷》などの踏み倒し系やマナ加速した後のデカブツとしてちょうど良いのではないでしょうか。
・多色
《死の波のアラウミ/Araumi of the Dead Tide》
新キーワード能力「再演」を与えてくれるカード。
《裏切り者の王、セドリス》のような感覚で使えますが、蘇生と異なり3体トークンを生成してくれる事がメリット。
反面デメリットとしては3体生成してしまうために伝説のクリーチャーを再演してもうまみが減ってしまう事と、再演コストが固定ではなく、重いクリーチャーを再演しにくい事でしょう。
統率者としてというよりは《墓場波、ムルドローサ》などの墓地肥やしが多いデッキで再演させるカードとして採用した方が活躍しそうです。
《空の管理者、カンジー/Kangee, Sky Warden》
リメイクされたカンジーは鳥でもなんでも飛行クリーチャーに修正を与えてくれるようになりました。
範囲が広がったのは良い事なのですが、統率者として使う分にはちょっと物足りなさが残ります。
これも統率者として使うのではなく、《風の憤怒、カイカ》《飛翔する風、アキーム》《巧妙な工作員、アリーラ》などの飛行トークンを生成する統率者で修正を与える手段として採用した方が活躍できそうですね。
・アーティファクト
《統率者の板金鎧/Commander's Plate》
合計コストが非常に軽く、それでいて強力なプロテクションを付与できるカード。
このコストの軽さで3点も打点が上がるカードは他に《大薙刀》ぐらいしかありません。
素のパワーが4の統率者に装備するのが効率がよく、統率者ダメージ21点以上を叩き出すには6回攻撃をしないといけない所が3回まで減ります。
ちなみにパワー5は5回→3回、パワー6は4回→3回、パワー7は3回→3回と少しずつ効率が悪くなっていきます。
プロテクションも見た目通り強力ですが、除去が強い白、青、黒が固有色に含まれていると影響力が少し弱まってしまう点には注意が必要です。
《地平石/Horizon Stone》
フレイバーにも登場していますが《彼方の神、クルフィックス》のような能力を持つアーティファクト。
一見すると地味ですが、緑系のデッキで《荒野の再生》《種子生まれの詩神》と絡むと一気に信じられないほどのマナを生み出してくれます。
これ自身の5マナというコストも重いのでどんなデッキにでもとは言えませんが、マナ加速した先の更にマナの量をジャンプアップさせる、《マナの反射》や《ニクス咲きの古きもの》のような使い方が考えられます。
《宝石の睡蓮/Jeweled Lotus》
今回のセットの3大注目カードの1枚。
これも既に色々と議論されているカードですね。
個人的には8割以上のデッキに入って、入らないデッキは「統率者を唱えないデッキ」「1色2点以上のマナを絶対に要求しない統率者」だけです。
前者は所謂カラーマーカー統率者。色が優秀なだけで残りの99枚デッキでコンボを揃えて勝利するようなデッキです。
後者は《トリトンの英雄、トラシオス》《精霊の魂、アニマー》《エーテリウム造物師、ブレイヤ》など、不特定マナを含まない多色統率者です。
それ以外の統率者では、仮に3マナ全部使いきれなかったとしても採用するべきカードです。
欠点としては統率者を出した後に引いたら無駄カードになってしまう事ですが、その瞬間は無駄カードでも統率者が除去された後、統率者税を払いながら容易に出し直しが出来るようになるので完全に無駄にはなりません。
・土地
《回復の温泉/Rejuvenating Springs》
《観客席/Spectator Seating》
《訓練施設/Training Center》
《下生えの競技場/Undergrowth Stadium》
《勝者の大霊堂/Vault of Champions》
所謂クラウドランドと呼ばれるカード、待望の対抗色版。
本当に見た目通りなので何もコメントする事はありません。
フェッチランドから持ってこれないというだけのデュアルランドなので何も考えずに入れましょう。
《作戦室/War Room》
色を問わずにドローが出来るカードは統率者セットが出るたびに追加されていますね。
今回もドローがしにくい白赤系のデッキでの救済措置として使えそうです。
また、土地で何度も使えるため緑系のデッキで使っても活躍してくれそうですね。
固有色が3色以上になると支払うライフが重くなってしまいますが、今後ともよく見かける事になりそうです。
・共闘のまとめ
今まで自由に組み合わせられる共闘は15種類でしたが、今回共闘持ちのカードが一気に増えました。
僕自身も全てを覚えているわけではないので、役割毎にまとめました。
中には複数役割を持つ統率者もいますが、一番その役割をこなせそうな項目に分類しています。
「攻撃型」
《セラの大天使、レイディアント/Radiant, Serra Archangel》(白)
《イクシドールの理想、アクローマ/Akroma, Vision of Ixidor》(白)
《闇の男爵、センギア/Sengir, the Dark Baron》(黒)
《船壊し、ダーゴ/Dargo, the Shipwrecker》(赤)
《クローサの心胆、カマール/Kamahl, Heart of Krosa》(緑)
《ジョラーガの酋長、ヌーマ/Numa, Joraga Chieftain》(緑)
《すべてを取り込むもの、スラーク/Slurrk, All-Ingesting》(緑)
《綱投げ、アキリ/Akiri, Line-Slinger》(白赤)
《粗野な牧人、ブルース・タール/Bruse Tarl, Boorish Herder》(白赤)
《オジュタイの龍語り、イーシャイ/Ishai, Ojutai Dragonspeaker》(白青)
《最後のアブザン、レイハン/Reyhan, Last of the Abzan》(黒緑)
「サポート型」
《剛胆な考古学者、アーデン/Ardenn, Intrepid Archaeologist》(白)
《陽光たてがみの使い魔、ケレス/Keleth, Sunmane Familiar》(白)
《守り翼の使い魔、エシオル/Esior, Wardwing Familiar》(青)
《影猫の使い魔、ファルティス/Falthis, Shadowcat Familiar》(黒)
《三度の再誕、ジェスカ/Jeska, Thrice Reborn》(赤)
《燃えさし爪の使い魔、ケディス/Kediss, Emberclaw Familiar》(赤)
《尊狼の使い魔、アナーラ/Anara, Wolvid Familiar》(緑)
《ジャムーラのシダー・コンド/Sidar Kondo of Jamuraa》(白緑)
「マナアドバンテージ型」
《鋭い目の航海士、マルコム/Malcolm, Keen-Eyed Navigator》(青)
《ケッシグの罠師、アレイナ/Alena, Kessig Trapper》(赤)
《ワイアウッドの呼び手、ギランラ/Gilanra, Caller of Wirewood》(緑)
《クルフィックスに選ばれし者、キデール/Kydele, Chosen of Kruphix》(青緑)
「トークン型」
《真面目な祭儀師、アルハール/Alharu, Solemn Ritualist》(白)
《鋼軍団のプラヴァ/Prava of the Steel Legion》(白)
《ダスキネルの工作員、ネイディア/Nadier, Agent of the Duskenel》(黒)
《冒涜する者、トーモッド/Tormod, the Desecrator》(黒)
《血を蒔く者、ターナ/Tana, the Bloodsower》(赤緑)
「カードアドバンテージ型」
《岐路の占い師、エリゲス/Eligeth, Crossroads Augur》(青)
《ラミレス・ディピエトロの幽霊/Ghost of Ramirez DePietro》(青)
《パワーストーンの技師、グレイシャン/Glacian, Powerstone Engineer》(青)
《林間の茨、ミアーラ/Miara, Thorn of the Glade》(黒)
《肉体彫刻家、ケスキット/Keskit, the Flesh Sculptor》(黒)
《愚者滅ぼし、テヴェシュ・ザット/Tevesh Szat, Doom of Fools》(黒)
《鉄面連合の略取者、ブリーチェス/Breeches, Brazen Plunderer》(赤)
《東の樹の木霊/Kodama of the East Tree》(緑)
《ルーデヴィックの名作、クラム/Kraum, Ludevic's Opus》(青赤)
《屍錬金術師、ルーデヴィック/Ludevic, Necro-Alchemist》(青赤)
《魂の守護者、ラーボス/Ravos, Soultender》(白黒)
《求道の達人、サイラス・レン/Silas Renn, Seeker Adept》(青黒)
《トリトンの英雄、トラシオス/Thrasios, Triton Hero》(青緑)
《織り手のティムナ/Tymna the Weaver》(白黒)
「コントロール(除去)型」
《月のクラーケン、ブリネリン/Brinelin, the Moon Kraken》(青)
《金線の打破者、アーミクス/Armix, Filigree Thrasher》(黒)
《ゴブリンの武器職人、トッゴ/Toggo, Goblin Weaponsmith》(赤)
《ケッシグのレインジャー、ハラナ/Halana, Kessig Ranger》(緑)
「その他」
《虹色の笛吹き/The Prismatic Piper》(無色)
《誓いを立てた歩哨、リヴィオ/Livio, Oathsworn Sentinel》(白)
《登る建築家、レベック/Rebbec, Architect of Ascension》(白)
《千の顔の逆嶋/Sakashima of a Thousand Faces》(青)
《嵐の目、シアーニ/Siani, Eye of the Storm》(青)
《ロフガフフの息子、ログラクフ/Rograkh, Son of Rohgahh》(赤)
《親指なしのクラーク/Krark, the Thumbless》(赤)
《回収の接合者、イチ=テキク/Ich-Tekik, Salvage Splicer》(緑)
《簒奪者、イクラ・シディーキ/Ikra Shidiqi, the Usurper》(黒緑)
《激情の薬瓶砕き/Vial Smasher the Fierce》(黒赤)
全ての組み合わせについてお話をするには時間が足りないので、共闘でデッキを組む場合の基本テクを2つ紹介します。
まず1つ目、同じ役割の統率者2体で共闘するよりは異なる役割の統率者2体で共闘した方が効率よく勝利を目指せます。
例えば「攻撃型」《セラの大天使、レイディアント》と「攻撃型」《闇の男爵、センギア》で共闘した場合。
統率者ダメージはどちらかだけで21点以上与えないといけないため、《セラの大天使、レイディアント》で攻撃している間《闇の男爵、センギア》は同じプレイヤーを攻撃しても特に効率は良くなく、せいぜい他のプレイヤーを攻撃しておくぐらいの事しか出来ません。
この場合は「攻撃型」《セラの大天使、レイディアント》と「サポート型」《三度の再誕、ジェスカ》にすれば、《セラの大天使、レイディアント》のパワーを装備品などで1点でも上げることが出来れば《三度の再誕、ジェスカ》の3倍能力によって一撃で統率者ダメージ勝利を狙えるようになります。
他の例で行くと「マナアドバンテージ型」の《クルフィックスに選ばれし者、キデール》と《ケッシグの罠師、アレイナ》で共闘した場合。
どちらも豊富なマナを用意できますが、用意したマナは使い道がないと無駄になってしまいます。
この場合は《クルフィックスに選ばれし者、キデール》と「カードアドバンテージ型」の《トリトンの英雄、トラシオス》の組み合わせにすれば、《クルフィックスに選ばれし者、キデール》で増やしたマナを《トリトンの英雄、トラシオス》の能力でカードアドバンテージにつなげるという分かりやすい構造が出来ますね。
この組み方の例外としては「カードアドバンテージ型」2体の共闘があります。
これは有名な《トリトンの英雄、トラシオス》と《織り手のティムナ》の組み合わせがあります。
両方の統率者でカードアドバンテージをモリモリ得て、98枚のデッキに搭載されたコンボを豊富な妨害によってバックアップして勝利するという戦い方になります。
これはどんどんカードを引いていって引いたカードで様々な状況に対応出来る上に、自分の勝利条件までたどり着こうという狙いがあります。
2つ目の基本テクとして、可能であれば固有色の数を最大化出来るように選択しましょう。
例えば「攻撃型」《最後のアブザン、レイハン》の打点を「サポート型」で上げようと考えた場合。
《三度の再誕、ジェスカ》でパワーを3倍にして統率者ダメージを狙うのもアリですが、「攻撃型」でも「サポート型」でもある《粗野な牧人、ブルース・タール》で二段攻撃を持たせるだけでも十分強力な上に固有色も一色増やす事ができ、採用カードの幅が広がるので後者の方がオススメです。
もちろん完全に能力が同じで色が異なるという事はありませんが、特にこだわりが無ければ固有色の数は最大化したいですね。
・新規統率者まとめ
ここでは共闘以外の新規収録の伝説のクリーチャーで統率者デッキを組む場合のデッキ構築についてコメントしていきます。
《円渦海峡の暴君、アシー/Aesi, Tyrant of Gyre Strait》
統率者デッキにのみ収録されている統率者。
《水底のドルイド、タトヨヴァ》と似たような上陸ドロー能力とそれに加えて《踏査》能力も持ちます。
本体スペックが高いので《稲妻》などの軽い除去を受けないのも高評価。
上陸回数を増やせばどんどんドローを進められるので、本家《踏査》などの追加で土地をプレイできるカード、《風景の変容》《大地の作り直し》などの大量に土地を出せるカードを優先的に採用していきましょう。
《曇り鏡のメロク》や《交易路》などの戦場にある土地を回収するカードを戻す事で何度も上陸させられます。
フィニッシュは豪快に《ゼンディカーの報復者》などの上陸が勝ちにつながるカードが良いですね。
デッキ的に《歩く大地図》《桜族の斥候》も無理なく採用出来るので《珊瑚兜への撤退》+《シミックの成長室》or《ギルド無しの公共地》で無限上陸から無限ドローのコンボも良さそうです。
《ラノワールの異形/Abomination of Llanowar》
黒緑のエルフデッキで《ラノワールの異形》による統率者ダメージを目指す形になります。
サイズ自体は《ラノワールのエルフ》をはじめとするマナクリーチャーをたくさん入れていけば自然と膨れ上がってくれるでしょう。
墓地のエルフも参照してくれるので仮に全体除去をくらったとしても出し直した時点からしっかりと大きいサイズで戦闘継続できるのが良いですね。
《ラノワールの異形》自身が威迫を持っているので「2体以上のクリーチャーによってはブロックされない」能力を付与する事でブロックされないクリーチャーが完成します。
《最上位権限》《ヴォラックの戦角》《狼乗りの鞍》あたりが使いやすいでしょう。
《幽体の兵長、ベル・ボルカ/Bell Borca, Spectral Sergeant》
特徴的な変動パワーを持つ統率者。
固有色的にデッキに入れられて最大のマナコストを持つカードは16マナの《ドラコ》、次点が13マナの《約束された終末、エムラクール》続いて12マナ、11マナとエルドラージなどが続きます。
肝心の追放領域にカードを送る方法ですが、続唱であればまたライブラリーに戻って参照し直せるのでオススメです。
特に何度も使用できる《混沌の辛苦》は無駄に引いた土地カードを《幽体の兵長、ベル・ボルカ》の火力に変えられると考えると《ギャンブル》を使ってでも持ってきたいカードの1枚と言えるでしょう。
他には自身の能力を含む《舞台照らし》系カード、《マグマの陥没孔》、《大祖始の遺産》などの墓地から追放するカードもアリですが、こちらは基本的に再利用できなくなるので注意が必要です。
《喜劇の天才、ブリム/Blim, Comedic Genius》
《寛大なるゼドルー》とは逆の能力を持つ統率者。
本家と同様、デメリット能力持ちの置物(エンチャントやアーティファクト)を押し付けるのがメインの戦い方になります。
幸い黒には押し付けがいのあるデメリット能力持ちの置物がたくさんあります。
《悪魔の契約》《禁忌の墓所》《不死のコイル》《リッチの熟達》《極悪な死》これらのカードは比較的大掛かりな準備を必要とせずにプレイヤーを敗北させてくれます。
《呪われたトーテム像》《倦怠の宝珠》《紅蓮光電の柱》《抑圧》《減衰球》などの「プレイヤー全員に影響を及ぼす置物」も誰がコントロールしていても影響は変わらないのでどんどん押し付けていきましょう。
注意したい点としては、《喜劇の天才、ブリム》によってカードを押し付けたあとで押し付けたプレイヤーが敗北した場合、自分の所に押し付けたカードが戻ってきます。そのため継続的にデメリットを与えるカードは自分にもいずれ跳ね返ってきてしまいます。
すぐにまた押し付けられるように《無害な申し出》や《バザールの交易商人》(エンチャントには対応していませんが)も入れておいたほうが良いでしょう。
《秘儀の織り手、ゲン/Ghen, Arcanum Weaver》
白黒赤という今までにないカラーリングでのエンチャントデッキですね。
《秘儀の織り手、ゲン》の能力を活用することを考えると戦場に出たときのメリット能力、戦場にあるときのデメリット能力を持ったエンチャントを使う事になります。
前者は《鍛冶の神のお告げ》《ケイヤの誓い》《破滅喚起の巨人》《リリアナの誓い》などの除去と《ギデオンの誓い》《光変化》《ネクロマンシー》などの盤面構築があります。
後者は《悪魔の知識》《悪魔の契約》《裏切る恵み》などがあります。
《忘却の輪》《未達への旅》は戦場に出たときの能力解決前に生け贄に捧げてしまえば対象のパーマネントを永久追放できるので便利ですが、似たような能力の《払拭の光》や《排斥》では出来ないようなテキストになっているので注意が必要です。
今までエンチャントメインのデッキと言えば《日照のトゥヴァーサ》など、白青緑の枠内で収まっていました。
《繁茂》などのマナ加速や《アルゴスの女魔術師》などのドローを擁する緑、《不実》などのコントロール奪取を擁する青抜きでの構築になるので今までにないカード選択が必要になり、一風変わったデッキが組めそうです。
《アラシンの守護者、ハムザ/Hamza, Guardian of Arashin》
クリーチャーのコストが軽くなる能力が魅力的です。
《精霊の魂、アニマー》とは異なり、単体を頑張って育てるよりもクリーチャーの数を用意し、《バスリの結束》《ガヴォニーの居住区》などで+1+1カウンターをばら撒く事で恩恵を受けられます。
《精霊の魂、アニマー》は本体が処理されてしまうとまた育て直すのが難しいのですが、《アラシンの守護者、ハムザ》は単体除去されてもちゃんと盤面を構築していれば出し直しやすく、出し直した瞬間からもうコスト軽減効果を発揮してくれる点が強みですね。
目指すコンボとしては《精霊の魂、アニマー》同様《祖先の像》などを0マナで出し入れ出来るようにして《垣間見る自然》などで無限ドロー、《絡み樹の根》などで無限マナあたりが分かりやすい所です。
統率者本人のサイズも大きいので、緑と白に多くある+1+1カウンターシナジーのカードでバックアップして統率者ダメージを狙うのも手でしょう。
《ハンス・エリクソン/Hans Eriksson》
《場当たりな襲撃》のような能力を持つ統率者。
見ての通り踏み倒し系カードなので赤、緑、無色のデカブツを踏み倒してあげましょう。
幸い緑には《怪物の代言者、ビビアン》《生類の侍臣》のようなデッキの一番上を常にチェックできるカードもありますし、《俗世の教示者》のようにデッキの一番上にクリーチャーカードを積み込むカードもあります。
踏み倒した後は《ハンス・エリクソン》と格闘してしまうため、《ダークスティールの板金鎧》などで破壊不能や《火と氷の剣》などでプロテクションを持たせて守る、《ティムールの剣歯虎》《移ろいの門》《航海者の杖》などで戦場から逃がす、等々工夫が必要です。
《場当たりな襲撃》と異なり踏み倒した後のクリーチャーは戦場に残り続けてくれるので《ハンス・エリクソン》は使い捨てでも良いかもしれません。
《真の後継者、ジャレッド・カルサリオン/Jared Carthalion, True Heir》
対戦相手を統治者にする珍しい統治者。
統治者ボーナスは非常に強力で、特に固有色に赤を含むため全体火力を使うとサイズアップ出来て一気に統率者ダメージによる勝利が狙えます。
戦場に出したターンは統治者になれないので、ターンが返ってきてから確実に統治者になれるように「戦場に出たときに統治者になる」シリーズを入れておきたいですね。
戦闘前メインフェイズで統治者になる
↓
全体火力で《真の後継者、ジャレッド・カルサリオン》を強化
↓
そのまま攻撃
というスムーズな流れを目指したいですね。
全体火力で一番相性が良いのは《冒涜の行動》でしょう。
ほとんどのブロッカーを除去しつつ+1+1カウンターが13個乗るのは相当なものです。
また、《破壊的な力》《燎原の火》で土地破壊も兼ねながらのサイズアップも魅力的ですね。
《アーボーグの暴君、ネビニラル/Nevinyrral, Urborg Tyrant》
強力な戦場に出たとき能力と死亡したとき能力を持つ統率者。
生成するトークンの数はこのターンに死亡したクリーチャー全てをカウントするため、クリーチャー7体と《ファイレクシアの供犠台》で無限マナ無限トークン(タップ状態)になります。
7体生け贄、1マナ浮きで《アーボーグの暴君、ネビニラル》
↓
このターン7体死亡しているので7体トークン生成
↓
《アーボーグの暴君、ネビニラル》込みで8体生け贄で統率領域に戻った《アーボーグの暴君、ネビニラル》を唱える
↓
今度は7+8で15体のトークンが生成される
というように、統率者税の増えるスピードよりも生成されるゾンビトークンの増えるスピードが上回ります。
死亡したとき能力も1マナと生け贄に捧げる手段さえ構えておけば対戦相手のパーマネントコンボやクリーチャーの大量展開を牽制する事ができるので、上記のコンボが無くとも先出しする事もプレイングの一つになり得ます。
《ウーナのトリックスター、ニムリス/Nymris, Oona's Trickster》
青黒らしく対戦相手のターン中にだけ動くトリッキーな動きをサポートする統率者。
瞬速やインスタントを多めにデッキに入れるぐらいしか工夫の必要が無く、良く言うと癖の無い、悪く言うと特徴の無い能力です。
能力自体は弱くないので、正直言ってしまうとどんなデッキにしても割と戦えると思います。
統率者自身もフェアリーなので、《ウーナの末裔》などのフェアリーシナジーのデッキにしても良いでしょう。
ほとんどのフェアリーが瞬速を持っているのもうれしいですね。
打ち消しや除去を構えつつじわじわとアドバンテージを獲得し、無限コンボを着実に揃えに行くのも良いでしょう。
今流行りの《タッサの神託者》+《Demonic Consultation》などは妨害を構えながらでも仕掛けやすいコンボなのでオススメです。
《粗暴な年代学者、オベカ/Obeka, Brute Chronologist》
他のプレイヤーのターンに起動する事を考えなければ《無限の日時計》能力を持った統率者。
本体スペックも最低限あり能力の起動にマナがかからないのはいいですね。
ターン終了時に誘発「してしまう」ものを誘発させてそれに対応して起動して無かった事にする使い方がメインです。
《最後の賭け》などのターン終了時に敗北してしまうカード、《御霊の復讐》《騙し討ち》などの踏み倒した後ターン終了時に生け贄に捧げてしまうカード等々、ターン終了時にデメリットが生じてしまうものはそのデメリットが無ければ非常に強力なカードばかりなので中々派手なデッキになりそうです。
《粗暴な年代学者、オベカ》が処理されてしまった場合はなるべく統率領域ではなく墓地に落としておくと、
《エレボスの鞭》などで《粗暴な年代学者、オベカ》を回収
↓
ターン終了時に《粗暴な年代学者、オベカ》を起動
で盤面に定着させておけるのでしぶとく戦えるのでオススメです。
《恭しき霊能者、サリズ/Thalisse, Reverent Medium》
見た目通り、白黒のトークンデッキが出来そうです。
対戦相手のターン中にトークンを生成するのはちょっと難しいですが、自分のターン中に生成したトークンの数が倍になるというだけでも十分強力です。
統率者戦でトークンを並べて打点を上げた所で統率者ダメージを狙う事が出来ないため中々勝ちに繋がりにくいのが難点です。
《聖戦士の進軍》のように爆発的に打点を上げるカードもありますが、基本的には《煙突》系のカードでジワジワと盤面リソースを削ったり《サディストの催眠術師》などで手札も削っていくハーフロックのようなデッキを目指す事になります。
《恭しき霊能者、サリズ》の能力はターン終了時に誘発しますが、そのターン中に何体生成したかのみを参照します。
よく発生しそうなケースでは《苦花》で生成したトークンがその直後《煙突》によって戦場を離れてしまう場合。
この場合でもちゃんとそのトークンは《恭しき霊能者、サリズ》の能力でカウントしてくれるので補填してくれます。
トークンの数だけはしっかり用意できるので、クリーチャー以外の呪文の割合を増やして《血の呼び水》を採用してあげると活躍しそうですね。
《鋼の魂、ワイレス/Wyleth, Soul of Steel》
シンプルながら強力なドロー能力を持った統率者。
デッキ的には《上級建設官、スラム》デッキに赤を加えたような構成になりそうです。
装備コストや唱えるコストが軽い装備品、オーラをふんだんに入れて《鋼の魂、ワイレス》にくっつけてガンガン殴りましょう。
最初からトランプルを持っているので回避能力よりも可能なら純粋にサイズをどんどん上げていきたいところ。
《きらきらするすべて》や《ゴーレム皮の篭手》は一気に打点が爆発するのでキーカードです。
除去耐性が無い事が悩みなので、《ハイエナの陰影》《ちらつき護法印》《慈善の祝福》《速足のブーツ》などでサポートしましょう。
《稲妻のすね当て》も一見強力ですが、被覆をつけてしまうとそれ以降の強化手段を使う事が出来ないので注意が必要です。
それ以外のデッキ内のカードは《石鍛冶の神秘家》や《純鋼の聖騎士》、《上級建設官、スラム》などの装備品サポートや《連続突撃》などの追加戦闘フェイズカードを入れていけば自然とデッキが出来あがるかと思います。
今回は共闘持ちの統率者が多く、組み合わせ毎にお話してしまうとあまりにも時間がかかってしまう+お世辞にも強いとは言えない組み合わせが多くなってしまうため、共闘に関してのお話は大幅に削減してしまっています。
《イクシドールの理想、アクローマ》や《千の顔の逆嶋》など、キャラクター的に好きな統率者がいる場合は、どういった共闘の組み合わせでデッキを組めば良いか色々と試行錯誤するのも統率者戦の醍醐味の一つだと思います。
しばらく遊んでから別の共闘に組みかえて遊べるのも良いですね。
発売から掲載まで時間がかかってしまいましたが、以上で『統率者レジェンズ』特集の記事は終了です。
次回は『カルドハイム』の世界でお会いしましょう!
最後までお読み頂きありがとうございました。