岩SHOW マジック:ザ・ギャザリング『神河:輝ける世界』プレビュー
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まいど!BIG MAGICによる新セットプレビューのお時間だ。今回紹介するのは2022年のトップバッター、否、初陣というべきか。とにかくこの年の最初のセットとなる『神河:輝ける世界』!
日本をモチーフとした次元、神河がようやくスタンダードに帰還する!遥か昔の出来事であった人々と神々の戦い、神の乱。『神河物語』『神河謀反』『神河救済』で描かれた伝説の戦いから1200年経った世界がこのセットで描かれる。
文明がより高度になり、サイバーパンクな世界と化した夜の街に潜む忍者や侍。神の乱の後にも人々と共に存在し続ける神や5体のドラゴン。この次元の出身者タミヨウや侵入したファイレクシアの魔の手...近年でもトップクラスのワクワク度が満ちた世界観に、胸が高鳴りまくってしょうがない。皆そうだよな?
では、そんな新カード情報を待ちきれない皆のために、早速プレビューカードを見ていくとしよう!今回BIG MAGICが紹介するのは...緑のカード。それもなんと計4枚!豪華仕様のプレビュー、はじまりはじまり。
最初の1枚は、人気メカニズム、英雄譚から...まさかコモンで出てくるとは!
《せし郎師匠の伝承/Tales of Master Seshiro》 ④G
エンチャント 英雄譚
Ⅰ、Ⅱ あなたがコントロールしているクリーチャー機体のうち1体を対象とする。それの上に+1/+1カウンター1個を置く。ターン終了時まで、それは警戒を得る。
Ⅲ この英雄譚を追放する。その後、これを変身させた状態であなたのコントロール下で戦場に戻す。
《せし郎の生ける遺産/Seshiro's Living Legacy》
クリーチャー・エンチャント 蛇・戦士
警戒、速攻
5/5
《せし郎師匠の伝承》&《せし郎の生ける遺産》!せし郎とは《清められし者、せし郎》としてカード化された、ストーリー的にもカードとしても蛇たちをまとめる存在。
ストーリー的には神々の攻撃を受けて奥さんのスズエと共に...という結末を辿っている。息子のそう介に大蛇族の後を託したわけだが、そんな蛇たちのリーダーのことは伝承として神河に残っているようだ。
蛇を強化する能力を持っていたせし郎だが、その雄姿を伝える英雄譚は強化するクリーチャータイプは選ばないし、なんなら機体まで強化できる。2回強化しつつ警戒を付与し、最後は5/5警戒・速攻がお出ましする。コモンながら戦闘を大きくサポートし強い盤面を作り上げる、リミテッドではなかなかに良い仕事をするコモンになるのではないだろうか。
続けざまに2枚目、こちらはアンコモンから...
《母聖樹の加護/Boon of Boseiju》 ①G
インスタント アンコモン
クリーチャー1体を対象とする。ターン終了時まで、それは+X/+Xの修正を受ける。Xはあなたがコントロールしているパーマネントの中のマナ総量の最大値に等しい。それをアンタップする。
ぼ、ボセイジュ・アーマー!?『神河物語』に登場した《すべてを護るもの、母聖樹》は千年以上の時を経ても神河で健在、しめ縄がかけられていた御神木は今やネオンに彩られた街々、高速道路を見下ろす摩天楼よりも高くそびえる存在となっている。そんな神河を象徴する樹木から加護を得られるインスタントの登場だ。
2マナでクリーチャーのサイズアップ、その修正値は自分のコントロールしているパーマネント次第で変動する。ゲーム序盤であればその及ぼす効果は低いことだろうが、+1や2でもコンバットトリックには違いない。
リミテッドであれば対戦相手の戦闘プラン及びダメージやマイナス修正での除去を十分にかわしてくれる。そしてゲーム中盤から終盤にさしかかり、お互い5マナ以上のクリーチャーを展開するような状況になれば、《母聖樹の加護》はゲームの決め手になり得る。
緑相手に不要に攻撃を通すと、6点ぐらい上乗せされて負けてしまうかも、と肝に銘じておこう。またアンタップもついてくるので、これで起こしたクリーチャーが突然立ちふさがってブロックしてくるという危険も!常に脳内で警報を鳴らしておくべし。
構築で使うのであれば《剛力化》を超える修正値を出せるか、アンタップを活かせるかという点がこのカードを使うべきか否かの判断基準となってくるね。
3枚目はあの人気サイクルから!
《無尽活力の御神体/Go-Shintai of Boundless Vigor》 ①G
伝説のクリーチャー・エンチャント 祭殿
トランプル
あなたの終了ステップの開始時に、あなたは①を支払ってもよい。そうしたとき、祭殿1つを対象とする。それの上に、あなたがコントロールしている祭殿1つにつき1個の+1/+1カウンターを置く。
1/1
クリーチャーになった祭殿!『神河物語』に収録された、5つの伝説であるアンコモンのエンチャント。サブタイプ・祭殿を持つそれは、祭殿の数に合わせてなんらかのボーナスをもたらすもの。後に『基本セット2021』にも新種が収録され、そして今回神河に帰ってきて3世代目の登場だ。
まさかのクリーチャー化、これは読めなかったなぁ。クリーチャー化した祭殿サイクルは、いつも通りの祭殿の数を数える能力を持つものの、ターンの終了時に能力が誘発するようになった。
これまでの祭殿に比べるとクリーチャーになったことでより多くの除去を受ける可能性があるからこその即効性祭殿というわけだな。《無尽活力の御神体》は緑らしく、祭殿の上に+1/+1カウンターを置くというもの。
祭殿がこれ一つしかなくてもカードとしては及第点、2種以上あればその成長させっぷりはまさしく無尽活力の名に恥じぬもの。
ちなみに英名は《Go-Shintai of Boundless Vigor》。Go-Shintai...アメリカのショップではゴー!シンタイッ!とかやり取りしてると思うと、テンション上がってくるな。
※ルール上不適当な記述がありましたので、該当部分を削除しました。
では4枚目!最後の最後で神話レア、しかも目玉サイクルの一つであるドラゴン・スピリットから空羅(くうら)の登場だッッ!
《果て無き空、空羅/Kura, the Boundless Sky》 ③GG
伝説のクリーチャー ドラゴン・スピリット 神話レア
飛行、接死
果て無き空、空羅が死亡したとき、以下から1つを選ぶ。
・あなたのライブラリーから土地・カード最大3枚を探し、公開し、あなたの手札に加える。その後、ライブラリーを切り直す。
・緑のX/Xのスピリット・クリーチャー・トークン1体を生成する。Xはあなたがコントロールしている土地の総数に等しい。
4/4
《果て無き空、空羅》は《昇る星、珠眼》の生まれ変わりだ。珠眼といえば...初代ドラゴン・スピリットの中では唯一の色マナがトリプルシンボル。これは緑が本来飛行を扱わない色であることからつけられた枷であったが...
あれから時間も過ぎ、緑にもドラゴンがいるのは普通になった今日。転生した珠眼は、ダブルシンボルの5マナと随分使いやすいコストに生まれ変わった!トリプルシンボルで、かつ能力も他の4頭と比べて格が落ちるものだったため、構築で見る機会が他と比べて圧倒的に少なかった珠眼...今回は報われそうだな!
5マナ4/4飛行と、本来の緑なら得られないようなスペックの時点で優秀。そこに接死もついているのでサイズのデカい他のドラゴンも相討ちにしてやるぜと、戦闘向けのデザインになっている。
そしてドラゴン・スピリットらに共通する死亡時に誘発する能力。今回は2つの能力から1つ選ぶというものになっており、状況に合わせてより良い方が選べる=外れになりにくい親切設計。
そして珠眼の生まれ変わりである空羅の能力は...これがかなり強い!まずはわかりやすい下の能力から。死亡するとトークンを残していく、除去されてもクリーチャーを途切れさせない対コントロール等において重宝されるものだ。
この忘れ形見のスピリットは、空羅が死亡した際の土地の枚数を参照して固定されるパワーとタフネスを持つ。似ているけども値が変動する《レンと七番》のツリーフォークと混同しないように注意だ。
まあ大体、空羅が戦場に出ている時点で土地が5枚はあるだろう。となると死亡すると5/5以上が見込めて、むしろ打点は上昇。対戦相手はなるべくこの空羅を死亡させずに処理したいところだが...飛行と接死を武器に攻防両面でプレッシャーをかける空羅はかなりいやらしい働きを見せてくれることだろう。
それでは上の能力。こちらは下の能力と関連しており、土地を手札に加えるというもの。何だ戦場じゃなくて手札か、と思ってしまうところではあるが、さすがに3枚も手札に加わればアドバンテージの面では十分なもので、贅沢を言っちゃいけない。3枚も土地が抜ければ、以降のドローの確率もわずかながらに土地以外を引ける方に傾くだろう。
そして、テキストをよく読んでおきたい。この手の土地サーチに書かれがちな「基本土地」というフレーズはない。そう、制限無くどんな土地でも手札に入る!これは今回のセットにおいては意味するところが非常に大きい。
神河プレビュー開始時に公開され、話題を総ざらいにした《耐え抜くもの、母聖樹》を初めとする、魂力能力を持った土地サイクルも持ってこれるのだ!
母聖樹はアーティファクト・エンチャント・土地のいずれかを破壊できる万能除去能力持ちであり、同様に手札から捨てることで何か行える土地を3枚も手札に持って来れる。
これ、土地を3枚手に入れる=呪文を3枚手に入れる、みたいなものじゃないか。緑の看板を背負う神話レアに相応しい、パワーカードの予感がするな...《レンと七番》や上陸能力など土地に関するカードと組み合わせてデッキを組みたいね!
今回のドラゴン・スピリットのサイクルには近年の他の伝説のドラゴン達と同様、ボーダーレス版が存在する。枠が無くなり前面にカードイラストが描かれた、迫力満点の特別版のことだ。
イラストもこれのために用意されたもので、神河のテイストになぞらえて日本のアーティストがそれを担当している。《果て無き空、空羅》は仙田聡氏の手によるもの。空羅の特徴である鹿角がより前面に押し出され、このパワフルなドラゴンの力強さ、そして同時に生命の守り手的な穏やかさが伝わってきて最高にカッコイイ。
マジックアートのベテランであるDonato Giancola氏による、メタリックな鱗が特徴的なノーマル版といい、空羅はアートに恵まれたドラゴンだなぁ。皆も欲しいものを、いや両方揃えよう!
というわけでタップリてんこ盛り、緑のコモンから神話レアまで計4枚のカードをプレビューさせていただいた。
量だけでなく、1枚1枚にそれぞれ豊富なフレイバーが楽しめるしゲームでの活躍も期待でき、なんだかワクワクが止まらない。『神河:輝ける世界』の登場でマジックはどう変わっていくのか?あなた自身の目で見届けよう!2月18日(金)発売のこの新セット、お求め・ご予約はお近くのBIG MAGICの店頭、または当サイトbigwebで!
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