岡本桂多のKill them All!~『久遠の終端』編・前編~  

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お久しぶりです!BIGWEB統率者戦担当の岡本桂多です!
皆さん楽しい統率者戦ライフをお過ごしでしょうか?


僕は前回の『マジック:ザ・ギャザリング--FINAL FANTASY』では

《ルーンナイト、セリス/Celes, Rune Knight》
《最後の古代種エアリス/Aerith, Last Ancient》
《正体不明の暗殺者、シャドウ/Shadow, Mysterious Assassin》
《親衛隊長、ギルガメッシュ/Gilgamesh, Master-at-Arms》
《ユウナのガード、ティーダ/Tidus, Yuna's Guardian》

この5つのデッキを組んで遊んでいました。

この中では《ルーンナイト、セリス》が事前に想定していた通り、安定性が非常に高く強力な統率者でした。
統率者が無限コンボのパーツであるだけでなく、ドロー能力も強力なため、妥当な所ですね。

okamotoEOE 02.jpg親衛隊長、ギルガメッシュ》は一発屋として組んでみたものの、こちらは思っていた以上に爆発力が高く勝率が良いデッキになりました。
昨今赤単でも単体除去をかわすためのカードがチラホラと増えてきているため意外にも生き延びやすく、新装備品の《エーティル&プリュウェン》《源氏の小手》と非常に相性が良く簡単にゲームをひっくりかえす事ができていました。

他にも《大召喚士、ユウナ》《魔導戦士、ティナ》《魔導の力を持つ少女、ティナ》《白魔導師、ミンウ》《時空を渡りし者、グ・ラハ・ティア》《魔女、ヤ・シュトラ・ルル》など様々な統率者を見かけました!


さて、新セットの『久遠の終端』はソセラ星系という新しい場所が舞台のセット。
宇宙人、宇宙船が多く登場する一見マジック:ザ・ギャザリングらしくない舞台ですね。


新規ギミックは配備(宇宙船)、ワープ、ヴォイド、着陸船トークン。

配備は機体が持つ搭乗のような起動型能力で、ソーサリータイミング限定ですが自分のクリーチャーをタップさせることで配備を持つパーマネントに蓄積カウンターを乗せられるというもの。
新しいアーティファクトタイプの宇宙船はすべてこの能力を持っており、置かれている蓄積カウンターの数に応じてパワータフネスや新たな能力を得られます。

育殻組のヴォレル
参照するのが蓄積カウンターのため、《高名な装置技師、ケイス》《尋問のドミヌス、テクータル》《ユウナのガード、ティーダ》《育殻組のヴォレル》のような増殖などを用いてカウンターを増やしてくれる統率者では普段よりも効率よく機能させることができるでしょう。

 
ワープは新たな呪文の唱え方をするための代替コスト。
ワープコストを支払う事で手札からプレイできますが、その場合ターン終了時に追放されてしまいます。
ただ、このワープで追放されたカードは後のターンに追放領域から再度唱える事が可能になります。
基本的に普通に唱えるよりも軽いワープコストを持っており、ワープで唱えてもその呪文のマナ総量自体は変わらないため、マナ総量を参照する《練達の育種師、エンドレク・サール》《神経質な予見者、ヘルガ》《報奨の祝賀者、イモーティ》などの統率者での活躍が期待できますね。

okamotoEOE 04-1.jpg同様に普通に唱えるよりも軽いコストで唱える事ができるため、ワープ持ちの大型クリーチャーであれば《運命の大嵐、ドラゴンホーク》《ティムールの咆哮、エシュキ》《ガイアの眼、グウェナ》《野生の心、セルヴァラ》などでパワーを参照するためだけに採用されることもありそうです。

 

不屈の自然
着陸船トークンは簡単に言うとドローの代わりに《不屈の自然》が出来る手掛かりトークン。
これもアーティファクトなので《クリスタルを集める者、ゴルベーザ》などのアーティファクトシナジーのデッキであればただのマナ加速に留まらずに活用できますし、《マルネウス・カルガー》などのトークンシナジーでももちろん強力でしょう。

 

 
それではいつも通り新セットの中身を見ていきましょう!

・注目カード5選
・注目統率者ピックアップ
・統率者デッキを強化しよう!(後編にて掲載)


・注目カード5選

5位《ヴォイドの祭壇、ススール・セクンディ
ヴォイドの祭壇、ススール・セクンディ

惑星土地サイクルの黒は、蓄積カウンターの条件を達成すると、生け贄に捧げたクリーチャーのパワー分ドローができる、《闇の大司法官、シャドウハート》と似た起動型能力を得ます。

闇の大司法官、シャドウハート

惑星土地サイクルはどれもとりあえずタップインの土地として使いつつ、暇な時に配備していけばいいので扱いやすいものではあります。
ただ、条件の蓄積カウンター12個以上は数ターンに分けて貯めるにしても少し難しいものにはなります。
《ヴォイドの祭壇、ススール・セクンディ》は起動型能力を強く使うためにはある程度パワーが高めのクリーチャーを多めに採用する事になりますが、それらはそのまま配備用のクリーチャーとしても使えるため、デッキの動きに噛み合う事でしょう。

ネル・トース族のメーレン
《汚らわしき者バルソー》《最後の血の長、ドラーナ》《クロクサとクノロス》《ネル・トース族のメーレン》《真紅の花嫁、オリヴィア》など、墓地からクリーチャーを戦場に戻すタイプの統率者デッキであればクリーチャーカードの割合が多くなり、配備も起動型能力も使いやすいですね。

 


4位《エレジーの見習い
エレジーの見習い

4マナ4/4絆魂と中堅サイズのクリーチャーで誘発型能力を2つ持っています。
能力的にも見た目的にも伝説のクリーチャーっぽいですが普通のクリーチャーです。

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1つ目の能力はプレイヤー1人に戦闘ダメージを与えるたびに自分が1ドロー&1点ライフルーズと、《ヨーグモスの法務官、ギックス》と似たような誘発型能力。
こちらは戦闘ダメージを与えたプレイヤー1人につき1回しか誘発しないので4人戦だと一度の戦闘で最大3枚しか引けませんが、自分のクリーチャーにだけ反応してくれます。
最大ドロー量が多い《ヨーグモスの法務官、ギックス》の方に大体軍配が上がりますが、そもそもこういった能力は《沿岸の海賊行為》など青に多いものの黒にはまだまだ少なく、ある程度攻撃できるクリーチャーが多いデッキであれば両方とも採用してしまってもいいでしょう。

2つ目は自分のターン中にヴォイド(土地でないパーマネントが戦場を離れるor呪文がワープ)されていた場合、ターン終了時に2/2のロボットトークンを生成するというもの。
能動的にヴォイドをするには宝物トークンを使ったり、コストでクリーチャーを生け贄に捧げたりするのが分かりやすいですね。
1つ目の能力を誘発させるために複数体で攻撃して、何体かブロックされて討ち取られるだけでもこの能力は誘発してくれます。
その場合次のターンもまた1つ目の能力を誘発させるための戦力を補充できるため、しぶとく戦線を維持してくれることでしょう。

基本的には1つ目のドロー能力目当てでクリーチャーをある程度並べられる、なおかつ2つ目の能力も腐りにくいデッキでの採用が考えられます。

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威名のソルジャー、セフィロス》《スランの医師、ヨーグモス》《ネル・トース族のメーレン》《全てを喰らうもの、イグラ》《胞子の教祖、ゲイヴ》など、相性が良さそうな統率者はいくらでもいそうですね。

3位《悪性の黙らせ屋
悪性の黙らせ屋

唐突に現れた毒カウンターを付与するカード。
個人的に毒カウンターは好みなのでピックアップしたという面もありますが、トークンでないアーティファクトクリーチャーとだいぶ縛りは厳しいものの、クリーチャー1体につき毒カウンター2個は非常に効率がいいと言えます。

《古代の証人、アリボー》《グレムリンの神童、ジンバル》《嵐の王、イモーテク》《命を与える者、カツマサ》《天才操縦士、コトリ》《電位式の天才、シドリ》《沈黙の王、スザーレク》など、トークンでないアーティファクトクリーチャーが多く採用できそうなデッキでの追加の勝ち手段として優秀です。

命を与える者、カツマサ
特に《命を与える者、カツマサ》はクリーチャーでないアーティファクトでもアーティファクトクリーチャーにできる上に飛行という優秀な回避能力もつくため、追加の勝ち手段として優秀です。

 

2位《万物の定めの巻物
万物の定めの巻物
新たな3マナのマナアーティファクト枠。
3マナで1マナしか加えない《マナリス》と同効率なので、このためだけに採用する事はありません。
オマケの能力は7マナとコストこそ非常に重いものの、異なる名前を持つ土地の数分ドローと、大きなリターンが見込めます。

そのドロー能力の性質上単色デッキでは採用しにくく、2色以上のデッキに限られそうですが、順当に土地を並べていれば最低でも5枚ぐらいはドローができそうです。

高級市場
また、単色であっても《高級市場》のような無色土地、《大焼炉》のようなアーティファクト土地、《湧霧の村》のような特殊土地を採用していけばある程度ドロー量は確保できそうですね。

このドロー能力は使用タイミングの制限がないので直前のプレイヤーのターン終了時に起動すれば隙も少なく済みますし、起動した後は墓地に落ちてくれるため再利用も容易です。

機械文明の旗手、エドガー

《孤高のサイバーマン、アシャド》《冷酷な者、アシュノッド》《屑鉄の学者、ダレッティ》《機械文明の旗手、エドガー》《航行長ハナ》《覇者シャルム》など、アーティファクトを再利用できる統率者で採用すると圧倒的なドロー量を見せつけてくれることでしょう。

 


1位《惑星共生
惑星共生

緑の3マナのエンチャントで、自分のクリーチャーに+1/+1カウンターを置いたら、その数だけドローができるという非常に強力な能力を持っています。
流石に1ターンに1回しか誘発しませんが、誘発させるかどうかも選ぶ事ができる点は重要です。

サッズ・カッツロイ
《司直の長耳、ビルケ》《サッズ・カッツロイ》のように、一度+1/+1カウンターを置いてから数を倍にする場合、最初に置いたときはドローせず、2倍にするときにドローするようにすれば大量ドローを狙えます。

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+1/+1カウンターを活用する統率者は無数に存在しますが、《魂を呼び覚ます者、煌拳》《棘を播く者、逆棘のビル》《逆説の彫刻家、ジモーン》《育殻組のヴォレル》のように+1/+1カウンターの数を倍にできる統率者、《刈り手、ベイレン》《進化の爪、エズーリ》《結ばれた者、ハラナとアレイナ》《古代の災厄、ジェノバ》《略奪する拳闘士、ジョリーン》《野生の意志、マラス》《世界を彫る者、ファイラス》など1アクションでたくさん+1/+1カウンターを置ける統率者で使うと特に強力でしょう。

この中では《刈り手、ベイレン》は対戦相手のターン中にもトークンを4つタップできればまた《惑星共生》の誘発を狙えるため、うまく運用出来ればとんでもないドロー量を見せてくれますね。

・注目統率者ピックアップ

不動の副司令官、タヌーク
不動の副司令官、タヌーク
赤単色の統率者候補。カヴーとはまた懐かしいクリーチャータイプですね。
4マナ3/5とやや守備的ながらも悪くないスペックで能力を2つ持っています。

1つ目の能力は自身以外のクリーチャーに速攻を付与するというシンプルかつ強力な能力。
《隠れしウラブラスク》《青銅血のパーフォロス》といった同様の能力を持つ統率者候補もいますが、どれもオマケ能力が強力で、今回も優秀な能力をもう1つ持っています。

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タヌークの2つ目の能力は、手札にあるアーティファクトもしくは赤のクリーチャーが3マナでワープできるようになる、という実質的な踏み倒し能力。
ワープ能力で唱えたクリーチャーは何も工夫しないと(後のターンで唱え直せるとはいえ)ターン終了時に追放されてしまうため、基本的には戦闘に参加できません。
タヌークの場合は1つ目の能力で速攻を付与してくれるため、1ターン限りとはいえ戦闘に参加できるようにデザインされているのはありがたいですね。

この2つ目の能力を活用して、コストの重いアーティファクトや赤のクリーチャーのコストを踏み倒して遊ぶのがタヌークデッキのコンセプトになるでしょう。

このコンセプトでいくと《青銅血のパーフォロス》と似たような形になってしまいます。
ただ、今回は統率者の起動型能力ではなくワープという代替コストを付与するという形になっている点に注意が必要です。
起動型能力であれば《ブライトハースの指輪》《幻術師の篭手》などで起動回数を増やす事ができましたが、今回はそうはいきません。

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代わりにワープコストという呪文のコストなため、《ルビーの大メダル》《火のクリスタル》などで軽減させる事ができるため、そういったカードを採用して踏み倒し回数を増やしてあげるのも良いでしょう。


タヌークが速攻を付与してくれるので、戦闘時に誘発する能力を持つクリーチャーで奇襲することを考えてみましょう。

《エインシャント・カッパー・ドラゴン/Ancient Copper Dragon》
《災火のドラゴン/Balefire Dragon》
《ブラッドサースター/Bloodthirster》
《洞窟に宝蓄えしドラゴン/Cavern-Hoard Dragon》
《夢の略奪者/Dream Pillager》
《映し身人形/Duplicant》
《ヘルカイトの暴君/Hellkite Tyrant》
《肉喰らうもの/Rapacious One》
《街並みの地ならし屋/Cityscape Leveler》
《炎の大口、ドラクセス/Drakuseth, Maw of Flames》
《原初の嵐、エターリ/Etali, Primal Storm》
《業火のタイタン/Inferno Titan》
《ボイラービルジの大主/Overlord of the Boilerbilges》
《玉座の災い魔/Scourge of the Throne》
《三重の稲妻巨人/Threefold Thunderhulk》
《暴君の使い魔/Tyrant's Familiar》
《ウトヴァラのヘルカイト/Utvara Hellkite》
《早駆ける業火、カラミティ/Calamity, Galloping Inferno》
・・・攻撃したとき、戦闘ダメージを与えたときに誘発する能力を持つクリーチャー。
赤くてデカい、となるとやはりドラゴンが中心になってきますね。
攻撃した時の誘発というとエルドラージの持つ滅殺が欲しくなりますが、彼らはアーティファクトでも赤でもないので今回は残念ながら採用できません。

洞窟に宝蓄えしドラゴン》は自前のコスト軽減能力のおかげで大抵の場合は赤1マナでワープできる上に、宝物トークンを生成してくれるため後続のワープコストにもあてられる優秀なクリーチャー。ワープした後普通に唱えるうえでもコスト軽減能力のおかげで唱えやすく、どうしても一発屋になりがちな大型クリーチャーの中では扱いやすい部類のドラゴンです。

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街並みの地ならし屋》《業火のタイタン》《ボイラービルジの大主》は戦場に出た時にも攻撃した時にも能力が誘発するため、速攻を付与しつつコストを踏み倒すタヌークとの相性は抜群ですね。


次はシンプルにコストを踏み倒して強力な大型パーマネントをピックアップしていきます。

《憤怒の天使アクローマ/Akroma, Angel of Fury》
《殺戮の化身/Avatar of Slaughter》
《爆発炉のヘルカイト/Blast-Furnace Hellkite》
《荒廃鋼の巨像/Blightsteel Colossus》
《ドラゴンの暴君/Dragon Tyrant》
《大渦の巨人/Maelstrom Colossus》
《激憤明神/Myojin of Infinite Rage》
《咆刃明神/Myojin of Roaring Blades》
《隕石の鎚鉾/Meteoric Mace》
・・・大型のクリーチャーやアーティファクト。
荒廃鋼の巨像》はタヌークを見た人は誰もが思いついたであろうフィニッシャー。コスト軽減も速攻付与もどちらの恩恵もピッタリとはまるカードですね。

okamotoEOE 11-2.jpg大渦の巨人》《隕石の鎚鉾》はどちらも続唱持ちのカードで、ワープコストで唱えたとしても続唱で参照するのはカード右上のマナ総量なため、コストの重い呪文をタダで唱えられるチャンスがあります。


続いて、戦場に出たときに誘発する能力を持つ、大型のアーティファクトや赤いクリーチャーを探してみましょう。

《伝染病エンジン/Contagion Engine》
《切望の宝石/Coveted Jewel》
《マグマ用ガレオン船/Magmatic Galleon》
《ファイレクシアへの門/Portal to Phyrexia》
《イシュ・サーの背骨/Spine of Ish Sah》
《マイトストーンとウィークストーン/The Mightstone and Weakstone》
《サンダーホーク・ガンシップ/Thunderhawk Gunship》
・・・大型のアーティファクト。

切望の宝石
切望の宝石》は3ドローしつつタップすると3マナ加えられるというトンデモアーティファクトですが、普通に使っていると相手にコントロールを奪われる危険性もある扱いの難しいアーティファクト。
ワープで唱えてしまえばターン終了時に勝手に戦場から消えてくれるためデメリットなく3ドローができて、しかも加えた3マナでまた別のカードをワープで唱える事ができるというタヌークのために存在していたかのようなアーティファクトですね。


《ボガーダンのヘルカイト/Bogardan Hellkite》
《イフリートのドミナント、クライヴ/Clive, Ifrit's Dominant》
《焼却の機械巨人/Combustible Gearhulk》
《激情/Fury》
《隕石ゴーレム/Meteor Golem》
《砂岩の予言者/Sandstone Oracle》
《瞬足光線の大隊/Skitterbeam Battalion》
《恨み唸り/Spitebellows》
《嘶くカルノサウルス/Trumpeting Carnosaur》
・・・赤いクリーチャーやアーティファクトクリーチャー。

イフリートのドミナント、クライヴ | 火の召喚獣、イフリート
イフリートのドミナント、クライヴ》は戦場に出たときの能力は自分の盤面がどれぐらい整っているかに依存するので少し安定性に欠けるカードですが、自身の起動型能力で一度追放して戦場に戻すと、ワープで唱えたという情報が消えるため、盤面に定着させる事ができるという点で相性のいいクリーチャーです。
そのためにはワープの3マナと起動するための6マナで大分コストがかさんでしまいますが、それを補って余りあるほどの活躍が期待できます。


大型パーマネントをワープで唱えたとしても、そのままだとターン終了時に追放されてしまい、追放領域からは普通のコストを支払わないと基本的には唱え直せません。
《イフリートのドミナント、クライヴ》のように一度追放して戦場に戻す、いわゆる明滅をさせることでワープした大型パーマネントを戦場に定着させる事ができます。
このように、戦場に定着させる事ができるカードを探してみましょう。

《変わり身の狂戦士/Changeling Berserker》
《冷蔵室/Cold Storage》
《妖術師の衣装部屋/Conjurer's Closet》
《金色の大帆船/Golden Argosy》
《ミラー・オヴ・ライフ・トラッピング/Mirror of Life Trapping》
《教議会の聖域/Synod Sanctum》
《航海者の杖/Voyager Staff》
《無限の日時計/Sundial of the Infinite》
・・・戦場に定着させることができるカード。

妖術師の衣装部屋》はこの中でもコストが一番重いので扱いにくいのは間違いないですが、一度設置できてしまえばあとは自動的にターン終了時に明滅してくれる優れものです。

okamotoEOE 12-1.jpg無限の日時計》はターンを終了するという唯一無二のアーティファクト。
ワープでカードを唱えるとターン終了時に「追放するけど後で唱えられますよ」という能力が誘発しますが、それを解決する前にターンを終了してしまえばもうその能力は誘発しません。
このカードを引けているかどうかで自分の展開も大きく変わって来るためタヌークデッキでの必須カードと言えるでしょう。


《スクリーマーキラー/Screamer-Killer》
《太陽鳥の祈祷/Sunbird's Invocation》
《サルカンの封印破り/Sarkhan's Unsealing》
・・・大型クリーチャーを唱えるたびに誘発するカード。
数は少ないものの、パワーやマナ総量が大きいカードを唱えると大きい恩恵を受けられるカード。

太陽鳥の祈祷
太陽鳥の祈祷》は《大渦の巨人》の所で紹介した続唱と同様、ワープで唱えたカードと非常に相性が良いエンチャントです。

 
《不動の副司令官、タヌーク》はコスト踏み倒し系の統率者になりました。
今までも《青銅血のパーフォロス》《猪の祟神、イルハグ》のようにコストを踏み倒して《荒廃鋼の巨像》を射出しよう!という統率者はあり、今回も勝ち手段の一つとしてそれは採用が可能です。
ただ、クリーチャーでないアーティファクトを活用したり、そもそも踏み倒して唱えているために採用できるカードの幅が広がったりもしていて十分差別化はできており、これもまた面白いデッキになりそうです。

 

 
ワイルドキャット隊長、サミ
ワイルドキャット隊長、サミ

白赤の6マナ4/4、二段攻撃、警戒と基本スペックの時点で筋肉モリモリな武闘派の統率者候補。
まずサイズが大きくて二段攻撃を持っている時点で容易に統率者ダメージを狙いにいける点は優秀ですね。

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持っている能力は1つだけですが、自分が唱える呪文全てが親和(アーティファクト)を持つというトンデモ能力。
溶鉱炉の暴君、チス=ゴリア》《マイコシンスのゴーレム》ですらアーティファクトやアーティファクトクリーチャー限定だったのに、サミはどんな呪文にも親和を付与してくれます。

基本スペックの優秀さを生かして統率者ダメージを狙うもよし、親和(アーティファクト)を付与するという能力を生かしてコンボを狙うもよし、というプレイヤーの好みに合わせた構築が可能な統率者です。

まずは統率者ダメージを狙いにいく場合に欲しいカードを探してみましょう。
サミの2つ目の能力を生かすためにも基本的にはアーティファクトでデッキをかためていくのがオススメです。

自身がある程度の打点と二段攻撃を最初から備えているため、回避能力、除去耐性を付与できるカードが先決ですね。

《梁町の殴り棒/Beamtown Beatstick》
《ビルボの指輪/Bilbo's Ring》
《教団の正装/Brotherhood Regalia》
《ギムリの斧/Gimli's Axe》
《こそ泥の兜/Prowler's Helm》
《シルバー・シュラウドの衣装/Silver Shroud Costume》
《先駆者の長靴/Trailblazer's Boots》
《ヴォラックの戦角/Vorrac Battlehorns》
《ギミックアーム、キャノンボール/Wrecking Ball Arm》
《サイキックペーパー/Psychic Paper》
《囁き絹の外套/Whispersilk Cloak》
《天界の鎧/Celestial Armor》
・・・回避能力を付与する装備品。

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ギムリの斧》《ギミックアーム、キャノンボール》《天界の鎧》はパワーも上げてくれます。
2点以上パワーをあげれば二段攻撃のおかげで2回の攻撃で統率者ダメージ21点以上を狙えるため、打点向上系のカードを採用する際はこのラインを意識してあげると良いでしょう。


《勇者の兜/Champion's Helm》
《龍火の刃/Dragonfire Blade》
《速足のブーツ/Swiftfoot Boots》
《ヘルメスの杖、カドゥケウス/Caduceus, Staff of Hermes》
《ナザーンの槌/Hammer of Nazahn》
《ミスリルの胴着/Mithril Coat》
《統率者の板金鎧/Commander's Plate》
《饗宴と飢餓の剣/Sword of Feast and Famine》
《過去と未来の剣/Sword of Once and Future》
《富と力の剣/Sword of Wealth and Power》
・・・除去耐性を付与する装備品。
ここでもついでにパワーを上げてくれる装備品を採用できると良いですね。

okamotoEOE 15.jpg饗宴と飢餓の剣》を始めとするプロテクションを付与するいわゆる2色剣シリーズは他にも全色の組み合わせが存在します。
ただ、プロテクションは自分のパーマネントにも影響を及ぼしてしまい、例えばプロテクション(白)を付与してしまうと《ヘルメスの杖、カドゥケウス》が装備できなくなるという欠点も生じてしまいます。
今回は白赤の固有色に引っかからない+能力が優秀なものだけピックアップしています。


《バスターソード/Buster Sword》
《失われた十手/Lost Jitte》
《記憶の仮面/Mask of Memory》
《滅消の杭/Quietus Spike》
《鎌爪/Scytheclaw》
《霊気灯/The Aetherspark》
《肉裂きの大包丁/The Reaver Cleaver》
《梅澤の十手/Umezawa's Jitte》
・・・ダメージを与えるたびに誘発する能力を持つ装備品。
サミが二段攻撃を持っているため、これらの装備品の能力は2回誘発するようになるのでオススメです。

霊気灯
霊気灯》は白赤という固有色では貴重なドロー能力を持つアーティファクトプレインズウォーカーなので、打点向上という意味では少し心もとないものの是非採用しておきたいですね。

サミの2つ目の能力を生かすために必要なカードを考えてみましょう。

親和(アーティファクト)を付与すると、まず色マナシンボルを含まないアーティファクトを0マナで唱えられるようになります。

okamotoEOE 16-1.jpg従って、《イシュ・サーの背骨》と《クラーク族の鉄工所》(のようなコスト不要で《イシュ・サーの背骨》を生け贄に捧げられるカード)で《イシュ・サーの背骨》を無限に唱え直して対戦相手の盤面を更地にするコンボが可能となります。

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また、《祖先の像》を0マナで唱えられるようになれば《祖先の像》自身を手札に戻す事で無限に唱え直す事ができるため、《アルバーズ・ミール》《巧妙な砲術家》《無謀な炎織り》《鍛冶の神、パーフォロス》《溶鉄の門番》で無限ダメージ、《起源室》で無限トークンなどコンボルートが広がります。

これらのアーティファクト絡みの無限コンボを採用するのであれば、アーティファクトシナジーのカードもセットで採用していきたいですね。

《順応する万能工具/Adaptive Omnitool》
《電結の回収者/Arcbound Reclaimer》
《アーシェ・バナルガン・ダルマスカ/Ashe, Princess of Dalmasca》
《埋没した廃墟/Buried Ruin》
《ロケッティアの技師、ダレッティ/Daretti, Rocketeer Engineer》
《屑鉄の学者、ダレッティ/Daretti, Scrap Savant》
《悟りの教示者/Enlightened Tutor》
《ゴブリンの技師/Goblin Engineer》
《ゴブリンの溶接工/Goblin Welder》
《発明博覧会/Inventors' Fair》
《オズワルド・フィドルベンダー/Oswald Fiddlebender》
《無謀な始末/Reckless Handling》
《屑鉄さらい/Scrap Trawler》
《交易所/Trading Post》
・・・アーティファクトを探したり墓地から回収したりするカード。
順応する万能工具》は統率者のサイズも上げてくれるため、統率者ダメージと無限コンボの両面から攻めていくことが可能な優秀な装備品ですね。

okamotoEOE 18-1.jpg屑鉄さらい》はかつてのモダンで《クラーク族の鉄工所》と共にループコンボで猛威を振るっていたアーティファクトクリーチャー。
サミがいるとアーティファクト自体がほぼ0マナで唱えられるようになるため、モダン当時に比べると様々なループのルートが考えられるでしょう。

《ワイルドキャット隊長、サミ》は冒頭でも述べた通り、武闘派統率者としてもコンボ系統率者としても組める可能性を秘めた優秀な統率者です。
自身が6マナとコストが重い点、白赤という固有色は工夫しないとすぐに手札が枯渇してしまう点など注意したい点はいくつかあるものの、とりあえずマナ加速してサミを唱えるだけで盤面はガッチリするため、初心者の方にもオススメしやすい統率者といえますね。


後編へ続く

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