2014/02/06 地獄の雷 - Card of the Day -今日の1枚-

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地獄の雷/Hell's Thunder

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「ヘルズサンダー」というとカッコイイ超必殺技のように聞こえる。実際にこのカードに息の根を止められたプレイヤーも数多くいたことだろう。《地獄の雷》は、赤いクリーチャーの中でも俗に「歩く火力」と分類される一団に属している。このグループには熱狂的なファンがいることで知られている。


「歩く火力」というのは、文字通り火力としての役割を与えられた、賞味期限付き(ほぼ出したターンのうちに死ぬ)のクリーチャー達だ。偉大なる始祖《ボール・ライトニング》のように、そのマナでは通常ありえないパフォーマンスを誇り、電光石火の速さでライフをかすめとっていく血族である。彼らはその性質上(タフネスが低い・除去耐性がない)とても対処されやすいが、だからこそ隙をみつけて叩き込まれる一撃は十分に致死性のダメージとなるのだ。

その一族の末裔が「アラーラの断片」にて登場。そのパワーは4と、3マナの同胞に比べて低めに設定されている。しかし、他の連中が持たない「飛行」という回避能力があるため、相手がどれだけ地盤を固めていても笑いながら4点を叩き込み任務を遂行することができる。いわばスナイパーだ。


さらにこのスナイパーのすごいところは「二の矢」を持っていることにある。「蘇生」という能力は墓地から1ターン限定の復活を約束してくれる。もともと討死上等の《地獄の雷》である。ワンモアチャンスをいただけるなら喜んでもう一発ブチかましてきますぜ!とばかり再出撃してくれるのだ。これは実質フラッシュバック付きの火力」みたいなものだ。

能力が描くマナカーブも素晴らしい。3ターン目発進、4ターン目《消しえる火》、5ターン目再発進とこれだけで14点ものダメージを与えることが出来るのは素晴らしい。火力全体で見ても、分割払いとはいえ1枚のリソースで8点ものダメージを与えることが出来るカードは稀有な存在だ。

しかし、良いことばかりではなく、勿論歩く火力ゆえのデメリットだってある。飛行があるとは言えトランプルは持っている様で持っていないため、簡単にフェアリートークンなどでチャンプブロックされて凌がれてしまう。リソースを1枚奪っているとはいえ、本来そういう役目のカードではないのだ。安全に殴れるようにお膳立てが必要であり、手札にある他の火力の使い方が非常に重要になってくるのだ。

歩く火力は往々にして通常の火力よりも劣る扱いをされる。しかし、今では必ずしもそうとは言い切れないと僕は思う。《鍛冶の神、パーフォロス》との相性の良さは、《稲妻》にだってマネできないのだ。

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