2014/06/30 Narwhal - Card of the Day -今日の1枚-

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Narwhal

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「自然を大切に」といった類のキャッチフレーズを目にする機会は多いことだろう。現在、地球上では急激な環境の変化を主な原因として、非常に多くの動植物が「絶滅」の危機に瀕している。僕ら人間は、その光景に心を痛め、彼らを可能な限りそのままの姿でいさせてあげたいと思うことが多い。何故、人間は他の動物を保護するのだろうか?

自分達と直接関係のない生き物を絶滅から救うことには、どんな意味があるのだろうか?ここで忘れてはならないのは、僕らもあくまで「自然の一部」だということ。人間の行いだって、地球にとっちゃ一生物が起こした自然の出来事なのだ。同じ自然の一部が完全に失われてしまうことは、人間にとっても都合が悪いことなのだろう。

このままカードの話を忘れて三千文字くらい書いてしまうところだったが、落ちつこう。マジックの世界にも、環境の変化についていけずに絶滅してしまった種族が存在する。今週はそんな悲しみを背負った「絶滅種族」ウィークだ。古代生物図鑑を見る感覚で楽しんでいただければ…

1枚目は《Narwhal》。「Narwhal」とは、和名で「イッカク」。クジラの仲間である。「ホームランド」の舞台となった次元ウルグローサでは、我々の世界同様にこの小型のクジラが寒い海に生息しているようだ。

カードとしては、4マナ2/2という小ぶりのサイズに先制攻撃とプロテクション(赤)を併せ持つという、青のクリーチャーには珍しい能力持ちだ。ちなみに、青単のクリーチャーでこれらを初めから併せ持っているのはこの《Narwhal》のみ。

マルチカラーもありにすると、もう1種《鋼の風のスフィンクス》の名前があがる。本当に珍しい組み合わせなのだ。これと全く同じ能力を、後に《銀騎士》が半分の軽さの2マナで達成してしまった。まあ色には得手不得手があるということで。

登場時のクリーチャータイプはそのまま「イッカク(Narwhal)」だったが、2007年9月の「サブタイプ大編成」にて「鯨」に統合された。これにより「イッカク」は最初で最後の1枚のみの登場で絶滅。

実際に、僕らのこの世界に生息しているイッカクも、絶滅危惧種である。今でこそ5万頭近くが北極海を中心に生息しているが、彼らを外敵から守る流氷が溶けつつある今、シャチなどに食い尽くされる可能性が大きいと考えられている。《霧氷風の使い手、ハイダー》さんには是非ともこれらの流氷を溶けないように保護して欲しいものだ。

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