2014/07/15 巣石 - Card of the Day -今日の1枚-

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巣石/Hivestone

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スリヴァーに関するカードは、何も「○○スリヴァー」というクリーチャーカードのみだと思いがちではあるが、ところがどっこいこの《巣石》のようにクリーチャーでなくともスリヴァーという部族を支援するカードは存在する。

このようなクリーチャーでない「部族支援カード」というのは多々あるが、《巣石》はそれらとはちょっとベクトルが違う支援を行うのがこのカードをユニークなものとしている。この謎のオブジェは、スリヴァーを強化するわけではない。あなたがコントロールする全てのクリーチャーをスリヴァーへと変貌させてしまうのだ。

このカード以前にも、「部族書き換え」の能力を持ったカードは複数存在している。それらとこの《巣石》が一線を画すのは、兎にも角にも「スリヴァー」という固定された種族への書き換えが行われる点だ。

先日の《調和スリヴァー》回でも述べたように、スリヴァーというクリーチャーはサイズなどの点で見ると、他の部族より秀でているわけではない・むしろ3マナ1/1とか平然といるので弱い。そのスリヴァー達の弱点を補える可能性を提示するのがこの《巣石》だ。

何せ、《タルモゴイフ》のような優秀なサイズを持ったクリーチャーがスリヴァーとなるのだ。「4/5、飛行、被覆、②生け贄に捧げる:4点回復、2点のライフを支払う:手札へ戻る」こんなスーパースリヴァーが誕生する可能性もある。

このカードは、トークン生成カードとの相性が非常に良い。《錯乱した隠遁者》は一気に大量のスリヴァーを提供し、《苦花》は尽きぬスリヴァー弾幕を補充し続ける。これらが「②生け贄に捧げる:対象のクリーチャーかプレイヤーに2点ダメージ」なんて持っていたら、なんと支配的なことか。

最高に夢が広がるカードである。ただし、デッキを作る際は注意が必要。あまりにもそれらのシナジーを重視して構築してしまうと、《巣石》を引けなかった時の「噛み合わなさ」がとんでもないことになってしまう。

最も効果的に運用されたのは「時のらせん」ブロックでのリミテッドにおいて。相手がスリヴァーデッキを使用している際にサイドインすれば、相手が得ている恩恵をそっくりそのまま自軍にも与えることが出来る。一種の「打消し」的役割を担ってくれることだろう。

ストーリー上は、次元ラースを治める偉い職・エヴィンカーが代々用いてきたアイテムのようだ。フレーバーテキストから察するに、相手のスリヴァーを操って自軍のスリヴァーでないクリーチャーにもその特性を付与させている光景が思い浮かんだ。なるほど納得の能力だ。

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