2014/07/14 調和スリヴァー - Card of the Day -今日の1枚-

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調和スリヴァー/Harmonic Sliver

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個人的な驚きの1つが、「M14」にて行われたスリヴァープッシュが、今週発売の「M15」でも引き続き行われているという点。これはスリヴァーファンには嬉しいサプライズで、スタンダードでより強力な(とは言ってもカジュアル寄りだが)スリヴァーデッキが短い期間ではあるが組めるようになったし、モダンで往年の「カウンタースリヴァー」のようなデッキを組むことが出来るようになるかもしれない。

いずれにせよ、カードが増えるのは良いことだ。今週は、そんな家族がまた増えるスリヴァー一家を紹介しよう。「スリヴァー・ウィークpart.2」、いってみよう。

一番手は現在シーズン真っただ中・大盛り上がり中のモダンで活躍する《調和スリヴァー》。このスリヴァーは、数少ない「スリヴァーであることを抜きにして強い」という理由で、他にスリヴァーがいないデッキで多々採用された経験を持つカードである。

基本的にスリヴァーは、それ1枚だけでは可もなく不可もなく、としか言いようのない性能のクリーチャーとして作られている。しかし、一度同種との邂逅を果たしたのならば、その戦力は跳ね上がる。お互いの持つ身体的特徴・特殊能力を伝達・共有し合うこの不思議な生物は、群れを成すことで驚異的な怪物へと成り上がる。

その、成り上がることが前提のスリヴァーにして、この《調和スリヴァー》は単体で十分にプレイアブルであるため、群れから引っ張り出され「孤高の王道」を歩むことになった一匹である。


調和スリヴァーの能力は《帰化》あるいは《解呪》を全てのスリヴァーに・勿論自身にも付与するというもの。これは、「時のらせん」で登場した「リメイク・スリヴァー」サイクルの一角を担う。

リメイク・スリヴァーとは、既存のカードの能力を与えられたスリヴァーの総称であり(今勝手につけたのは内緒)、この《調和スリヴァー》は《オーラの破片》のリメイクとなっている。こちらは扱いやすいクリーチャーとなったが、能力を誘発させるのがスリヴァーのみとなることでバランスを保っている。所謂「置物破壊」をクリーチャーが、速効性のある形で持っていることは素晴らしいことである。この有用性を活かして、所謂「シルバーバレット」要因として現在でも各種「出産の殻」デッキで大活躍。


難点は、リメイク元の《オーラの断片》と違い、破壊が「任意ではない」こと。エンチャントおよびアーティファクトを必ず破壊してしまうため、自分の戦場にしかそれらがない場合はデメリットとなってしまうのだ。また、旧スリヴァーは相手のスリヴァーにも能力を分け与えてしまうため、相手にコピーされたり、スリヴァーを出されたりすると予想外の大損害を受けてしまうハメになる。便利さが仇となることは、どんなジャンルにでも存在するのだ。

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