2014/07/28 太陽の槍 - Card of the Day -今日の1枚-

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太陽の槍/Sunlance

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 暑過ぎる日々が続いている。うん、暑いよ。クーラーの効いたオフィスでPC仕事をしていると何も感じないが、用事で外に出るとその照りつけるような日差しと炙り焼きと化したアスファルト、風を阻むビル群という「灼熱地獄」であっちゅう間に滝のような汗が流れてくる。

そんな時は「サハラ砂漠よりも20℃以上マシだから…」と謎の自己暗示をかけて乗り切ることにしている。皆も熱中症・脱水症状には気を付けて、健やかなマジックライフを送って欲しいと願うものだ。

 そんな灼熱をもたらす太陽を、今週はフィーチャーしていこう。「サン・ウィーク」だ。その一番手は、この「らしくない」1枚《太陽の槍》に任せることとしよう。

 白という色は、マナシンボルを見れば一目瞭然・太陽の色である。陽の光、というものは地球上のおおよその場所では「聖なるもの」として大事にされている(勿論、そうでない文化圏もあるよ)。夜という、本能的に危険を感じる存在をかき消す太陽は、人々を見守る母なる存在であると言えよう。

この光を用いて何かを行うカードが、白には多数用意されている。それらの中で、趣の異なった輝きを見せるのがこの《太陽の槍》である。白は、その黎明期から現在に至るまで、クリーチャーを直接的に除去できる色の1つである。しかしそれらは往々にして「破壊」「追放」あるいは戦闘の類を禁止するという形をとる。

この《太陽の槍》は3点のダメージを与えるという、非常に珍しいダメージによる除去呪文である。…まあ、ここまで長々と言っておいて、何故これがそのような役割を与えられたのかという話は、「『次元の混乱』だからね」の一言で済まされてしまう。

『次元の混乱』はマジックの伝統・色の役割をシャッフルするのが狙いであり、これは赤から白にその役割がシフトした、《掃射》のリメイクである。その狙いの全てが効果的だったとは思わないが、このカードは悪くない1枚だ。

 ただし、「悪くない1枚」ということはベストではないということの裏返しである。「ボロスウィニー」「セレズニア対立」「オルゾフビート」などの白が主体のデッキが蔓延っていた時代、白のクリーチャーを対象にとれないピン除去は、基本的にお呼びではなかった。全てはタイミング、改めてそう認識させてくれる1枚だ。

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