2014/07/26 ファイレクシアの盾持ち - Card of the Day -今日の1枚-

タグ:, ,

ファイレクシアの盾持ち/Phyrexian Scuta

今日の1枚のこのカードの購入ページはこちら

「破壊アルノミ」ウィークのラストを務めるのはターミネーターの如き破壊の執行者・ファイレクシアから送り込まれた決戦用歩兵《ファイレクシアの盾持ち》だ。

4マナ3/3という当時の黒なら一般的なサイズのゾンビに追加で3点のライフを支払えば、最終決戦モードとなってそのサイズは5/5と膨れ上がる。

他に能力は何一つ持たないが、4マナ5/5と言えば当時ではかの《Juzam Djinn》が誇っていた「オーバースペック」なサイズであり、クリーチャー最強を掲げる緑でもデメリットなしでは得られないサイズだった。

この《ファイレクシアの盾持ち》も前述のようにライフ3点を支払うというデメリットがある(少なくともライフ3点以下の時は運用できない訳だ)が、これを《Juzam Djinn》の継続的なライフルーズと比較すると、決して高い代償ではないことが分かってもらえると思う(《Juzam Djinn》についてはアーカイブその3に掲載されています)。


そして、この破壊者が登場した当初は、黒には《暗黒の儀式》があった。これが全てだ、とは言わないが、このカードの価値を飛躍的に高めていたことは事実だ。

2ターン目に強襲してくる盾持ちは、ほぼ止められることなく5点のダメージを叩き込むことに成功していた。

ハンデスや除去でサポートすれば、二・三撃目も喰らわせて一気に致死圏内へと追い込むことも可能だ。当時、最も使われていた除去が《火炎舌のカヴー》であったが、盾持ちはその名の通りしっかりとタフネス5の盾でカヴーの吐き出す火炎弾(4点ダメージ)も防ぎきってしまうという点が素晴らしい。


「Void」や「マシーンヘッド」といったデッキでアタッカーを務め、世界選手権優勝デッキに採用されるという栄誉も経験している良レアである。

その優勝デッキ「マシーンヘッド」では、その装甲機兵団的外見を『ディープ・パープル』のアルバム名とかけてデッキ名にもなっている。その機械の頭部はトンボなどの昆虫をモチーフにしているのだろう、最高にクールだ。


ちなみに英名の「Scuta」はラテン語で「盾」「防御」を意味する「Scutum」の複数形。転じて、盾持ちの意味も持つそうだが、この盾持ちというのは、文字通り盾を持つのが役目の存在であり、騎士の従者である。即ち、この4マナ5/5には上司がいるわけだ。

《ファイレクシアの十字軍》のような騎士達の露払いを務めていたのかもしれない。ワクワクする光景ではないか。

Card of the Day 過去のカード一覧(2015.11.19~)