BIGs 人見将亮 みっくすは「エルドラージトロン」についてかく語りき

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ギデオンとサヒーリが引くほどのベタ足インファイトを繰り広げたGP静岡から早いものではや3週間。

みなさん体力の限界まで楽しめましたでしょうか。僕はと言えば《グレムリン解放》を会場価格の500円で購入してその急騰ぶりに震え、運試しに『モダマス2017』を購入してスカってみたりと「踏まれたり蹴られたり」でしたが、それでも満足でした。あ、どうも僕です。みっくすです!

 

 

今回のかく語は第5回の終わりに予告していた通り「エルドラージトロン」特集です。

ぶっちゃけ色の幅もなければデッキの動きも渋すぎるため「使いてぇぇ!」と思ってもらえるのか甚だ不安ではありますが、そろそろ本編始めようと思います。

 

 

以下、デッキの概要です。

 

 人見 エルドラージトロン.jpg

※画像をクリックすると、MOで使用できるテキストデータをダウンロードできます。

 

 

【エルドラージトロンとは】

・3種類のトロンランドと《エルドラージの寺院》を内包するため土地コンボデッキに思えるが、クリーチャー主体のミッドレンジに属するデッキ

・フェアデッキに強く土地コンボに弱い。手札コンボにはカードをそろえるためのドローソースを《虚空の杯》と《難題の予見者》で妨害できる為に微有利

・メインボードから《虚空の杯》を採用している稀有なデッキであり、先手であれば偶然はまってラッキーウィンもしばしばある。相手の土地からデッキを予想する練習が必要

・見た目よりフリースロットが多く高マナ域の選択に個性が出る。最近の流行は《解放された者、カーン》

 

 

2017年3月現在、モダンは前回紹介した《死の影》が他を圧倒する活躍をみせていますが《死の影》を倒そうとする除去主体コントロールorがっちりミッドレンジという二つのデッキ群に五分~微有利に立ち回ることができるのがこの『エルドラージトロン』です。

と、言えば聞こえはいいのですが・・・あくまでも理論上であり、特にBG系ミッドレンジとの対戦は常にお互いの全力をぶつける勝負になります。

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《虚空の杯》は相手のセットランドを見てデッキを予想し、その上でプレイするXの値を決める必要があり、デッキごとのゲーム感と数字セオリーをマスターしておく必要があります。

 

また、《歩行バリスタ》の加入はこのデッキの苦手としていた部分をうまく補っています。ざっと長所を書き並べてみます。

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・2ターン目《闇の腹心》を除去

・2ターン目《鋼の監視者》を除去

・《ヴェールのリリアナ》へのけん制

・《罠の橋》を置かれても能力だけでライフを削ることが可能

・マナがXXと可変であるため上記序盤の役割に加えて、後半のマナフラッド時へのトップデッキ受けになる。《ウギンの聖域》採用時はその能力も誘発させられる。

 

はい、これらすべてが苦手だったと思うと「そら目立たんな」という感想しか出てきませんね。

僕が「好感触かもしれない」と書いていた時期は《歩行バリスタ》の枠が《歪める嘆き》や《搭載歩行機械》ですから、これは大幅強化と言えるでしょう。

 

 

【キープorマリガン】

 

・《探検の地図》が有り3ターン目で確実にトロンランドが揃う

・《エルドラージの寺院》が1枚以上あり2ターン目、3ターン目とエルドラージを連打できる

・《エルドラージの寺院》2枚以上と《難題の予見者》《現実を砕くもの》などのエース群2枚以上

・上記のいずれでもないが先手で《虚空の杯》を2ターン目にプレイ可能で、後続が毎ターン続きそうな手札。

 

これらが簡単なメインボードのキープ基準です。重い部分と軽い部分が極端な枚数で入っているので、正直なところ初手を見ればマリガンかどうかはすぐわかるとおもいます。

ただし第4回で紹介した「赤緑トロン」とは違い、トロンランドを探すためだけにマリガンすることはありません。

このデッキはあくまでもミッドレンジで土地コンボでは無いので留意しましょう。一言でいうなら「大体キープ」。

 

 

 

 

 

 

【エルドラージトロンのセオリーと小技、そして心構え】

 

・トロンランドはできるかぎりすぐ揃えたいので1ターン目に《探検の地図》をプレイしたのであれば《虚空の杯》や《歩行バリスタ》をX=1で置くことを優先しない

・《地盤の際》は1枚目起動にスタックで2枚目を起動すれば相手の土地が4枚丁度でも2枚割ることが出来る

・《大祖始の遺産》はタップ状態で場にでるくらいの気構えを持つ(相手のエンドに起動する意味はこのデッキでほぼない)

・《バジリスクの首輪》を《歩行バリスタ》と《終末を招くもの》に装備させると接死ダメージを飛ばすことが出来る

・《全ては塵》で《ウギンの聖域》は誘発する(今回《ウギンの聖域》は非採用)

・《血染めの月》への耐性はかなり高いのであきらめない

 

かなり基本的な事ばかり書いていますが、シンプルなデッキ故にそこまで注意する項目がありません。

少し踏み込んだテクニックは、いつものサイドボーディング解説の時にマッチ別に記載します。

 

 

 

 

 

【エルドラージトロンの有利不利】

 

毎度のように僕がオンラインのリーグ上で対戦した相手だけになりますが、体感の有利不利を記載しておきます。

 

 

『有利』

バーン

グリクシスコントロール

ジェスカイコントロール

バントスピリット

純鋼ストーム

グリセルシュート

アブザンミッドレンジ

青白コントロール

アブザンカンパニー

 

『不利』

親和

ランタンコントロール

タイタンシフト

ジャンド

氷雪赤単コントロール

マーフォーク

バントエルドラージ

死の影ジャンド

白黒エルドラージ

死の影グリクシス

 

今話題のDeath's Shadow Aggroは少し前まで微有利でしたが今はリストが洗練され、皆戦い方にも慣れてしまったので微不利と言ってしまっていいでしょう。

有利な相手を見て貰えば一目でわかりますが《虚空の杯》が劇的に効く相手か中速以下のコントロールに抜群の相性を誇ります。

特に青いコントロールは負けるほうが難しいレベルで、《祖先の幻視》が待機明けする直前に《虚空の杯》を0で出してリソース差が広がらず勝ち。というパターンもかなり多く目にします。

またグリクシス系のデッキは探査と《瞬唱の魔道士》に全力を注いでいるので《大祖始の遺産》をポンと出しただけで機能不全に陥ります。

 

場を作り始めるターンが3ターン目以降と遅いために自分より先に脅威を展開されることが厳しく、土地コンボと死の影、親和にはあまり相性がよくありません。

バーンに有利なのはカードの選択もそうですが相手のアクションがライフを削るだけで場には影響がなく、こちらの脅威が火力を上回るためです。

 

 

 

 

【採用を見送ったカード達】

 

今回、非採用となったカード達です。

どれも役不足だったわけではなく、想定しているメタゲームによって輝くものばかりですのでそれぞれの役割を覚えておきましょう。

カバンにしのばせておいて、会場を見渡して入れ替えて良い枠とも言えます。

 

 

・《魂の洞窟》

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「バントエルドラージ」と違い色マナを必要としないことや《探検の地図》は土地をそろえる事に使用する関係で不採用。

こんなものなくても青いデッキは楽勝です。

 

・《ウギンの聖域》

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通常であれば今回のリストのメインボードにある《地盤の際》の枠。

これが誘発して能力を使うときはこれが無くても勝っている場であることがほとんどであったために《地盤の際》へ変更しました。

 

・《精霊龍、ウギン》

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ナイスサイドカードの位置ですがメインの《全ては塵》と差し替えても構いません。

こちらは8マナの都合上プレイしづらいのですが、カンパニー系のデッキが多いと思った場合はおすすめです。

 

・《解放された者、カーン》

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貴重な無色の置物対策兼ミラーマッチ対策カード。

今回は非採用ですが、プリズン系のデッキやミラーマッチが多いと考えるなら採用しましょう。

《歩行バリスタ》が登場する前はこれと《絶え間ない飢餓、ウラモグ》が無いと「ランタンコントロール」にお手上げでした。

 

・《真髄の針》

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「親和」対策によく使うカードですが「ランタンコントロール」や「ウルザトロン」相手にも入れます。

採用する場合はサイドにある《地盤の際》と交換するのが良いでしょう。

 

・《歪める嘆き》

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タイタンシフトやリビングエンドを倒したい時に。

《祖先の幻視》をカウンターすることもできますが、そこまでしなくても勝っています。

 

・《搭載歩行機械》

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《歩行バリスタ》加入前はBG系ミッドレンジへの耐性をあげるために採用していました。

しかし、現在のメタゲームでは通常のBGミッドレンジは《死の影》にとってかわられており、歩行バリスタに枠を譲っているので不採用。

ただし、今後世間がどう動くかでサイドボードには採用される可能性が十分にあります。

 

・《次元の歪曲》

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今回は非採用ですが「グリクシスデルバー」に勝つには必須のカードですので想定するメタゲーム次第では3枚までサイドに採用していいでしょう。

その場合は《世界のるつぼ》と《地盤の際》の枠と交換。

ヘイトベアー系のデッキに強くなるのもナイスなので、今回見送っているカードの中では一番レギュラー入りが近いカードです。

 

 

 

 

【主要デッキへのサイドボーディング】

 

親和

in:2《漸増爆弾》、1《バジリスクの首輪》、2《呪文滑り》

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out:1《全ては塵》、4《難題の予見者》

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無色というデッキの性質上、ヘイトカードをもっておらず非常に不利なマッチです。

《歩行バリスタ》で《鋼の監視者》を除去できてはじめて勝負になる程度の相性差と言えばわかってもらえるでしょうか。勝つ時は相手のマリガンか最速で《終末を招くもの》がプレイできた時ぐらいですので、このマッチを落としてもほかの相手で取り返すくらいの覚悟で臨みましょう。メタるだけ無駄です。

《虚空の杯》は0でプレイが無難です。

場のクリアかマナ加速を優先して行い、手札がすぐ0になる「親和」に《難題の予見者》を残す必要はありませんが、普通は抜ききれないので結果的に残る人も多いでしょう。

これは「バントエルドラージ」でもよくある現象ですね。


予想される相手のサイドカード:《血染めの月》《アーティファクトの魂込め》《真髄の針》《急送》

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バーン

in:1《バジリスクの首輪》、2《呪文滑り》

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out:3《四肢切断》

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先手なら非常に有利、後手だと微有利くらいのマッチ。

《虚空の杯》を採用している関係で相手は《破壊的享楽》をサイドインしてくるとわかっているのに、その上でアーティファクトを追加するプランはナンセンスですが《四肢切断》よりはマシなのでさすがにサイドアウト。勝つときは《作り変えるもの》がいい具合に場を止めて、3ターン目に《難題の予見者》や《現実を砕くもの》がプレイできているでしょう。

《殴打頭蓋》で文字通りボコボコにする展開もしばしばあります。《虚空の杯》は2で出すのが最強。


予想される相手のサイドカード:《流刑への道》《破壊的な享楽》《溶鉄の雨》

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ジャンド

in:4《大祖始の遺産》、1《全ては塵》、1《地盤の際》

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out:4《虚空の杯》、2《荒地》

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対戦相手が《血染めの月》《幽霊街》《流刑への道》を使ってこない場合には《荒地》は何の意味も持たないのでサイドアウト。

勝ちパターンはリリアナマウント、大爆発マウントを取られずそこそこのスピードで殴り切る時。

負けパターンは《ヴェールのリリアナ》にリソースをとられて《高原の狩りの達人》で蓋をされた時。

《難題の予見者》で相手の手札の生物を抜く時は《漁る軟泥》《高原の狩りの達人》《タルモゴイフ》の順で驚異だと考えてください。

そして常に生物を率先して《大祖始の遺産》で追放しましょう。《大祖始の遺産》はタップイン。それくらいの気持ちで。


予想される相手のサイドカード:《大爆発の魔道士》《滅び》《古の遺恨》《オリヴィア・ヴォルダーレン》

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アブザン

in:4《大祖始の遺産》、1《全ては塵》

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out:4《虚空の杯》、1《荒地》

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ジャンド相手とほぼ変わりませんが、この相手は《コラガンの命令》がないので随分と楽ができます。勝ちパターンは同じですが、負けパターンで一番多いのは《包囲サイ》を突破できず連打される。BG戦に共通して言えるのはとにかくこちらのライフを残すこと。見た目押し込めそうでも相手の除去でいなされることが多いので、じっくりやっていればそのうち大量のマナからパワースペルを連打して勝てます。勝つときは《殴打頭蓋》を適当な味方に装備して暴れる事多し。

《虚空の杯》は迷ったら1で。《流刑への道》だけ封じれば楽なもんです。《大祖始の遺産》は容易にサイクリング(ドロー能力起動)しないように。カード1枚で勝負がつくような楽なゲームではないので常に《漁る軟泥》と《タルモゴイフ》を牽制します。《包囲サイ》の事も考えてライフは多めに残しておきたい相手。


予想される相手のサイドカード:《大爆発の魔道士》《滅び》

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Death's Shadow Aggro

in:4《大祖始の遺産》、2《外科的摘出》、2《漸増爆弾》

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out:2《殴打頭蓋》、4《歩行バリスタ》、2《荒地》

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有利ではないが大幅にボコ負けすることもない、微不利くらいのマッチ。

実は最近、《死の影》デッキの《ヴェールのリリアナ》は《最後の望み、リリアナ》に置き変わっていることが多く、後者を採用している相手には少し相性が改善します。

このマッチアップはお互い当たってうれしくはないと感じやすいので、両方のデッキをプレイしてどう動かれるときついのか、手札を読めるのかの訓練が必要です。

サイド後は先手で《虚空の杯》がプレイできるからといって他の手札が悪い場合はしっかりマリガンしてください。


予想される相手のサイドカード:《大爆発の魔道士》《古の遺恨》《大渦の脈動》

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ミラーマッチ

in:1《バジリスクの首輪》、1《地盤の際》、2《世界のるつぼ》

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out:4《虚空の杯》

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ミラーマッチは当然ながらマナ基盤をそろえたほうが圧倒的有利ですが、何よりも《終末を招くもの》ゲーであることは疑いの余地が有りません。

《幽霊街》はセオリー通り相手のドロー後に起動しましょう。余分なセットランドのしすぎは《現実を砕くもの》へ《四肢切断》がプレイできなくなるので注意。


予想される相手のサイドカード:自分がサイドに積んでいる、積もうとするであろうあらゆるカード





緑白ウルザトロン

in:2《外科的摘出》、2《世界のるつぼ》、1《バジリスクの首輪》、1《地盤の際》

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out:3《四肢切断》、2《殴打頭蓋》、1《全ては塵》

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《幽霊街》+《外科的摘出》or《世界のるつぼ》が決まれば楽勝ですが、そうでなくとも最速で《解放された者、カーン》さえプレイされなければ勝てます。

《バジリスクの首輪》は長期戦にもつれた時《ワームとぐろエンジン》や《世界を壊すもの》だけに制圧されないためのパーツです。

《虚空の杯》を1で出すとなにもかもプレイできなくなる時が多く、メインボードからそこそこ勝率の良い相手です。


予想される相手のサイドカード:《スラーグ牙》《幽霊街》

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マーフォーク

in:1《全ては塵》、2《漸増爆弾》、1《バジリスクの首輪》

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out:4《虚空の杯》

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《漸増爆弾》に心から感謝するマッチアップ。

《霊気の薬便》《広がりゆく海》各種マーフォーク類とマナカーブがとても低く揃っている相手なのでいつでも2対1交換以上が見込めます。

稀ではありますが《広がりゆく海》で島になった土地を《幽霊街》で破壊して島渡りを無効かすることもあります。

これは盤面で気づけることなので相手もそれを織り込み済みでアタックしてくるため、特に嬉しいことになったりはしません。

《歩行バリスタ》は空気になりがち。


予想される相手のサイドカード:《海の要求》《四肢切断》《蒸気の絡みつき》

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純鋼ストーム

in:2《外科的摘出》、2《漸増爆弾》、2《呪文滑り》

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out:2《殴打頭蓋》、1《全ては塵》、3《終末を招くもの》

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ただただ《虚空の杯》に依存したマッチアップですが《漸増爆弾》もなかなかに強く、0で起動するだけで相手はかなり厳しく猶予がもらえます。

《呪文滑り》は《虚空の杯》を《断片化》から守る役割で《外科的摘出》は相手の《有毒の蘇生》を妨害することが多く便利な1枚です。

どうでもいいですが僕は負けたことがないマッチなので、今回イン/アウトを紹介する中では一番相性の良い相手かなと思っています。


予想される相手のサイドカード:《断片化》《ハーキルの召還術》《僧院の導師》

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タイタンシフト

in:2《世界のるつぼ》、2《外科的摘出》、1《地盤の際》

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out:3《四肢切断》、1《全ては塵》、1《歩行バリスタ》

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かなり不利なマッチですが《溶鉄の尖峰、ヴァラクート》を《幽霊街》+《外科的摘出》できれば勝負あり。

こちらが土地をそろえようとしたり、クリーチャーをよっこいしょとプレイしている間に相手はピストルに弾を込めています。そりゃ勝てない。

《世界のるつぼ》はサイドインしますが気休めで、幸運な場合は効果があるかもな~程度です。

《虚空の杯》はどうせ2でプレイしても加速はいくらでもある相手ですから、《召喚士の契約》を消せる0が良いでしょう。

稀にサイドから《向こう見ずな実験》コンボを仕込んでくる相手もいますが、こちらのサイドボードでどうにかできる動きではないのであきらめてください。


予想される相手のサイドカード:《塵への崩壊》《古えの遺恨》

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グリクシスコントロール

in:4《大祖始の遺産》、2《外科的摘出》、1《地盤の際》、1《終末を招くもの》

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out:4《歩行バリスタ》、1《全ては塵》、1《荒地》、1《精神石》、1《四肢切断》

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非常に有利なマッチで《虚空の杯》が《祖先の幻視》を打ち消し《難題の予見者》は相手の手札から有効牌を取り除き・・・

と、すべてのアクションが有効打になります。このマッチでは《大祖始の遺産》4が大活躍します。とくに最序盤では《黄金牙、タシグル》をプレイできないよう注意しながら墓地を掃除しましょう。万が一プレイされてしまっても《四肢切断》がありますが、過信しすぎると《稲妻》でライフを一気に詰められるのでいのちをだいじに。

もしもこれ以上有利にしたい場合は《魂の洞窟》をメインに採用しましょう。

 

最序盤に《祖先の幻視》を待機されなかった場合は《虚空の杯》X=1でプレイ。


予想される相手のサイドカード:《大爆発の魔道士》《滅び》《ヴェンディリオン三人衆》

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バントエルドラージ

in:1《バジリスクの首輪》、2《呪文滑り》、2《漸増爆弾》

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out:4《虚空の杯》、1《全ては塵》

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《秘密を溺れさせるもの》《変位エルドラージ》《流刑への道》がある相手で、デッキのスピードは相手が1歩早いか同速であり不利なマッチ。

特にこちらはメインボードから《虚空の杯》の4枚が足を引っ張ります。もしプレイするならXの値は1。

サイドから入れる《漸増爆弾》は気休め程度ですがカウンターは3つまでチャージして《変位エルドラージ》をけん制しましょう。


予想される相手のサイドカード:《スラーグ牙》《崇拝》《太陽の勇者、エルズペス》

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【終わりに】

「エルドラージトロン」回、お付き合いいただきありがとうございました。

今回駆け足で紹介してみましたが如何でしたでしょうか。《死の影》同様、甘く見ていると痛い目をみるデッキと個人的に感じているので、使う・使われる側を問わずプレイテストをしたうえでGP神戸に臨んでいただけたらと思います。

 

そうそう、GP神戸で思い出しましたけど最近こんな質問をTwitterでよく頂きます。

 

「GP神戸へむけてモダンをはじめようと思います。なにかおすすめのデッキはありませんか」

 

はい、これね~Twitterだけじゃなくリアルでもたまに聞かれます。

結論から言うと、僕のおすすめは「バントエルドラージ」or「タイタンシフト」です。

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前者は《死の影》がGP神戸前の改訂で禁止にならなかった場合「Death's Shadow Aggro」とのデッキ相性が5分以上あり、メインボードの固定枠が多い反面、サイドボードの構築には幅がありメタにあわせて柔軟な対応ができるので、今からじっくり練習するならいい結果が望み易いデッキです。

基本的にインスタントタイミングで動くことも最序盤の選択肢も少なく、プレイ面も簡単。

 

後者は《死の影》が生き残ってしまった場合かなり厳しいメタゲームになるので2敗以上の成績を残すことはまず無理だろうと思われますが、マナ加速を連打して《原始のタイタン》を出すだけなので全く練習時間が取れない、取るつもりの無い人にはこちらをおすすめします。

運よく《死の影》がサヨナラした場合は非常にポジションのいいデッキに早変わり(笑)

 

プレイに自信のある人は「Death's Shadow Aggro」も良いでしょう。

しかし、ライフを支払うリスクというのは見た目以上に重いものですので「これ使っとけばええんやろ」は危険です。特にモダンは。

 

 

いつも以上にイキった終わり方で気分が良いのでこの辺で。

 

 

それじゃ、ばいばいっ!