スランの発電機/Thran Dynamo
タグ:Card of the Day, MTGシングル, Thran Dynamo, ウルザズ・ディスティニー, スランの発電機, 岩SHOWCard of the Day -今日の1枚- 2013/08/26
スランの発電機/Thran Dynamo
先日、マジックは生誕20周年を迎えた。
20年間世界中で遊ばれ、競技としても楽しまれている非電源ゲーム...筆者はマジック以外に思い浮かばない。
そんな20年の歴史を記念して、From the Vault:Twentyが発売された。
今週は、このスペシャルアイテムに封入されているカードからピックアップして紹介していこう。
1番手は、《スランの発電機》。4マナ払って3マナ出す。出たターンのことだけを考えれば、むしろマナが減る訳だが、次のターンには3マナのジャンプアップを約束する。
3マナの差がどれほど劇的なものかは、いまさら語るまでもないだろう。
これを無色のマナのみで、デメリットや起動制限もなく使用できるのは破格の性能だ。
このカードの華々しい活躍と言えば、1999年東京で行われた世界選手権。
優勝したドイツの伝説、Kai Buddeがスタンダードで使用した「赤茶単」に4枚搭載されていた。
7枚の2マナランド(《古えの墳墓》《裏切り者の都》)と《厳かなモノリス》でブーストされ安定して2ターン目には設置できたのは脅威と言うほかない。
実際に、世界選手権決勝の動画でこの盤面を見ることが出来るのでこの圧倒的なブースト力を一度見てほしい。
溢れるマナを《マスティコア》《ミシュラのらせん》《束の間の開口》に供給し、《燎原の火》で土地を吹き飛ばした後も残り続けるマナ供給源として、非常に使い勝手の良いカードだった。
無色のマナ・アーティファクトということで、多くの兄弟たちがデザインされたカードでもある。
このカードの原型になったのは、恐らく「ヴィジョンズ」の《シッセイの指輪》だろう。
4マナ払って2マナブーストでは全く使われなかった、ならば3マナで!という調整の結果(環境に噛み合ったというのも勿論あるが)使われまくる1枚となり、やはりやり過ぎだったと反省しての《ウル=ゴーレムの目》への退化、そして1マナ重たくなって《金粉の水蓮》への進化。
他にも多くのマナ・アーティファクトがある中で最も安定感のある1枚として現在でも「統率者戦」で人気の1枚である。