堀葬の儀式/Unburial Rites
タグ:Card of the Day, MTGシングル, Unburial Rites, イニストラード, 堀葬の儀式, 岩SHOWCard of the Day -今日の1枚- 2013/09/24
堀葬の儀式/Unburial Rites
「リアニメイト」は、それこそマジックの最初期から存在していたアーキタイプである。
とにかくゲームを決める能力を持った(大体は強大なクリーチャーを)埋めて釣り上げる。
普通にマナを払って出すよりも遥かに早く、効率よく戦場に送り込んだクリーチャーで一気に勝負を決める、コンボデッキの1つだ。
このデッキも時代と共に形を変え、コンボ要素をあくまでもフィニッシュの手段として、基本的にはコントロールとして動く「太陽拳(ソーラーフレア)」「昇竜拳」などのデッキも誕生した。
そして「イニストラード」の登場。
このセットは久々の墓地がメインテーマであり、フラッシュバックの再登場が話題となった(これも2年も前の話だと思うと月日の流れの速さを思い知らされる)。
そのセット内で、一際墓地で輝く1枚が今日の1枚《堀葬の儀式》だ。
所謂リアニメイトの「釣竿」であり、自身もフラッシュバックを持っている。
通常のキャストは5マナと重めだが、フラッシュバックなら白マナを含むが4マナへとダウンするというかつてない能力を持っている。
純粋に2回使用しても良いし、同セット内の《根囲い》などでクリーチャーと一緒に落ちてしまっても構わない。これがこのカードの最大の利点だ。
これまでのリアニメイトでは、ライブラリーから墓地へカードを落とす際に、うまくクリーチャーが捲れてくれたのは良いが、喉から手が出るほど欲しい釣竿も一緒に落ちてしまうということがあった。
このカードではそんな心配は無用、ということで現代のリアニメイトは《忌まわしい回収》《信仰無き物あさり》《禁忌の錬金術》などでザクザク掘り進むことが出来たのだ。
《太陽のタイタン》《幻影の像》とのシナジーを生かした新型の「太陽拳」、RTR参入後は強化されたマナ基盤により、従来の「ジャンクリアニ」に赤を追加した4色・「赤リアニ」、さらにはコンボにより特化した「人間リアニ」など、様々なメタを駆け抜けていったデッキがまずこのカードを4枚搭載することを前提にしていた。
スタンダードを引退しても、このカードにはまだ戦場がある。モダンだ。
「UWトロン」「けちコントロール」と呼ばれるデッキ達は、《けちな贈り物》でこの儀式とお目当てのクリーチャーの「2枚だけ」をサーチすることで、確実に一本釣りコンボを成立させる。
墓地に眠るクリーチャーを叩き起こすのと同様に、このカードもまた眠りにつくことはないのだ。
今週はこのカードの様に、「テーロス」が参入することでスタンダードから去っていくカード達をフィーチャーしていこうと思う。