怨恨/Rancor
タグ:Card of the Day, MTGシングル, Rancor, ウルザズ・レガシー, 岩SHOW, 怨恨Card of the Day -今日の1枚- 2013/09/21
怨恨/Rancor
言わずと知れた最強オーラ。だが敢えて紹介したいと思う。
緑マナ1つでパワーを2上げてトランプルを与える。
これだけでも相当に強力なものだが、このカードが最強と呼ばれる所以は、オーラの弱点を克服していることにあるだろう。
「怨恨が戦場からいずれかの墓地に置かれたとき、怨恨をオーナーの手札に戻す。」
この一文がこのカードをこれ以上ない最強の座へと昇華させている。
これはウルザブロックにおけるオーラのサイクルが持つ能力であったが、その中でも《怨恨》は群を抜いた恐るべき存在だった。
このカードの登場により、1マナクリーチャーをパンプしまくって一気に勝負を決める「ストンピィ」と呼ばれるデッキが日の目を浴びた。
瞬く間にトーナメントシーンで大躍進したのが実に懐かしい。
例えパンプしたクリーチャーを除去されても、またクリーチャーを引けば《怨恨》によって打線の立て直しは非常に簡単なものだ。
さらに後のエキスパンションで相性の良いオーラ《祖先の仮面》などが出てくると「アデプトグリーン」と呼ばれるエンチャントによるシナジーを主軸に据えたビートダウンも登場した。
そして時を隔て、《怨恨》は「M13」にて再び我々の前に姿を現した。
オーバースペックと言われたこのカード、勿論スタンダードで使われないはずもなく。
当時ではあり得なかった多色化サポートもあるため、 赤の優秀な軽量クリーチャーの打撃力を高めたり、青絡みの《不可視の忍び寄り》《聖トラフトの霊》といった呪禁連中でより安全に運用したりと使われまくった。
さらにM13に収録されたという事実は、スタンダードのみならずモダンでの運用をも可能にした。
この無視できないオーラの恩恵も受けて、世に羽ばたいたデッキが「GWオーラ」「GW呪禁」「オーラバトラー」などと呼ばれる、1マナの呪禁持ちにオーラを貼り付けまくって一気に勝負を決めるデッキだ。
さらにこのカード、その1マナにして手札に戻ってくる能力の方にスポットを当てたデッキも登場したのだった。
そのデッキの名は「オーランカー」。
《オーラトグ》にランカー(《怨恨》の英名)を付けては食べさせを繰り返し、ワンパンチでKOを狙える豪快なデッキだ。
《怨恨》は5回もカード化された1枚だが、イラストは一貫として同じものが使われ続けている。
一度見たら忘れられない、Kev Walkerによる魂のイラストだ。