残忍な先祖返り/Feral Throwback
タグ:Card of the Day, Feral Throwback, MTGシングル, レギオン, 岩SHOW, 残忍な先祖返りCard of the Day -今日の1枚- 2013/10/01
残忍な先祖返り/Feral Throwback
「増幅」というキーワード能力をご存知だろうか。
マイナーなもので、「レギオン」に収録されている9体のクリーチャーが持っているだけ。
その内容は、戦場に出るに際し手札のこれと同じクリーチャータイプを持つカードを公開することで、公開した1枚につきX個の+1/+1カウンターが乗った状態で場に出るというもの。
Xは個体によってそれぞれ違うが、1~3であった。
部族がテーマだった「オンスロート・ブロック」らしい、同種族のバックアップを受けて大きくなるという能力だ。
これらのクリーチャーは皆、高い戦闘力を誇るサイズまで成長できる...のだが、軒並みマナコストが重いことが難点であった。
これを手札から唱えられるときにはもう他のカードなんて手札に残ってないよ!というレベル。ちなみに青にはこれを持つものがいない。
先ほど述べたマイナスな点もあって、構築ではまずみかけることはなかったが、リミテッドでは十分に戦力になる連中だった。
「レギオン」のプレリプロモにもなったこのレア《残忍な先祖返り》など、強烈なフィニッシャーとなり得たのだ。
6マナ3/3と、マナに不釣り合いなサイズながら「増幅2」のため1枚見せれば5/5、2枚見せれば7/7だ。
さらには「挑発」持ちでもあるので、さながら除去のように使うこともできる。
この後にもこれに続くビースト達がいることが確定しているので、相手はタジタジだろう。
しかし不思議なカード名だ。
英名《Feral Throwback》。Feralは日本語訳テンプレで「残忍な」となっている。問題はThrowbackの方。これを辞書で引いてみると...
【名詞】【可算名詞】1投げ返し2あと戻り,逆転3先祖返り; 先祖返りの例 〔to〕
おぉ、本当に先祖返りという意味があるようだ。
この先祖返りとは「ある個体に,親はもっていないがそれ以前の祖先がもっていた形質が現れることを先祖返りという。」ごくまれに尻尾が生えたようになっている人がいるが、そういうものを指す言葉だ。
この場合、貧弱な身体からキングコングのような逞しい腕が生えてきているのが先祖返りにあたるのだろう。
だとすれば、この生き物はゴリラのような強靭な肉体を持つ先祖から進化して、この昆虫と爬虫類のハイブリッドのような身体になった種族なわけだ。
一体どういう進化なのだろう。
このあたりを妄想するのもマジックの楽しみの一つだと筆者は心から思っている。