2014/05/26 エルドラージの徴兵 - Card of the Day -今日の1枚-

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エルドラージの徴兵/Eldrazi Conscription

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この世界は「ネタ」に溢れている。限りなく真面目なものが存在する一方で、それがあるからこそネタにしか思えないものが存在する。陰と陽というわけではないが、それらは切っても切れない因果関係にある。アリの巣だって、せっせか汗水流す働きアリの中には常に2割ほど、遊んで暮らしているヤツらがいるらしい。

この世界は真面目だけで構成されるとパンクしてしまうのかもしれない。マジックも然り。《稲妻》は真面目も真面目、大真面目な1枚であり、《魔力激突》はネタでしかない。しかし、1キルできる可能性を秘めているのは《魔力激突》だ。時にネタは真面目を凌駕することもあるのだ(天文学的な確率でね)

今週は、一見ネタに見えるが蓋を開けてみると真面目な強さだったカードを紹介しよう。「成り上がりウィーク」とでも言おうか。それでは早速1枚目。《エルドラージの徴兵》だ。

かつてマジックプレイヤーは、オーラが好きではなかった。語弊があるかもしれないが、好んでトーナメントシーンに持ち込むにはリスキーな1枚だったのだ。基本的にクリーチャーは除去されるもので、それにオーラをつけていた場合、純粋にカード1枚分損することになる。

《怨恨》のような特殊なやつは別で、それ専門に組んだデッキ以外ではオーラはとても使いにくく、また「ミラディン」以降はアドバンテージを失わない装備品に完全にとって変わられてしまった。そんなオーラの歴史をひっくり返したのが、この超巨大オーラだ。

無色の8マナで、トランプルと滅殺2、そして破格の+10/+10修正をもたらすというGAME OVER級の1枚。「8マナのオーラ」という、一見「聳え立つネタ」にしか見えないカードではあったが、これが使ってみると強かったのなんの。

リミテッドでは勿論強力で、適当な飛行クリーチャーにこれをつけられれば勝ちという、「ボムレア」だった。8マナは一見重たいが、この環境ではプレイアブルであった。パックを開ける度に、これが飛び出すと何故か笑えるものだった。

そしてなんとオーラ嫌いなトーナメントプレイヤー達が、こぞってこのカードを使用したことがあったのだ。使用したデッキは「徴兵バント」。《極楽鳥》《貴族の教主》《水蓮のコブラ》でマナサポートしつつ優良クリーチャーとプレインズウォーカーを連打するデッキに、《失われたアラーラの君主》とこのカードが放り込まれたデッキだ。ある日突然パワー0の極楽鳥に殴られて負けるという経験、皆にも味わって欲しいよね。

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