2014/07/04 コビトカバ - Card of the Day -今日の1枚-

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コビトカバ/Pygmy Hippo

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ギニアやコートジボワールなど、アフリカ大陸の限られた地域に分布。悲しいことにナイジェリアの個体群は絶滅している。

体長150cm、肩高75cmほど・体重は200kg前後。カバというには小さいのが分かってもらえたかと思う(カバの体重は大きいもので2tを超す)。

カバといえば、「水浴び」。全身水に浸かって目と耳と鼻だけ水面から出して鼻息バフー、耳ピクピクといった光景が思い浮かぶ。カバ=水中生活、のイメージが強くあるが、この《コビトカバ》には、それは当てはまらない。

小さな体の彼らは、森林や沼地に生息している。この彼らの住処は、非常に多湿な環境である。皮膚が弱く常に水分を必要とするカバの仲間でも、常に霧に包まれている様なこれらの環境では、水浴びをすすんで行う必要もないのだ。

森林や沼地ならば身を隠す場所にも事欠かないので、カバが日中を水中ですごしている理由の事如くが、陸上生活で補えてしまう。そのため、《コビトカバ》は陸生傾向が強い種ではあるのだが、水中での活動にも適応しているため、日本などの動物園ではカバと似たような飼育方法がとられており、スイスイと泳ぐ姿を見ることが出来る。


基本は一頭で行動しているが、夫婦やその子どもといった小さな家族で暮らしていることもある。

このかわいらしい動物の存在は、当初はカバの奇形であるとして種としては認められなかった。しかしドイツのとある動物商は、現地に伝わる黒い豚の怪物「ニベクヴェ」の伝承を信じて、これの捜索を根強く続けたのだった…


毎度おなじみ、「カード関係なし長すぎ序文シリーズ」をお届けしたところで、本題に入ろう。

能力もこの序文と同じく長いことが書いてあるが、攻撃してブロックされなかったら誘発し、戦闘ダメージを与えない代わりに何らかのボーナスを得る「サボタージュ能力」と呼ばれるものを持っている。

この《コビトカバ》のそれは、相手の土地のマナ能力を強制的に起動し、それらのマナを空にした後、自分のマナプールに相手が引き出したのと同数の無色マナを加えるというもの。基本的に、この能力が解決される前に相手は土地を寝かせてしまうため、マナを吸収する用途を主目的にすると「ほぼ機能しない」カードになってしまう。しかしここに《冬の宝珠》が並べば「天下無敵」。強烈なロックをかけることが出来てしまうのだ。


Foilカードがマジックに登場する以前に、このカードを含む数種類のカードを用いて「テストプリント」が行われた。

後に出回るFoilとは少し違った雰囲気のこれらのカード、文字通り試作のものだったのだが、誤って市場に出回ってしまう。これに世界中のコレクターが眼をつけないはずもなく、今では「お宝」として、多くのプレイヤーのあこがれの対象となっている。


ちなみに「絶滅種族」ウィークなので現在は廃止されたタイプを持っていた。元々「カバ」だったが、「カバ」は廃止され「カバ」へと変更となった。

…コイツは何を言ってるんだと思われるかもしれないので、部分的に英訳してみよう。「Hippopotamus」は廃止され「Hippo」へと変更となった。何故微妙に変えたのかは謎のままだ。僕らの住む世界の《コビトカバ》は、生息数を激減させている。愛らしい彼らが絶滅しないことを願いながら、筆を置く。

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