2014/08/07 死闘 - Card of the Day -今日の1枚-
タグ:Card of the Day, トーメント, 死闘, 第10版死闘/Mortal Combat
クリーチャーとは相手を攻撃し、あなたの肉壁となるために用いられる。そのどちらも、ゲームに勝利するためには必要なことである。当たり前のだが勝利のためのクリーチャーでありデッキである。その方向を突き詰めるのであれば、こういうクリーチャーの使い方も間違いではあるまい、と言いたげな1枚が《死闘》だ。
このカードが要求する勝利のための条件は、あなたの墓地に20枚以上のクリーチャーが眠りにつくこと。兵士達は死ぬために戦い続け、彼らの屍が築き上げしは真の玉座。黒には時折、クリーチャーが死ぬことを良しとするカードがデザインされるが、これはその最上級だ。むしろ、生きててくれちゃ困る。
他の勝利条件カードの例に漏れず、それ専用にデッキを組む必要がある。普通のデッキでは、クリーチャーをしこたま積んだとしても30枚程度が限界である。
《死闘》4枚は必須として、最も一般的な枚数の土地の枚数=24枚と併せれば58枚。あと2枚、何を入れるのかという話。というより、こんだけクリーチャーが入るならそれらの質を高めて殴り勝とうぜ、となってしまう。
実際に、この《死闘》を用いたデッキのためには様々なアプローチがとられた。思い切ってデッキを80枚にすることで、クリーチャー以外にそれらを墓地に落とすためのカードなどをしっかりと積んだ形。…スタンダードはおろかブロック構築でさえ、活躍するのは厳しいものだ。
実際に僕も「トーメント」のBOXを買ったら出てきたのでデッキを組んでみたが、手札に《死闘》がない時に墓地を肥やそうとあれこれやっている時に「あれ、なんでこんなことしてるんだろ…」と悲しくなったものだ。後に友人がレガシーでこれを用いたデッキを閃いて、二人で形にしたことがあった。
《波動機》でサイクリング持ちのクリーチャーをボンボンと埋めていく、なかなかに楽しいデッキであったが、サイドに《トーモッドの墓所》4積み当たり前という時代であり、横を見ればより瞬殺性に長けた墓地利用コンボ「ドレッジ(フリゴリッド)」が大暴れしていた。またしても「あぁ、何やってるんだろ…」と思ったものだ。
僕はそれ以降、《死闘》デッキを使うことを諦めてしまったが、世界のどこかにはまだまだ終わらぬ死闘を続けている戦士がいるのかもしれない。未だ見ぬ英雄に敬意を表しながら、筆を置こう。