2014/08/19 無限の日時計 - Card of the Day -今日の1枚-
タグ:Card of the Day, 基本セット2012, 無限の日時計無限の日時計/Sundial of the Infinite
時は無限にさえ思える瞬間もあれば、気が付けば日が沈んでいて確実に「失われた」と実感することもある。
宇宙誕生から100億年以上だのと言われている。その時に、時間という存在も誕生した、と。この太陽系、宇宙はいつか滅びるのかもしれない。それらが消えてなくなっても、時間は流れ続けるのか?こういった疑問に対する人の探求心は永遠のものだ。
さて、マジックにも無限のような存在である時を象徴するアイテム「時計」に関するカードが多数登場する。
それらの1つとして今日は《無限の日時計》を紹介しよう。この古代の超文明が残したオーパーツチックなイラストのカードは、その能力も唯一無二のユニークカードとなっている。
このカードにはそれなりに長いテキストが書かれているが、ひらたく言うなら「あなたのターンを終了する」の一言で済んでしまう。シンプルにして、比類するものがないディープさを誇る一文だ。
かつて同様の効果を持った《時間停止》が登場した時の衝撃は計り知れないものがあった。
「ターンを終了する」ということは、戦闘やスタックに乗った呪文や能力も全て「破棄」される。なかったかのように全てが終了する。例えばX=20点の《火の玉》が飛んできても、ターンを終了すればそれは過ぎ去りし一瞬となる。
《無限の日時計》は、《時間停止》よりも軽く、しかも何度でも起動できる能力になったかわりに、効果範囲は自分のターンのみという制限が加わっている(相手のターンが飛ばせたらPower 9のさらに上をいくカードになる)。
自分のターンを強制的に終了させることにメリットのあるデッキで用いてこそ、意味がある。悪用するならば、メリットが大きいがデメリットも大きい、それでいてそれらが「別箇」の能力であるカードなんかと組み合わせると良いだろう。
例えば《ファイレクシアン・ドレッドノート》や《日々を食うもの》のようなデメリット誘発型能力を持つカードを、それらを帳消しにしながら運用できる。なかなか魅力的じゃないか。あるいは《煙突》のような、両者に平等に不利益をもたらすカードとも相性が良い。
その見た目と能力の双方から、非常にロマン度が高い1枚だ。超古代文明からもたらされたかのようなルックスで「基本セット2012」からのニューフェイスというのも、なんだか趣があって良いものだ。
これからもマジックが繁栄していく中で、変わらぬ存在感を放ちながら時を刻むのだろう。