2014/10/06 大気の精霊 - Card of the Day -今日の1枚-

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大気の精霊/Air Elemental

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 「獰猛」。「タルキール覇王譚」にて、ティムールに割り振られた能力語である。この青赤緑の氏族は、野性の獣の力を絶対のものとする。

パワー4を超えるクリーチャーをコントロールしていることで真の実力を発揮する戦士達、古の魔法。逆に言えば、これら獰猛カードをうまく使うには、パワー4以上のクリーチャーをデッキに入れることが最低条件である。今週は獰猛カードと相性の良いカードを紹介してゆくことにしよう。「Power 4ウィーク」の始まりだ。

トップバッター《大気の精霊》。この上なく基本的な1枚である。事実、出自はマジックの始まりにして基本の「アルファ」から。ダブルシンボルの5マナ4/4飛行。同一レアリティ、同一マナコストの《セラの天使》より警戒がない分・そして《センギアの吸血鬼》より吸血能力がない分性能は劣るものの、クリーチャーが弱めの当時の青にしては十二分に強力なエースアタッカーである。

能力が1つ少ないとは言っても、何のサポートもない状態でぶつかり合えば上記の2枚とも相討ちすることが可能である。下手なレアより強力なことはおそらくマジックを初めて触る人にもすぐに理解できることだろう。レアリティ=カードパワーというわけでは必ずしもないのだよということを優しく教えてくれる、先生のようなカードだ。

その基本中の基本にしてアンコモンというレアリティなのも相まって、「アルファ」から「第10版」までの旧基本セットで皆勤賞。「基本セット2010」にも再録され、これからも青の航空戦力としてプレイヤーを支え続けることになるのかと思われたが、翌年「基本セット2011」にてクリーチャー・インフレの流れの中《大気の召使い》にその役目を託し、卒業して行った。

去るまでの間、「ポータル・セカンドエイジ」や「スターター」、はてはMagic Online限定セット「Masters Edition 4」に再録された時も変わらずアンコモンであり続けた、稀有な1枚である。

《大地の精霊》《水の精霊》《炎の精霊》と「四大元素」を元にしたサイクルを形成している。古代ギリシアの自然哲学者アナクシメネスは万物の根源・「アルケー」は空気であると説いた。彼がマジックをプレイするならば「ビッグ・ブルー」のようなデッキを用いるに違いない。

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