2014/10/09 ヴィーアシーノの砂漠の狩人 - Card of the Day -今日の1枚-
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パワーが4のクリーチャーでトーナメントシーンで暴れた経歴のあるものを集合させると、いずれも非常に個性的な面々で見ているだけでも面白いものだ。ただ、今週の「Power 4 ウィーク」はあくまでキーワード能力「獰猛」を満たすカードを集めたいという思いの元書いているので、「ティムール」に属する3色のみをその対象とさせていただくことにする。そうやってトーナメント級の連中の色を絞った時に、真っ先に目についたのがこの《ヴィーアシーノの砂漠の狩人》だった。
「砂漠の狩人」という二つ名がカッコイイこのトカゲ型ヒューマノイドは、赤のダブルシンボルを含む3マナでパワー4・速攻というこの上なく前のめりのスペックが素晴らしい。しかしながら、偉大なる先代《ボール・ライトニング》のように何もデメリットをもたずしてそのような鋭い打撃は許されず、ターン終了時にはオーナーの手札へと帰陣するという、一所に留まれぬというマイナス面を持っている。
先述の先代とその後継者達、俗に言う「歩く火力」の血筋を引く1枚であるが、この孤高の狩人はそのいずれもが瞬間的な爆発力を発揮した後に死亡するのに対して、手札に戻る分、少々デメリットが抑え目であるという見方もできる。そのため、同族の連中に比べるとトランプルを持っていなかったり、そもそも打撃力が4と低かったり(同じマナコストのクリーチャーの中では高い方だけどね)する。調整の末に造りだされた、デザインの結晶とも言える素晴らしい1枚に仕上がっている。
自分のターンのみしか戦場に存在できないのも、考えようによってはメリットでもある。どうせこんなクリーチャー、ブロックに回すことはないのだから、ソーサリー・タイミングの除去を回避できると考えればこの能力が利点でしかない相手も少なからずいることがわかっていただけるだろう。さらに手札に戻るという点も素晴らしい。赤い・あるいはクリーチャー呪文を唱えることでボーナスを得られるカードと併せればアドバンテージを生むことだろう。《鍛冶の神、パーフォロス》との組み合わせも悪夢的だ。
フレーバーからは、蜃気楼や砂嵐のようなもので自身の姿を感知させない・まるで幻かのように現れ消えていく危険な捕食者として生活していることが伝わってくる。日本の妖怪でいう「鎌鼬」みたいなものかな。