2014/10/10 武芸の達人 呂布 - Card of the Day -今日の1枚-

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武芸の達人 呂布/Lu Bu, Master-at-Arms

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呂布奉先。その出生は不詳。現在の内モンゴル自治区である并州という地にて、丁原建陽に登用されているためおそらくはその辺りの出身なのだろう。丁原は呂布の勇猛さ・その武芸の腕前に惚れ込み、非常に重用したという。おそらくは、この男の腕を持って天下を取る野望を抱いていたことだろう。

 時の皇帝、霊帝が崩御したのがこの時代の1つの始まりと言って良いだろう。これを契機に、朝廷を影で支配する宦官(去勢した男が務める、皇帝の側役)を一掃するという目的で大将軍である何進と丁原は手を組んだ。しかし、間もなく何進はこの宦官達の手によって暗殺される。さらにはこの宦官達を、別の英雄が成敗してしまう。呂布はその武を振るうタイミングを逃す形となった。

 この呂布の元に表れたのが、かの悪名高き董卓仲穎だ。董卓は、皇帝の死により起きた混乱に乗じて当時の首都に入城。そこで丁原の軍勢を奪い、中華を手にする叛乱を企てる。そこで、呂布に接近。うまく言いくるめて自らの主である丁原を殺害させる。親愛を注いでくれた丁原をその手にかけた呂布は、董卓と父子の契りを結んだ。敵の多い董卓は、この天下無双の男に自身の身辺警護をさせたのだった。

 その武力はまさしく桁外れであり、腕力のみならず馬術に弓術にと優れていたため「飛将」と呼ばれた。董卓の暴虐非道ぶりに反旗を翻す各諸侯の連合軍も、この男にその道を阻まれることとなる。かの名将・関羽雲長と張飛益徳、劉備玄徳ら3人を同時に相手して互角とも言われた怪物であったが…最終的には董卓を裏切り殺害。またしても、自分を可愛がり重用してくれた人物を殺めるという行いから、忠誠心の欠片もない人物であるとして「狼虎」と呼ばれ忌み嫌われた。その董卓を殺めて手に入れた天下もものの数日で失い、各地を転戦した末に新たな時代を築く者・曹操孟徳の軍略を前にして、皮肉にも部下に裏切られて敗れ、その生涯を終える。

 「ざっくりかいつまみ三国志」でスタートしたが、もはや知らない人の方が少ないであろう、各種作品で最強キャラの一人として設定されまくる、呂布をカード化したものだ。天下無双の猛将であるとされる呂布だが、「ポータル三国志」においては最強の1枚であるとは言い難い性能である。パワーが4の「馬術」持ちは呂布を含めて6体もおり、打撃力最強という訳では決してない。そしてタフネスが3しかないため、15体もいるパワー3馬術持ちとも相討ちとなってしまう。《蜀の近衛部隊》と衝突して戦死する呂布など、想像もしたくないのだが…

 あくまで既存の「ポータル」系のカードに三国志の人物を当てはめて調節したものが「ポータル三国志」のカードであるということを思い知らされる1枚。しかし参照元が《火山のドラゴン》じゃなくて《硫黄のドラゴン》だったら…と思わざるを得ない。

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