2014/11/01 念動の結合 - Card of the Day -今日の1枚-
タグ:Card of the Day, ジャッジメント, 念動の結合念動の結合/Telekinetic Bonds
今週は、連想ゲーム的に《Jumbo Imp》から連想されるカード名を順々に追ってきた、「連想ウィーク」という仕様でお届けしてきた。《Jumbo Imp》→《秩序》+《混沌》→《混沌のグー》→《ムンドゥングー》と来て、本日は《念動の結合》。何故かって?「ムンドゥン」と「念動」がなんか近いなあと。強引にしか見えなくても、まあまあ勘弁してほしい。AからBを連想する人もいれば、ωや卍を思い浮かべる人もいるということだよ。謎の釈明をしつつ、僕が大好きな《念動の結合》について語っていきたいと思う。
このカードは、明らかにあるカードを意識して作られている。マジック史上、最も「アウト」と言われたデッキ。かの有名な「MoMa」の、名前の元にもなっている鬼神が如きエンチャント《精神力》。そのシンプルな名前を冠した1枚は、これまたシンプルに手札1枚をタップorアンタップに変換するという能力も有する。一見、割高に見えたこの能力が、いとも簡単に瞬殺チェーンコンボを生み出したのだ。所謂クァドラプルシンボルの6マナと、厳しい調整はなされていたが同世代の相方などにも恵まれ非常事態を引き起こした。結果、スタンダード・エクステンデッドでは禁止に、ヴィンテージでは制限となり、レガシーでは創設時から禁止カードとなった(3年後に解除)。
そんな問題児の調整版として、しばらく後に登場したのがこの《念動の結合》だ。トリプルシンボルの5マナとコスト自体は軽くなってはいるが、その能力は起動型能力から誘発型へと大きく変貌している。以前は手札1枚を切って起動する能力だったが、その後継者は手札が1枚「切られた」ことに「便乗」する能力へと生まれ変わったのだ。
また、以前は手札を切るだけだったコストも、新型では誘発時に①Uを支払うという設定が施されており「MoMaの悲劇は繰り返さない」という意地を垣間見ることが出来る。Uを含む3マナ以上を生み出すパーマネントと組み合わされば、かなり複雑なシステムを構築することで無限コンボも狙えそうではある。しかし本体で5マナ・起動で2マナと非常に重たいので、そう易々と狙えるものではない。逆に、その手堅過ぎる調整のため「これはさすがに」と見向きもされずに「ジャッジメント」発売から今に至る。恒久的なタップ手段は最強であると言えるリミテッドでさえ、少々扱いにくいという体たらく。
そんな《念動の結合》だが、その迫力あるイラストは愛すべきものだろう。ツノダシのような姿の熱帯魚を追いかけるのは、アンコウとサメのハイブリッドのような超大型肉食魚。そして、その横で泡のフィールドに包まれながら両者に干渉する魔道士が1人。彼の泡からは魔力的導線が伸びてこの両者と結びついているのだが、これは何を狙って行っているのだろうか?もしかして、この小魚を食べさせるために?なんというダイナミックで大袈裟な餌やりなのだろう。というか、ほっといても自力で食ってるように見えるんだが。