2014/11/10 かじりつくゾンビ - Card of the Day -今日の1枚-
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ハロウィンの騒動が過ぎ去ってからひと段落。ツイッターなどの浸透により、日本でも仮装して夜の街に繰り出し、その様を共有することが恒例行事となった感がある。楽しむのは大歓迎!でも、マナーは守って楽しみたいなというところ。ゴミなどを放置しない、交通迷惑とならないようにする、その他いろいろ楽しむための地盤をしっかりと築くことをおろそかにしちゃいけない。
しかしもはやオバケもヘッタクレもない何でもありの仮装祭りである。ここはあえてオーソドックスなモンスタースタイルの方が目立つんじゃないかな。完璧にゾンビになりきるとか…ゾンビの仮装とくれば、マイケル・ジャクソンの「スリラー」を完璧に踊ることが出来れば最高のパフォーマンスとなることだろう。そんな訳で、書いていてゾンビ愛に火が点いたので今週は「ゾンビ・ウィーク」だ。ゾンビオタクでもある僕の、真っ直ぐな愛情を込めてお届けしたいと思う。
2マナ1/3、骨と腐肉とで出来ているゾンビにしちゃやけに硬いボディを持っているのがなんとも珍しい。まあ、これだけでは正直言って何の役にも立たないレベルではある。同マナ域の2/2、所謂「熊」を受け止めることが出来るくらいの仕事しかしてくれない。そんな仕事マナ域を上げれば他のクリーチャーが副業も副業、小遣い稼ぎ感覚で担当してくれることだろう。
勿論、この熊除けがこのゾンビの本業では決してない。彼はなかなかに捨て置けない起動型能力を有している。2マナとクリーチャー1体を生け贄に捧げることで、相手のライフを1点吸い取ることが出来る。所謂「ドレイン」能力である。クリーチャー1体で1点は、費用対効果が悪くないか?と思われることもあるだろう。しかし、例えば相手のデカブツをブロックして死ぬ定めにある雑兵を、最後の一滴・骨の髄までしゃぶって活用できると考えれば・そしてそのクリーチャーが量産したトークンやら何度でも蘇ってくる不死なる存在であったら…このゾンビは、そういったシナジーを形成してナンボなのである。「基本セット2014」のドラフトでも、僕はこういった生け贄エンジンを有する黒赤をよく組んだものだ。最後の数点を1枚で削り取ってくれる《かじりつくゾンビ》には本当に世話になった。
このゾンビ、ゾンビというだけでもう愛してはいるのだけど、その特徴的な姿もまた目を引くものである。一見、普通のありふれたゾンビに見えることだろう。しかし、マジックというファンタジー世界を舞台とするゲームにおいて、我々の世界に酷似したシャツにジーンズといった服装で革靴らしきものまで履いているこの「普通なゾンビ」の浮きっぷり。多元宇宙にもいろいろあるだろうから、こういう僕らの地球に限りなく近い世界観の次元も何処かにあることだろう。