2014/12/15 カルドラの盾 - Card of the Day -今日の1枚-
タグ:Card of the Day, カルドラの盾, ダークスティールカルドラの盾/Shield of Kaldra
2015年1月10日から本戦が始まるGP静岡(9日から直前トライアルなどのイベントもやってるよ!)。本トーナメントのフォーマットは「タルキール覇王譚」リミテッドだ。発売後からタルキール旋風を巻き起こしているこのセットを用いたリミテッド、「運命再編」発売前の遊び収めにはちょうど良いタイミングと言えるだろう。
リミテッドのGPは、基本的に初日シールド、二日目ドラフトという形式で行われる。シールドは良いカードを自身のプールに引き込めるか、という運の要素も勿論大きいが、「組み間違い」のないように、与えられた戦力を最大限に活かす構築力も大いに問われるフォーマットだ。そんな「シールド」で皆が良い結果を残せることを祈って、本日から2週にわたって「シールド・ウィーク」をお届けしよう!
…はい、画像をご覧の通りシールド=盾で御座います。1週目の頭からいきなりのダジャレというわけで、今週は「シールド(盾)ウィーク」なのでありまして、ご容赦いただきたく。
《カルドラの盾》はコストがかかる装備品だ。キャストして即装備、と考えると8マナ必要になる。そうやって得られる効果は、クリーチャーへの「破壊不能」付与。確かにこれは強力だ。
クリーチャーの大半が溢れ返るアーティファクト破壊で即死する「ミラディン」「ダークスティール」環境ならば、これはなかなかに頼もしい…いやしかし重いな、そんな評価を受けた1枚である。後の《ダークスティールの板金鎧》はキャストから装備でトータル5マナであり、随分とシェイプアップされたものだ。そちらが今でも人気カードなのは、1年半ほど前にこのコラムでも記した通りである。
ならば、このカードは《ダークスティールの板金鎧》の下位互換なのか?そう問われると、返事はNoだ。この盾が護ることが出来るのはクリーチャーのみならず、同じ主「カルドラ」の名を冠した伝説の武具にも破壊不能のコーティングを施す。ルール上、自身にも破壊不能を与えるテキストになっているのが面白く、またルールの不思議さを生み出すことになる。例えば対戦相手の戦場に出ているカルドラシリーズにもその破壊不能は適応されるので、注意して使用したいものだ(そんなケース出くわしたことないが)。
このカードはマジックの歴史にその名を刻む先駆者的カードである。プレリリースで配布されるプロモとなったことで、それに参加した全てのプレイヤーがそれを手にすることになったのだが…よくよく見れば《カルドラの兜》という、現時点では未発表のカード名が記されているのだ。発売時点で存在しないカードを指定する1枚は、マジックの歴史ではこれが初登場である。この先行公開的能力は、後に《タルモゴイフ》や《ウギンの目》に引き継がれ、世界中のマジック愛好家の物議のタネとなり、次なるセットへの注目を向けるのに一役買っているのだ。