2015/01/20 精油の壁 - Card of the Day -今日の1枚-

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精油の壁/Wall of Essence

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『運命再編』の発売が迫っている。ワクワクする世界設定、変化するであろう運命に備えよ___。それらしいことをなんとなく書いてみたが、言いたいことはシンプル。いろいろ変わるから、それらに備えようということ。そこで今週は、何かに対して備える防御力重視なカードを紹介していこう。「守護ウィーク」だ。

《精油の壁》は、まさしく防御に特化したカードそのものである。まず、「壁」であるし。マジック誕生時以来存在するクリーチャータイプである壁には、マナコストの割に高いタフネスが割り振られているが攻撃できないという独自のルールが与えられていた。

「防衛」という能力が定義されて以降は、壁であることと攻撃出来る出来ない云々は結びつかないものとなって、壁以外でも攻撃に参加できない「守備職人」が増えたものだ。しかし、壁が絶滅した訳でもなく、今でも最新セットにその姿を見かけることがある。非生物だから殴れない、っていうのは初心者にイラストからカードの役割が伝わりやすくて非常によろしい(中には明らかに生きているものや生きていたものもあるが…)。

この《精油の壁》はイラストでは壁というかバリヤー呪文のようにも見えるが、まあ術者を護るものであることには変わりない。髑髏なんかの悪しき者が行く手を阻まれていることでその雰囲気も伝わりやすい。カードとしては2マナ0/4、まあ平均的な壁だ。

この壁に、魑魅魍魎が危害を加えんと触れると、その与えたダメージ分、壁の向こうの標的のライフが回復してしまう。2/2を2体並べた状況でこの壁が立ちふさがると、2体でアタックしてどちらかがブロックをすり抜けてダメージ…というのは意味がなくなってしまう。1枚で2体のクリーチャーを足止め出来る可能性があるカードというのは素晴らしい。

これを突破しそうなサイズの巨大生物にだけ除去を合わせていけば、無駄なく盤面を抑え込めるではないか。万に1つ、《巨大化》などを絡めて討ち取られてしまっても、とりあえずライフは回復出来るのでOKということにしようではないか。ちなみに、戦闘ダメージ以外のダメージには為す術がないのでそこは注意。《紅蓮の達人、チャンドラ》の+1能力は天敵。

このカードはまさかの『基本セット2015』に再録されて、初出の『ストロングホールド』の古き時代のマジックらしさが色濃く残ったイラストのまま新枠になったが、意外にマッチしてかっこいいじゃないかと思ったものだ。ただ、意味不明すぎるフレーバーテキストが除かれたのは残念。「天井と床が恋に落ちた。しかしそれを知っているのは壁だけだった。__ダルの格言」…格言、とは。

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