殺人服の信者/Kill-Suit Cultist

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Card of the Day -今日の1枚- 2015/03/09

殺人服の信者/Kill-Suit Cultist

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殺人服の信者/Kill-Suit Cultist

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『「殺す」という本能』。某映画のキャッチコピーなのだが、一目見て染みついてしまった。使い勝手が良すぎるんだな。「食べる」という本能、とか。色々派生は生みやすいが、やっぱり一番しっくりくるのは「殺す」という本能。

 

普通に都会で生活していては使用する場面などないが、大自然の中で獲物を狩る生活をしている人々はこの本能がしっかり備わっているんだろうな。

 

あぁ、我々都会っ子も殺意を剥き出しにすることがあるじゃないか。マジックだ。デッキなんかを知人に診てもらうと「殺意が足りてない」とか言われたことってないだろうか。

 

前のめりな、自身の防御を省みず対戦相手のライフを削ることのみに主眼を置くスタイルを、「殺意」と表現することがマジックの世界ではある。そして、文字通り殺意・殺すという本能を具現化したカードも存在する。今週はそんなカードを...「殺すというウィーク」。決して再生可能で更生不可能な男のバイオレントなコミックを読んで火がついたわけじゃあないぞ!

 

《殺人服の信者》。カード名が「意味不明なんだけど、わかる」の典型例。「殺人服」というものを検索エンジンで調べても、このカードくらいしかヒットしない。つまりはラヴニカの、ラクドスのオリジナル・アイテムと考えて良いだろう。

 

イラストを視ればわかるが、服というよりは暗殺用武器に布がひっついてるだけだ。合理的極まるが、これを着ながら飯を食ったり背中を掻くのは至難の業だろう。ラクドス教団の信者であるゴブリンが、オシゴトの際に身にまとい、突貫して行くのだろう。

 

カードとしては1マナ1/1強制アタックと、かの「バニラ(モンス)以下」こと《狂ったゴブリン》を髣髴とさせるが、勿論能力が別でついているので安心していただきたい。その能力は、接死付与、とでも言おうか。

 

黒マナを払い信者を生け贄とすることで、対象のクリーチャーが次にダメージを受ける際、それが1点だろうが13点だろうが、そのダメージが与えられる代わりに破壊されるという変更を行う。どんな小さなダメージでも、エルドラージ級のバケモンを仕留めるに足るものとなる。小さな傷口を、捨て身の殺人服攻撃で致命傷にまで発展させるのだろう。

 

かつてのルールでは、自身の戦闘ダメージをスタックに乗せてから能力を起動することで、ブロッカーを道連れに出来た。つまりはほぼ止められることないカードだったんだが...「基本セット2010」以降は超絶パワーダウン。無念だろうが、おそらく彼(彼女)自身はそんなことも微塵も気にせずに目標に一直線なのだろうな。

 

日本語版のフレイバーテキスト、「イチコロの身なり」というのを、「身形」ではなく「身、也」だとしばらく思っていた。英語版を見て、そらそうだよなと。かってにオシャレなセリフだと思っていてなんだか恥ずかしかった記憶があったことをここに白状しよう。


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