炎の稲妻/Firebolt
タグ:Card of the Day, Firebolt, Jace VS Chandra, MTGシングル, オデッセイ, 岩SHOW, 炎の稲妻Card of the Day -今日の1枚- 2015/03/27
炎の稲妻/Firebolt
痒いところに手が届く、っていうのはものの評価としては「上々」を意味するものだと個人的には解釈している。「最高」ではないが、悪くない・対処できている。届かないものよりは、届いた方が絶対に良いに決まっているよね。最高のものは、そもそも痒くならない効果を持っていたりするのだろう。肩の関節が後ろ方向に対して硬すぎる(あるいは肘の問題か?)僕としては、背中が痒い時に指先がかすることすらできないことがあるので、「痒いところに手が届く」っていうのはかなりの信頼を感じさせてくれる言葉だ。
マジックでも、そもそも痒みを感じさせなかったり「痒いからどうした」といったカードが至高には違いないんだけど、ギリギリ手が届くっていうのも良いものだ。今日は個人的に、現在進行形で手を届かせていると思っている《炎の稲妻》を紹介。
「ソーサリーの《ショック》」という字面は、弱そうという印象を与えるかもしれない。人によっては、最低限の働きをしていると評価することもあるだろう。火力の中でも最もミニマムな1マナで、最低限のダメージである2点を与える。古くは『ストロングホールド』で《ショック》が登場して依頼、これがインスタントとして戦闘中やエンド前に使用できることは当たり前だった。また、同じソーサリーならば《Chain Lightning》が遥か昔に1マナ3点を成し遂げている。そして、マジック生誕時に既に《稲妻》が...と、ここでソーサリー2点火力であることを責めても仕方がない。その代償を払うことで、このカードは他のカードにはない長所を手に入れたのだ。
それは"フラッシュバック"。特定のコストを支払って、墓地から唱えることが出来るインスタント及びソーサリー、その1つがこの《炎の稲妻》だ。フラッシュバック用のコストは5マナで、少々重く感じるがこれさえ払えば2点オカワリ。赤いビートやバーン系のデッキでは、ちょうど手札が切れたり土地を引きすぎて手数が...となる頃に、最後の一押しとして機能するのは素晴らしい。上述した1マナ火力のライバルたちは、単体ではどうあがいても2点や3点しか与えることは出来ないが、このカードは6マナ費やすことで4点火力として使用することが出来る。見返すことが出来そうだ。
更に言えば、2回使えるということは、勿論のこと2つの対象を焼くことが出来るということ。《稲妻》でも取ることが出来ない「カード・アドバンテージ」を稼げるのだ。5マナかかるとは言え、そういうオプションが用意されていることは素晴らしい。
ここしばらくは、Magic Onlineでのコモン限定構築・Pauperにて使われるくらいのポジションに収まっていたが...レガシーにおいて《僧院の速槍》《死儀礼のシャーマン》《若き紅蓮術士》《秘密を掘り下げる者》らがやんちゃをしている今、これらに2度対処できる可能性を持っているということで注目されているカードである。《僧院の速槍》とは、一緒に使っても相性が良いため、特に同系に差をつける1枚として、それこそ痒いところをしっかり掻くのを手伝ってくれそうだ。